阪急のお荷物に限らず、関西私鉄にはお荷物とされたビジネスがたくさんありました。
まずは南海電鉄。1950年代、1960年代は強かったプロ野球南海ホークスは70年代以降低迷を続け、大阪球場の老朽化とも相まって赤字を垂れ流した末に1988年にダイエーに売却し、いまはSoftbankホークスになっている。また遊園地事業ではみさき公園、さやま遊園も廃止。
近鉄は、松竹から譲り受けた松竹座歌劇部のOSK日本歌劇団を2002年に廃止。遊園地事業のあやめ遊園も廃止して構造的な赤字事業を捨てた。あとプロ野球近鉄バッファローズを廃業してオリックスバファローズになり、余った選手は楽天が立ち上げた楽天イーグルスに採用されたのは有名な話し。
阪神は阪神タイガースがぼろ儲けだから独り勝ち。
そして、再々いっていますが、阪急電鉄。
お荷物とされた阪急ブレーブスと宝塚歌劇団。阪急ブレーブスは1992年頃にオリックスに売却、2000年頃には宝塚ファミリーランドは廃止。
目玉の展示飼育の動物園も廃止して、ホワイトタイガーもどこかに譲渡。
しかしながら、これで、宝塚歌劇団だけが従来のような赤字垂れ流しで許されるはずもなく。そもそも常設の劇場2つに俳優、スタッフ、オーケストラを抱えて満席にならない時点で赤字だし、ベルバラに大地真央、モン・パリ誕生60年、涼風真世、天海祐らの起爆剤も限定的となれば、まさに興行ですよ。
私設ファンクラブやタニマチを通じたチケットノルマ。
起爆剤の宙組をテコにチケットノルマ次第で役を割り当て?っな話しもその頃から噂が広まりはじめていたし…。
そもそも文化事業は儲けにはならないんですよ。
各地の交響楽団も運営の危機は常に取り沙汰されているし。
宝塚もそうなんです。文化事業なんです。
なのに事業収益を追及したことで、その負担は劇団員にしわ寄せはいき、劇団員は役がほしい、番手になりたいという欲にまみれて浅ましくなり得るわけで。
ある私へコメントくださった方の言葉を借りると阪急のお荷物、『どら息子』の阪急ブレーブスは勘当になり(オリックスへ放り出され)、『どら娘』な宝塚歌劇団は親孝行娘になったけど…あの有り様です。
小林一三や米三さんが描いた宝塚歌劇団は収益度外視だったのを、次の代から株主からの突き上げで収益を追及するようになったときから歪みはあったのでしょう。
利益至上主義のお手本のような気がしました。
今の劇団員はかわいそうだけど、しかしながら、いじめやパワハラは許されないことはいうまでもありません。