いま見たニュース。

96歳の夫が91歳の奥さんを殺害したという。

奥さんは二年前から寝たきりで、一日三回の訪問介護を受けていた。

自分が先に死んだら困ると思ってとのこと。

ご近所さんの話では、夫自身も、足腰が弱っていて目もよく見えず耳もよく聞こえなかったそうだ。

こういうニュース、後を絶たない。

同種の事件で「困っていたのはわかるが、社会資源を活用して他に手段はあったはず。
殺害を選ぶのは独りよがり」というような判決をよく見る。

いつもがっくりくる。

最愛の家族を殺すしかないと思い詰めるほど追い詰められた人の気持ち。

なぜそんな人が次々とでるのか。

介護を仕事とする人の資格要件はどんどん厳しくなる。

その一方で、介護報酬は切り詰められていく。

介護業界で働く人の収入は、よくニュースで見かけるサラリーマンの平均年収というようなものに遠く及ぼない。

ベテランの人でも大卒初任給に負ける人、いくらでもいるだろう。

介護福祉士を養成する大学の先生が、入学希望者が減っていて困っていると話されるのを聞いたことがある。

そりゃそうやろ。

一般社会人の半分とか6割とかの収入を得るために誰がわざわざ国家資格を取るのか。

収入が低いということは社会が認める価値が低いということ?
いらん仕事?

そう遠くない将来、障害を持つ人や高齢者を支える職業はこの国から消えるのではないか。

杞憂とは思えない。

このニュースの直後、場面が切り替わったらキャスター?の女性がニコニコしながらお笑い芸人さんに冗談をとばしていた。

この違和感。



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