最近は翻訳の仕事に追われて、年末年始もお風呂も入らず、昼夜逆転しながら仕事をしていますが…終わりません…

翻訳に必要なのは外国語力はもとより、日本語力が大切です。
日本で仕事をするにいて私が何より自信を持てるのは、母国語である日本語です。
日本人が読んだり聞いたりする場合、日本語が下手だとクライアントの評価は下がります。外国語が下手なことよりも罪が重いかもしれません。

宇多田ヒカルなんかは、バイリンガルで日本語と英語を喋りますが、彼女の日本語は、コミニュケーションは取れたとしても、レベルとしては質はかなり悪いです。
音節の切り方や、敬語の使い方も怪しいです。
バイリンガルと言っても、彼女の場合は明らかに英語の方が優位で、日本語は少し劣ると思います。
彼女はバイリンガルですが、彼女が素晴らしい翻訳や通訳をするとは思いません。

翻訳家の戸田奈津子さん。彼女の英語はネイティブと見紛うほど…ではありませんよね?でも、唸るほどの名訳をされます。

翻訳家や通訳家を目指している人に限って言うと、バイリンガルである必要はないのです。日本語がネイティブである以上、日本語が上手である事が一番大事なのです。

日本人はバイリンガルに対する憧れがあります。
子供をインターナショナルスクールに入れたりする親も沢山います。
環境に慣れたら喋れるようになる…
神話のように信じられています。

私は今まで「壊された子供」を沢山見て来ました。
どの言語もきちんと喋れないダブルリミテッドと呼ばれる子供たちです。
子供の性格やキャパシティーに大きく関わると思いますが、母国語も外国語も両方できなくなってしまうケースが少なからずあります。
学校や社会に馴染めず、大きなストレスを抱えている場合も多々あります。
外国語を喋る環境にいるから喋れるようになるわけでは無いのです。
家では日本語、学校では英語。こういう環境はダブルリミテッドを生み出す要因です。
子供が通常一つの言語を習得する時期に、二つを詰め込む事になると…放っておくと両方とも中途半端になってしまいます。
親が子供と一緒にかなり努力するか、子供にセンスがあるか、どちらかでないと両方とも上手に…とはいきません。

そして、何より、なぜ子供をバイリンガルにしたいのか、よく、考えてみて下さい。
英語がペラペラでも、日本に余り馴染めない、日本が余り好きじゃない…そんな日本人になっても、少し悲しいですよね?
日本の美しさや、繊細さ、住みやすさ、文化の奥深さ…海外に行くとわかります。日本は素晴らしい国です。
それに気付けるくらい、美しい日本語と文化を理解した上で、初めて外国語が生きてくると思います。

興味があれば、センスがあれば、自ずと語学を学び始めると思います。
無理に押し付けず、語学をすれば、楽しいよ!という事を教えてあげるのが一番の近道だと思います。

私は、英語に関して言えば、きっかけは子供の頃、母が一生懸命見ていたセサミストリート。一緒に歌を歌ったりしていました。
母が持ち物に書いてくれたローマ字の筆記体がカッコ良くて、幼稚園に行く頃には自分の名前をローマ字で、教えられてもいないのに書いていました。
アメリカに駐在していた母の友人がお土産に持って帰ってきてくれたクレヨラや絵本にテンションが上がっていたのは母でした。

親は私に何も押し付けませんでした。
英語って楽しそう、面白そう、というイメージを与えてくれただけです。
私は5才頃には街やホテルで外国人に出会う度にセサミストリートで覚えた英語で話しかけていました。
私の英語歴は4歳くらいの時から始まっているのです。

親の子供をバイリンガルにしたい、というエゴを押し付けるのは余りよくありません。
子供をバイリンガルにしたいのならば、一番の近道は親である自分が本当に楽しんで外国語を勉強することです。
親の知的興奮は子供にも伝わるのです‼︎