脚本について -代表&脚本家として-

 

この10年・・

+ new Companyの活動では、沢山の出逢いがありました。

 

様々な理由で、両親と暮らせない子ども達がいる児童養護施設での公演、

被災地でのワークショップ、

障害者の方向けの、コンサート。

小中高等学校公演、そして児童館や保育園公演。

 

劇場公演以外にも、そういった活動をさせて頂きました。

 

苦しい実態を、目にしました。

 

愛されない子ども、いじめられている子ども、

そして、命を絶ってしまった子ども。

 

とても悔しくて、やるせなくて、

何か出来ることはないのか、と呆然としたこともありました。

 

命を絶ってしまった子ども。

 

両親でも、友達でも、近所の人でも、

誰か1人でいい。1人でいいから、その子のSOSに気付ける人がいれば、

きっとその子は、小さな命を絶つことはなかったでしょう。

 

私は演劇バカでございます。

演劇で、伝えたいと、何かメッセージを届けられたらと、

そこで描いたのが、小学校公演向けの、

『千年に1度の奇跡』~妖精たちの物語~でした。

 



仲間’  ‘絆’  ‘思いやり’がテーマの作品となりました。

今回は『千年に1度の奇跡』スピンオフ作品で、

フレイムとモクレンのお話でした。

 

フレイムに、師匠のパイロが言葉を放ちます。

「お前のその両手は、何のためにある?生かしてくれるもののために、生きろ」

 

パイロはかっこいい男で、自分の信念を貫くように、

フレイムに天国に導かれていく前に、伝えます。


フレイムは最後、決意を固め、歌います。

「強い覚悟決め 歩んでいくのさ

守るべき絆 握りしめ

決してこの手から 離さないように 」



モクレンは、大切な愛しい妹・ティンラを、目の前で失くします。

ティンラは、笑顔で

「お兄ちゃんにとっての幸せは 私の幸せでもあるの

だからどうか 幸せに生きて 星になってお兄ちゃんを見守るわ いつまでも」

モクレンは、辛いことも受け入れて、強く生きていくことを決意します。

 


モクレン、フレイムは過去から学びます。

「後悔ばかりの思い出も 全てが

俺を 作っているんだ

もう一人じゃないと 気付けたから

歩もう 強い心 胸に」


人は、みな、なかなか癒えない傷を抱えているものだと思います。


その傷は癒えることはなくても、自分の意志次第で、強さに変えることが出来るものだと信じています。

 

森の女王・カトレアが、最後伝えます。


 悩み つまずき 目を伏せるときも

振り返ればほら 包んでくれる光がある

優しさが勇気となり 勇気が未来を作る」



少しの勇気が、輝く未来を作ってくれること、

沢山この10年で、見て来ました。


この10年の活動があったからこそ、

この『FLAME』という作品は産まれました。

 

何かお客さまに、関わるきャストスタッフの皆様に、

伝わっていれば幸いです。


全ての、+ new Companyに関わって下さったことに、

心より感謝致します。


ありがとうございました。



+ new Company 

代表 金井麻衣子