三日目は雨。
札幌から特急に乗って白老に行き、ウポポイを見る予定。電車に乗るのが好きなので、それ
自体楽しみです。苫小牧を経由して白老まで。
耳で聞いたことしかない苫小牧。でもなんかノスタルジックな響きよね~。
実は今回、ちょっと心配事(?)があった。白老の駅からウポポイまで、歩いて約10分。
行けなくはないが、ちとめんどくさいw おお、巡回バスがあるじゃん、OK! まあいよいよ
となったらタクシーもあるよね^^ ここまでは余裕だった。ところが乗換案内で検索すると、
バスが出ない。お盆期間中はないかもくらいな感じ(゜o゜) ではタクシーはといえば、近くに
タクシー会社はないくらいのことを言っている。え~、何だよ・・・と出鼻をくじかれた雰囲
気。でもまあ、行けば案外、あるんじゃないの、と思った。だから行った。
なんかすっきりとした白老の駅。
結論。駅前にはちゃんとタクシーが停まってた。かつ、駅を出てすぐ、右手の方にコミュニティ
ではない普通のバスがいた。発車しようとしている。驀進するマイエ、「ウポポイに行きます
か!?」「行きますよ」
やった!!! 飛び乗る。実はこれは事前に調べてたそれ(それもちゃんと停まってた)とは
違うバスだったんだけど、行くと言ってるんだから何も問題はない。はい、そして何の問題も
なく、さらりとウポポイに着きましたです。なんか意味もなく押し寄せる勝利感www
わくわく。
懺悔。もっと落ち着いて全体の地図を眺めればよかった。奥の方には伝統住宅のチセやら、
見るべきものがいろいろあったのだった。しかし、勉強不足、雨、頭の中の半分ぐらいはお土
産! お土産! アイヌグッズ素敵!欲しい!! になっていたマイエは、あっさり奥まで行く
気を放棄し、本館に突進していった。
本館二階から見たポロト湖。「ポロト」とは「大きな沼」という意味だそうな。
本館の展示は実に良かったです。
マイエが強く感じたのは、一つの民族を妙に神格化したり、過剰にロマンチックに眺めたり
思い込んだりすることなく、「生きて、暮らしていく人々」としてのその生活を見せていただく
ことの貴重さ、楽しさ、何かよく分からんのだけど清々しさ、でした。
アイヌの人は儀礼に用いる漆器を大切にしてきて、それは和人との交易によって手にしたもの
なのです。和人とアイヌとの関係には決して正常とは言えない抑圧的な部分があったり、無理解
があったり、申し訳ないこともいろいろあった訳ですけども、それでも交流はあって、道具や
言葉の一部にそれが見える。それを「博物的」じゃなくて「生活文化的」に見せてもらえた
ことが本当によかったと思った。
館内にある説明の文章が、すごくよかった。アイヌの人の生き方、暮らし方を静かに説いて
とても胸に落ちるものがありました。
見せ方もいろいろ工夫がされてました。
これは何ぞと言うならばw サケを解体するとこうなるよ、ということを体験できるように
造ったサケw 自分で外していくことができるようになってる。マイエは主婦であるからして、
サケの解体はそんな珍しいものではないが、片身を外して、中骨をとって、したらイクラが腹に
収まってるから・・・みたいなものを何か固いけど見た目が実に精巧にできてるもので再現して
るのが面白かった。
サケ革の服の模型。これも触れるようになっている。
館内はこんな感じ。
狩猟のコーナーにビデオがあって、ヤス(と言うの? 魚を突くやつ)や銛(モリ)の作り方
やクマ罠の仕掛け方とかを説明していた。マイエはせっかちなので、普段あんまりこうした映像
は見ないことが多いけど、ていねいに見ました。柄の部分にはめられている先の針は、魚に刺さ
ると外れる。でも紐につながっていて、上手に魚を釣り上げることができる。アイヌ服を身に着
けた人が川に入っていって魚を捕る場面まで見せてもらいました。なんか、言葉が貧しいけど、
とても美しいのだった。
さて、すごく長くなるからここで一旦、切るね。