自分が卵巣がんだとわかった当時、
「私、がんなんです!」って人に
明るくはとても言えなかった。
できたら言いたくないし知られたくない。
複雑な乙女心。
でもどうしても言わないといけない時、
思いきって言ってみたら相手の反応もさまざま。
「大変やね。がんばってね!」とかはよくあるけど、
「いつごろ治るんですか?」って聞いてきた人もいた。
1番ショックだったのは
「あるドクターが言ってたんだけどね、
自分が死ぬときはがんで死にたいって。
脳や心臓で亡くなると死の準備ができないからって。
良かったねがんで。」
これは腹が立った。
この人とは二度と会いたくないと思った。
手術で体はボロボロなのに心もけっこうボロボロ。
私だって人をうまく励ますことなんて出来ないけれど、
せめて傷つけることはしたくないと思う。
病気に限らず、人の心の痛みに敏感な人でありたいと思う。