何度か書いてますが、このところの米朝会談や日韓問題を知るにつけ「世論」という感情がザワついてるのが気になります。

外交は、あくまでもお互いの利益をどうするのか・・・という妥協の話です。

しかし、世論は時として、感情的になってしまいます。

米朝会談 来週開催ですが、進展はないでしょう。トランプ政権は、北朝鮮と交渉していると思っているのでしょうが、これまでの経過からすれば、核開発の時間を与えているだけでしょう。つまり、日本にとって脅威が少しずつ高まっているわけです。トランプ大統領は、来年の大統領選挙を意識せざるを得ないので、何とか点数をとりたいと思ってますが、金正恩は、独裁者ですから、選挙と民意、世論は関係ないんですね。北朝鮮の願いは、国民生活の向上とか、人権を守るのではなく、現体制をいかに継続するかでしょう。

もちろん、北朝鮮を支持してるのは、中国なんですが、今は韓国の文在寅大統領も北朝鮮寄りです。

こういう構造を知るにつけ、「北朝鮮、韓国、中国」はけしからん・・・と悪感情が高まりますが、これでは外交はできません。この三国にアメリカを加えて、いかに日本の国益を守るかということに尽きます。

そして、日韓間には、慰安婦問題とか、徴用工問題が横たわっていますが、これも日本の利益を考えることが第一でしょう。韓国けしからん・・・という話が多くなります。確かに国会議長の話などを聞いていると、日本の天皇制とか、日本人に対して、敬意を払ってはいません。

それを「けしからん」という感情で考えてしまうと間違いが起ります。

世論というか、一般の人たちの感情的な反応を「外交担当者」が汲むことはないでしょう。
メディアの中には、世論を煽る人もいますが、気をつけたいことです。