美容師ってあこがれられる職業のひとつとしてよくあげられます。
サロンワークは傍から見るととても華やかに見えるらしい。
新卒が入ってすぐ位の頃、シャンプーをしているだけでとある新人の子に
「かっこいい(★^〇^★)」
と言われた事もあります
しかし、そんな華やかに見える美容業界ですが
わりと社会的地位が低いのです。
皆さん「いやいや手に職があって強いじゃないですかー。」とお思いでしょう?
それもかなり言われる事なのですが、正直美容師生活12年で
「あー手に職があってよかったー」
って思ったことは、この度お店をだそうと思った時が始めてです。
しかも、取引の業者さんに離婚をした事と出店の計画があることを言うと
「美容師さんはこういうとき強いよねー」
と言われ、
「あーそういうもんなのかー」
と思ったのです。
私たち美容師は接客業、しかもかなりお客様との距離が近い接客業です。
仕事の事・家庭の事はたまた人生相談まで、お話の内容は様々です。
それに髪の毛を触ると言う行為は完全なるスキンシップなので
全くなる他人とはちょっと違う存在になる事が多いのです。
私も今までたくさんのお客様とお知り合いになれました。
そんな方々とお話しをしていると
「(当たり前だけど)職業っていろいろあるなぁ・・・」
と思うのです。
そしていろんな職業の話しを聞いていると、ますます
「美容師って・・・」
って思うのです。
まず、福利厚生が整っていない。
私はよく仕組みはわかりませんが、基本的に株式会社は社会保険&厚生年金は
加入義務?があるそうじゃないですか。
でも、今の我が社は株式会社ですがそういったのはありません。
それぞれがそれぞれで。
そんな感じです。私は会社経由で「美容師保険」と言うのに入ってはいますが、
国民年金ですもん。
こういうのやってくれるとか情報をくれるだけまだましです。
全くノータッチなお店も多いでしょう。
私が前働いていた小さなお店は有限会社でした。
雇用保険もかけておらず、保険ももちろんノータッチ。
私はそのお店を出産を機にやめたのですが
雇用保険をかけていればもらえていたはずの手当てなどを
受けられませんでした。
もちろんお給料の中にはお手当て的な(住宅手当等)なものもなく
日給月給です。
ボーナスもあるところのほうが珍しいくらいだし
月のお給料×12ヶ月=年収です。単純でしょ?
しかもそんなにお給料もよくないのです。
半歩合制なシステムを入れているところが多く
そこそこお客さんをもっていてキャリア10年くらいの技術者で
¥25万~¥30万くらいでしょうか。
利益率が一般の会社に比べて非常に低いのだと思います。
だから社員・スタッフに還元できない。
週末は稼ぎ時なので、妊娠出産または結婚を機にやめてしまう
女性が多いのも現状です。
私はと言うと、丁度お店が9時OPENといまどきの美容室にしては
早くからあいているお店だったって事と、
住宅街に隣接していて近隣に大きな美容室が他になかったという理由で
平日の日中忙しい日が多いと言う事。
そしてスタッフ数がそれなりにいるので、公休日がローテーションで決まっており
日曜日休みでも問題なかった事などが
子供を持って働く身としては大変助かりました。
しかし、やはり子供を持って働く美容師が少ない現状なので
スタッフの皆に様々な事を理解してもらうまでには相当な時間がかかりました。
今となっては
「maicoさんは子供がいるからこうなんだ」
と理解はしていただけているのですが・・・。
やはり、「日曜は出てもらわないと・・・」
とかいうお店が多いのです。私も面接のときに
「キャリアなんかの条件はすごくいいんだけどねー」
といくつ言われた事か・・・
なので、
新卒で年俸制(初年度¥500万位って言ってったっけかな?)の外資系の会社
に就職が決まったんですーとか言う女の子の話しを聞くと
果たして美容師で手に職があって本当にいいんだろうか?
と疑問なのです。
独立せざるを得ない感じでしょう。
まぁ、今の私にとって独立とは娘を育てていくのに必要であり
かつ仕事の面でもストレス少なくできるのではないかと考えてはいます。
たしかに、私たちってみんな会社が倒産しちゃえば終わりだけど
はさみがあれば仕事が成り立つし、髪は伸びるから切らなきゃだしね
仕事が無くなる事もない。求人情報も技術者になると選べるほどある。
(私みたいな条件はあまりないですよ)
だから生きる力があるって感じかな。
雑草ぽいね。
うーん・・・。