夫と息子を詠む義母 | 私も一緒に連れて行って

私も一緒に連れて行って

夫と死別。ふたり家族でした

義母から手紙が来た。

先月義母は中耳炎にかかり

補聴器を外してしまい電話をしても

いつも以上に意思疎通が不可能になった。

治り次第電話をすると言われ1ヶ月。

手紙には義父が入院したと書かれていた。

10日程の入院で既に退院したそうだが

 

病気なのかなんなのか、様子も書いていなかった。

ただ今は家で無言状態だというだけで。


義父は80歳をとうに超えている。

去年の夫の事で悲観し荒れた状態になり

認知症が進んだらしい。

私と話すと耳は遠いけども認知症とは思えない程

いつもしっかりとしているのに

身近にいる義母や、周囲の人は

平気な時とそうで無い時の変化が顕著だと言っていた。

どんな状況か聞きたいけども

新しい補聴器が出来るのは来月だそうで

それまでは聞こえない補聴器なので話せない。

「私は元気ですから安心してね」と書いていたけども

義母だって高齢なのだから。


手紙の最後に義母の短歌が書かれていた。

義父は自営をしており

働く姿を義母はとても尊敬していた。

夫のその姿を詠み、息子の死を悼んだ歌。

もう泣けて泣けて久し振りに大泣きした。

義両親、去年からどんなに悲しい毎日を送っていたのだろう。

夫が悪いわけでは無いけども

 

夫がいたら義父は認知症はあっても

 

今も元気だったかもしれない。

あの人がいなくなって、義両親の残された人生が変った。

どれ程悲しいものになったのか。

 


短歌は義母の趣味で、これまでにも

沢山手紙に添えられてきた。

 

いつも義父を詠む歌ばかりだった。

義父の仕事の姿を詠むのは

「これが最後です」と書かれていた。

 

 

すぐに返信を書いて投函してきたけど

 

やはり会話をしたい。

それには早く補聴器だ。

成り立つ会話を早く・・・

 

毎日息子の遺影に話しかけていると言う

義母と話したい。

 

 

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