「声は筋肉」という記事の続きです。

 

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ボイトレに来る方で一定数「ボイトレを受ければ全部変わる」という感覚の方がいらっしゃいます。

 

 

 

確かに、今まで出来なかった事ができるようになる感覚や、

今までの自分とは変わったんだ!という感覚になるのかもしれません。

 

 

 

ただ、私はいつも、

「今までのその人と全く違う人に変わった」とは思いません。

 

 

それよりも、

「その人らしくなった」と感じることがほとんどです。

 

 

「自分を理解したり環境が変わったり筋肉が育ったりして、その人らしい声が出るようになった」

というのが一番近いかと思います。

 

 

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ボイトレに来た当初、多くの方は

 

「こうじゃなきゃだめだ」

「この環境に居るしかない」

「私はこうだから、今までこれで生きてきたから」

 

という思い込みでがんじがらめになっていることがほとんどです。

 

 

 

 

 

一番強烈だった方は、

 

「自分は歌を歌っちゃいけない人間なのを確認しようと思って来た」

と言ってレッスンにやって来て、息を吐くことすらほとんど出来ない状態でした。

 

 

『歌を歌っちゃいけない人間なんてこの世界に居るはずないやろ〜!!!!』

と内心ツッコミを入れたのを今でも覚えています。

 

 

 

 

 

 

その人の声を一つ一つ解きほぐして、

 

ボイトレを行いながら、その人の考えややりたい事、聞きたかった事などに答え続け…

 

今では当時と比べ物にならないぐらいイキイキとした表情で、声も滑らかに出るようになりました。

 

 

 

まだまだもっとその人らしい声が出るようになると共に、

人生も楽しくてイキイキとしたものになっていくのだと思います。

 

 

 

 

 

「今の自分はこうだから…」ではなく、

 

「今の自分はこうだから、こうなるためにはどうしたら良い?」

「その自分だったらどんな声で話しているだろう?」

 

と想像しながら、声を出していってみて下さい。

 

 

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どんな自分も自分の一部です。

 

 

そこには「正しい」「間違ってる」は無く、

自分にとって「真実」かどうかだけの話。