阿蘇・雲仙視察 | まいだじゅんこ日記
こんばんは、毎田潤子です。

7月1日から、会派の視察で九州の阿蘇と雲仙に来ています。

今回の視察の目的は、今後浦安にも無関係ではないかもしれない、火山灰の処理や火山噴火時のリスク管理について学ぶこと。
噴火の規模によっては100Km離れた場所まで火山灰が風に乗って飛ぶため、万が一富士山が噴火した場合は首都圏にも被害が及びます。
浦安には2センチの灰が積もる予測だそうです。


そして以前テレビ等で話題になった、熊本の慈恵病院の『赤ちゃんポスト』の見学をさせていただき、院長先生のお話を聞かせていただきました。


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阿蘇山、草千里の前にある、阿蘇火山博物館の中にあった、火山情報。

あらゆるところにこのような表示があり、観光客に立ち入り禁止の注意を促しています。

博物館の中は、かなり年季の入った展示物でしたが、火山の仕組みや被害についてが纏められていて勉強になりました。



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阿蘇市役所で防災対策課の方にお話を伺った後、実際に阿蘇五岳の中岳山頂付近まで行きました。

現在阿蘇は警戒レベル1

火口から1キロ四方の立ち入りが禁止されています。

いつもは入れる有料道路が通行止めになっているため、有料道路料金の収入や観光での収入で補われている財政にもかなり影響しています。

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担当の方から説明を聞きます。

現在、外国からの観光客が殆どだそうです。
観光客が火口付近に近づけないように、柵の奥に見張りの人が居るのですが、制止しても無理矢理入ろうとする方がたくさん居るそうです…

足元には、所々に降り積もった火山灰がありました。
市役所の方のお話からは、降灰は日常茶飯事であり、阿蘇の方々はそんなに気にはしていない、という印象を受けました。
火山灰の成分の中にはガラス質の細かい粒子が混ざっているので、目に入って擦ったりするとよくないらしいですが、呼吸で肺に入ったりして健康被害が起きたりした事例は無いそうです。
見せていただいた写真では、灰が降る中を住民の方が平然と歩いているものでした…
昔から火山、自然と共存しているという阿蘇の地域性を強く感じました。


午後は、慈恵病院の赤ちゃんポスト
『こうのとりのゆりかご』
少し前にテレビを賑わせ、赤ちゃんの遺棄幇助に繋がると猛批判を浴びた病院です。

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慈恵病院の産婦人科病棟です。
とても真新しい建物で、ロビーも綺麗で豪華でした。とても明るい雰囲気の病棟の片隅に、
赤ちゃんポストへの入り口がありました…


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産婦人科病棟の側面に、専用の門があります。
青い柵の扉は、押せば簡単に開きます。

植栽で囲まれたレンガの細い道を建物沿いに進んでいくと、それはありました。


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赤ちゃんを連れてきたお母さん、若しくはご家族へのメッセージ。
呼び鈴を鳴らせば、24時間いつでも、看護婦さんが中から飛んできてくれます。赤ちゃんをポストに置く前に、話を聞かせて欲しい、と訴えています。

赤ちゃんポストの1枚目の扉を開けると、お母さん宛の手紙が置いてあります。
それを取らないと、2枚目の扉を開けることは出来ません。
2枚目の扉を開けると、ようやくそこにベッドが置いてあります。


赤ちゃんポストへ繋がるレンガの道を、赤ちゃんを抱いて歩いている時のお母さんの気持ちを考えたら、いたたまれない気持ちになりました…
設置当初かなり批判を浴びた赤ちゃんポストですが、恐らくここに赤ちゃんを置いていこうと思ったお母さん達は、決して安易な気持ちでは無かったんじゃないか思いました…

この『赤ちゃんポスト』が正しいのか間違っているのか、未だに賛否両論です。

わたしも現場を見るまでは、赤ちゃん遺棄を増長させるのではないかとあまりいい印象では無かったのですが、今日実際に現地を歩いてみて、院長先生のお話を聞いて、本当に悩んで悩んで、救いの手を必要としているお母さんがいるのなら…と思えるようになりました。

現場には、なんとも言えない、悲しい空気が流れていたように感じました。



視察は残すところあと1日です。

見たこと聞いたこと、しっかりと吸収したいと思います。



毎田潤子