仕事をしていたとき、
電話が鳴りました。

 

 

 

画面を見ると、
海外の番号でした。

 

 

 

一瞬、

「出たくないな」

と思いました。

 

 

 

でも仕事なので、
そういうわけにもいかなくて。

電話を取りました。

 

 

 

最初の挨拶くらいは、
なんとかできました。

 

 

 

でも、そのあと。

相手が少し長めに話し始めたら、
途中からよく分からなくなってしまって。

 

 

 

「え、今なんて言った?」

と思った瞬間、
急に焦りました。

 

 

 

聞き返せばいい。

それだけなんです。

 

 

 

こういうときに使う言葉も、
前に何度も見たことがあります。

なのに、

そのときは出てきませんでした。

 

 

 

なんとか電話を終えて、
受話器を置いて。

少ししてから、

「Could you say that again? でよかったじゃん」

と思いました。

 

 

 

知ってたのに。

なんで、あのとき出てこなかったんだろう。

 

 

 

そのとき、
前に使っていたメモのことを思い出しました。

 

 

 

仕事で英語の電話を受けるようになった頃、

電話の近くに、
英語のフレーズを書いたメモを置いていたことがあります。

 

 

 

名前を聞く言い方とか、

「もう一度お願いします」とか、

「少々お待ちください」とか。

 

 

 

電話がかかってくると、

受話器を持ちながら、
その紙を目で探していました。

 

 

 

相手が何を言っているのか分からなくなると、

書いてある英文を
上から順番に見たりして。

 

 

 

今思うと、

あの頃よりは、
知っている英語も増えたと思います。

 

 

 

「Could you say that again?」も、

もうメモを見なくても知っています。

 

 

 

なのに今日、

電話が鳴ったら、
またあの頃みたいになりました。

 

 

 

それが、
なんだか少し変な感じでした。

 

 

 

この前の英語の会議でも、
似たようなことがありました。

会議中は何も出てこなかったのに、

終わってから、

「ああ言えばよかった」

って思ったんです。

 

 

 

今回も、

電話が終わってからなら
言葉が出てきました。

 

 

 

なんか似てるな。

と思いました。

 

 

 

今までは、
こういうことがあるたびに、

「もっと英語を勉強しないと」

と思っていました。

 

 

 

たぶん、
英語が足りないところも
たくさんあると思います。

 

 

 

でも、

知らなかった言葉なら分かるんです。

知らないから、言えなかった。

それなら普通です。

 

 

 

でも今回は、

あとから、

「これ知ってたじゃん」

と思いました。

 

 

 

昔はメモを見ないと分からなかった言葉を、

今は知っている。

それなのに、
その場になると出てこない。

 

 

 

この前の会議もそうでした。

 

 

 

英語が足りない。

ずっとそう思ってきたけど。

 

 

 

 

ちょっとだけ、
分からなくなってきました。

 

 

 

会議のときだけじゃなかったんだな。

それが少し気になっています。