あなたという存在 | まほう の ことのは

まほう の ことのは

幸せの種は貴方の中にあります。

自分らしさに繋がって、
あなたという花を
一緒に咲かせてみませんか?

『あなたたちの住む星の


 時間の感覚でいうならば




 過去のあなたの集積が


 今のあなたを創り



 

 今のあなたの生き方が


 未来のあなたを創る





 さすればあなたは

 

 今を


 いかに扱いたいか



 感じ



 考えてごらんなさい』



       天界より





~私は教えることが好きだ。



 教えることによって

 自分が知りたい知識や情報が

 さらに身に付くから。



 また「教えること」は

 「教えられること」でもあるから。



 もともと educate(教育する)という英語は、

 ラテン語の「(能力を)引き出す」という語源から生まれた。



 互いに引き出しあえることこそ

 真の教育だと

 私は昔から思っているのだが、



 先日ふと、

 自分が教えることが好きになった

 原点を思い出した。



 それは大学3年生のころ。



 あるお宅の家庭教師をしていたときのこと。



 中学3年生の女の子に5教科教えることになった。



 笑顔がとっても素敵な、

 元気いっぱいの照れ屋さんで

 勉強はからっきしダメという女の子だった。

 (以下Cちゃんと呼ぶ。)



 あまりにも成績が悪くて、

 このままではどこの高校にも

 入れないのではないかと心配したお母さんが

 半年間、

 なんと私を片道45分もかけて送迎してくれたのだ。



 私が住んでいたところは

 夜はバスが1~2時間に1本しか運行していなくて、

 とにかく車がないと生きていけないところだった。


 こんなに時間をかけても

 送迎するお母さんの心情としては

 藁にもすがる思いだったのだと思う。



 Cちゃんは本当に勉強が嫌いで、

 最初はすぐに飽きてしまうのだけれど、


 5分集中してみよう、

 次は10分ね、という具合に

 好きなアイドルの話や恋話で盛り上がりながら

 勉強していった。


 すると、どんどん仲良くなっていった。

 仲良くなると、宿題をちゃんとやるようになった(笑)。


 私とCちゃんはいつの間にか

 姉と妹みたいに仲良しになったのだ。

 とにかく一緒にいることが楽しかった。



 そして時間はかかったけれど、

 本当に少しずつ、少しずつ、

 学力が向上していった。



 だけど、希望校に合格するまでには達せず、

 第1希望に落ちてしまった。


 「力不足で本当にすみませんでした。」


 とCちゃんとお母さんに頭を下げた。



 すると、Cちゃんは笑って、

 「せんせ~、大丈夫、大丈夫。

  私立受かったし。


  そこね~、私がやりたかった

  料理習えるんだよ。

 

  高校行っても勉強頑張るから!」


  と逆に落ち込む私を励ましてくれた。



  お母さんは帰りの車で、


  「先生、ありがとうね。」


  とある大事な話をしてくれたのだ。



  それは実はCちゃんは障害を持っているということ。



  Cちゃんには生まれつき片耳が無い。



  生まれてきたとき、

  お母さんは自分のせいだと

  ひどく自分を責めて泣いたという。



  泣いて泣いて、

  これでもかってくらい泣いたとき、


 「それでもこの子を育てる義務が私にはある。

  それじゃ、どうやって育てよう。」


  と考えたそうだ。



  そしてお母さんの考えた結論は、


 「片耳が無くても、1つある。

  それは有難いこと。」


  ということだった。



  『Cが小学生に上がったとき、

   給食のマスクがかけられないと泣いたんですよ。

   ハチマキを結ぶ時も耳を出せない。

   悲しい、辛いって。



   でもね、私は笑いながらこう話したんですよ、


   「耳が1つ無いくらいどうってことない。

   だってあなたはもう1つの耳で話を聴くことが出来る。

   そして話すこともできる。



   かみさまが耳1つでもあなたは生きられる、

   大丈夫って言っているから

   今ここにいるんだよ。」

   って。


   本当はね、心の中で私も泣きましたよ。


   でも今を受けいれなければ

   しょうがないじゃないですか。


   だから私は娘の前では

   どんなときも


   「だいじょうぶ」

   って話すんです。』



   そう話すお母さんからは

   母の慈愛と強さに溢れていた。


   私は聞いていて、

   涙が止まらなくなったことを覚えている。



   そしてCちゃんは高校に入学し、

   あるとき突然手紙が送られて来た。



   「せんせー、元気?


    私、勉強今も頑張っているよ。


    そしてね、聞いて、聞いて。


    なんと高校に入ったら、

    成績がどーんと上がったよ。


    あんなに勉強ダメダメだった自分が、

    今80点台から90点台取れるようになったよ。

 

    仲間が勉強教えてーって来るようになった。


    これはきっと

    せんせーと楽しく勉強できたおかげだと思う。


    せんせー、私ね、調理師の免許取るよ。

    そして、コックさんになって、

    いろんな人たちに美味しい料理を作るよ。


    そしたら私の名前の通り、

    みんなが幸せになれると思うんだ。」



    この手紙を読んだとき、

    漫画「ワンピース」の

    ルフィや仲間達が泣くみたいに

    鼻水垂らしながら号泣した。


    泣きながら心があったかかったんだ。



    そして、教えてもらっていたのは

    私のほうだったことに気づいたのだ。



    どんな苦しみがあっても

    それを乗り越える力が人にはあるってこと。



    やったことは自分の願い通りには

    ならないかもしれないけれど

    違う形で必ず華開くということ。



    教えるってことは同時に教えられること。



    そして共に成長できるということ。



    

    手紙をもらってから時が経って、

    Cちゃんは調理の専門学校に行き、

    調理師という夢を実現した。



    そして素敵な伴侶と出逢い、

    夢に向かって頑張っている。



    

    これが私が教えることが好きになった原点だ。



    高校教師になったとき、

    しんどいときはいつもCちゃんを思い出した。

    

    するとなんだか元気が出てきて、

    辛いことも乗り越えられた。



    Cちゃん本人は今も自覚していないと思うけれど、

    彼女は私にとても大切なことを教えてくれた。



    幸せを私に運んできてくれた。



    今、セラピストとして講座をするときも

    これが私の原点になっている。



    今もこれからも

    「教える」ことを

    目の前にいる仲間たちと楽しんでゆきたい。~




   1月25日開催

   「Intuition~直観を使ってハッピーライフを生きよう♪~」はこちら

   http://ameblo.jp/mahouno-kotonoha/entry-11975457744.html