映画サイトで書いていたものをまとめました。順不同、感想はその当時のもの。50本位ずつ。最近はタイトルしか記録していません。

 

幸せになるためのイタリア語講座

2000年/デンマーク

登場人物がくせありで…日本のカルチャーセンターみたいなのを想像したのですがそうではなくて、しょっぱなから、のっぴきならない事情を抱えた人物ばかりが登場し、これでもか~というくらいにストーリーが進んで行き、笑えるし、久しぶりにほろっとしてしまいました。ちょっとタイプの違う映画ですが、楽しめました。

 

恋に落ちる確率

2003年/デンマーク

原題はReconstruction、再生とか再編成という意味です。日本語のタイトルだと軽い恋愛ものかと思ってしまいますが、決してそうではありません。シュールな感じ、不思議な感じの映画です。多様な解釈ができるところがおもしろい。1974年生まれの若い監督の長編デビュー作です。

 

デストラップ 死の罠

1982年/アメリカ

舞台劇の映画化。妻が変わっていくところが面白かったです。クリストファー・リーヴの役柄が新鮮でした。

 

ブルース・ブラザース

1980年/アメリカ

ミュージカル・コメディ。音楽シーンは面白い、ストーリーも悪くない。カーチェイスや物がぶっ壊れるのを見るのはあまり好きじゃないので、その部分がもう少し短ければいいのにと思った。アレサ・フランクリンやレイ・チャールズも映画の中で歌ってます。

 

風の痛み

2001年/イタリア スイス

「悪童日記」の作者であるアゴタ・クリストフの「昨日」の映画化。亡命作家であるという背景を知っていれば理解しやすいかもしれませんが、必ずしも必要ではありません。暗いトーンですが美しく描かれ、特殊なストーリーや夢の世界に入り込んでしまいました。

 

あの頃ペニー・レインと

原題はALMOST FAMOUS 2000年米作品。とってもハートフルな映画でした。監督が自身の体験をもとに作った自伝的作品。70年代のロックが懐かしいけど決して古くない。音楽の何が好きなの? everything・・この映画はキャメロン・クロウ監督の音楽へのラブレターだそうです。

 

マイ・ルーム

1996年米映画。ジェリー・ザックス監督作品。メリル・ストリープ、ダイアン・キートン、ロバート・デニーロ、レオナルド・デカプリオが出演しています。姉と年老いた父と伯母、息子二人と、私にとっては身につまされる設定なのですが、演技だという感じがして、あまり入り込めなかったです。デカプリオが17歳の息子役をやっていました。

 

シャンプー台のむこうに

2001年イギリス作品。原題はBlow Dry。なんだかとてもおかしな映画でした。冒頭のヘア・コンテストを見てチャンネルを間違えたかなと思ったし・・・なんでもありで、シリアスな部分も楽しい味付けでした。最後に流れていた歌は誰が歌っているのだろうと気になりました。パディ・ブレスナック監督が「コメディーと感動を表現」と語っていました。
 

エイトメン・アウト

1988年のアメリカ作品。1919年にアメリカ・メジャーリーグのワールド・シリーズで起こった八百長事件を描いた作品。8人の選手が球界を永久追放になりました。途中まではパソコンしながら見ていたのですが、中途から見入ってしまいました。劇場未公開作品です。DVDが出ているようです。深夜映画は地味だけどいい作品が放送されます。だからやめられない(^^;;

 

ハッピー・アクシデント

2000年アメリカ映画。深夜映画は地味だけれどいい映画をやっているので、つい最後まで見てしまいます。テンポよく話が展開し、眠くもならずに楽しく観れました。

 

故郷への遠い道

1988年のアメリカ映画。劇場未公開作品。これも深夜映画で観ました。事件を起こして町を去り15年ぶりに戻ってきた息子と彼の家族の物語。主人公の恋人役の女性のセリフがよかったです。

 

風と共に去りぬ デジタル・ニューマスター版

1939年/アメリカ

映画史に残る作品。4時間の長さを感じさせませんでした。ヴィヴィアン・リーは「哀愁」がベストなのでそちらもぜひ見て欲しい。1939年の作品です。その日は2時間しか寝ていなくて、休憩ありの4時間もつかどうか心配でしたが、まったく退屈することなく眠くなんかなりませんでした。ストーリーもこれまで何となく思っていたのと違って、新鮮でした。やはり映画はこの目で観て確かめなくては・・・と思いました。

 

アメリカ,家族のいる風景

2005年/ドイツ=アメリカ

カメラワークが素晴らしくて、1秒たりとも目が離せませんでした。久々に観た映画らしい映画です。珍しくパンフレットとクリアファイルまで買ってしまった。原題は Don't Come Knocking 
3年がかりで書き上げたという脚本、これ以上のものはないというキャスト、さりげないのに目を奪われるカメラワーク、そして音楽、どれもこれも充分吟味された文句のつけようのない素晴らしい映画でした。つまらない映画が多い昨今、やっぱり映画はこうでなくっちゃね、と思いました。窓からものを放り投げるシーン、ソファのシーン、ヒヒーン、と最後に3人が歌う歌、きっと忘れられないだろうな。もう1回観たい!

 

イブラヒムおじさんとコーランの花たち

2003年フランス作品。フランソワ・デュペイロン監督
オマー・シャリフ、ピエール・ブーランジェ他原題はMonsieur Ibrahim et let fleurs du Coran
フランスの作家エリック=エマニュエル・シュミットが祖父の思い出を元に書いたベストセラーの映画化だそうです。日本でも2005年に舞台で上演されているようです。風景と映像と会話でストーリーが語られていく。時折えっと思うけれど、ああそうなんだと納得するそんな映画です。

 

ドッグヴィル DOGVILLE

2003年 デンマーク作品。ラース・フォン・トリアー脚本・監督
ニコール・キッドマン、ポール・ベタニー他
放送終了日ぎりぎりにGyaOで見ました。2003年のカンヌ映画祭の話題になった実験的な作品。すぐに画面に引き込まれて、2日に分けて最後まで見ました。感想は一言では書けません。途中まではとてもひきつけられておもしろかったのですが、残念ながら、後味はよくなかった。それも狙いなのかもしれないけれど。ローレン・バコールが昔何で見たのか忘れたけれど、妙に存在感があって懐かしかった。

 

ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女

子供の頃に原作を読んで夢中になりました。その記憶がなんとなく残っていて、イメージが壊れるから観に行こうかどうしようか迷っていました。映像は綺麗だったし、それなりの出来だったのですが見終わって、あんな物語だったかな~と思った。ストーリーは原作に近いのかもしれないけれどやたら現実的!に描かれていて、創造力を働かせる余地がなくって、あれがナルニア国だよと言われても、なんだか違うお話のような感じでした。なによりも、あのわくわく感と楽しい気持ちがわいてこない。お話が早く進みすぎて、巻き込まれ型ゲームみたいで、子供たちが主人公のはずなのに、生き生きしてないような気がしました。ハリウッド映画お得意の、あのぎりぎりセーフのシーンはやめてほしい。出会いの不思議さや楽しさやたしかなときの流れなどを、伝えてほしかったな。文句ばっかりになってしまいました。映画を見られた方は、ぜひ原作も読んでください。子供の心に戻って・・・

 

都会のアリス

1973年ドイツ作品、ヴィム・ヴェンダース監督
モノクロの映画もいいですね。ポラロイドカメラで写される写真、眺めていて飽きない映像、印象的ないくつかのシーン、俳優の表情もいい。ドイツ語の言葉もきれいだなと思った。

 

かもめ食堂

2005年日本、荻上直子脚本・監督。

女性監督の映画でいやされる、と聞いて見に行きました。私には合わなくてあの静けさがじれったくて寝不足だったので頭が痛くなってしまいました。

 

ユー・ガット・メール

日常的な単語が沢山出てきて、英語のリスニングにちょうどよかったです。本屋さんをやりたかったこともあるので、切なく見ていました。最後は本当にそれでいいの?・・・と思った。

 

Jazz Seen/カメラが聴いたジャズ

2001年/ドイツ

ジャズのアルバムジャケットなどの写真をたくさん手がけたウィリアム・クラクストンのドキュメンタリー映画。
1950年代から最近までに彼が撮ったさまざまなミュージシャンたちの写真と撮影風景、周りの人や関係者の話、
本人が語るシーンで構成されています。音が聴こえてくるような写真、ライブより刺激的な写真、人間の輝く瞬間を視覚化した先入観なしで、その人の美しさを見つけ出す、単純な表現、表情(映画を見ながら書いたメモより)「好きな仕事で人々に喜びを与えたくなった」と語っていたのが印象的でした。

 

フライトプラン

2005年/アメリカ

 2005年米作品。ロベルト・シュヴェンケ監督。ジョディ・フォスター主演。予告編からは想像のつかない映像やシーンがありました。ジョディ・フォスターが必見です。とてもかっこよかった。いくつか納得のいかないところもあるのですが、それを吹き飛ばす勢いがありました。映画だからそれでいいのだと思います。

 

ブロークン・フラワーズ

2005年/アメリカ

このところ父性を描いた作品が多いですが、この作品にとっての父性って何だろう??予告編がよく出来ていて期待して見に行ったのですが、予告編以上のものは何も感じられませんでした。男性が見るとまた違うのかもしれません。

 

博士の愛した数式

2005年/日本

小泉堯史監督。映像とキャストがとてもいい。桜のシーンや自転車で走る映像はとても綺麗でした。けど、部屋が明るすぎる。黒板に違和感が…カードの入っている缶が違う、期待していたあのシーンやあのシーンがないなど少し不満が残りました。映画で説明するための方法論もあるかもしれませんが、ラストの詩など解釈がかなり異なりました。映画を先に見られた方は、ぜひ原作も読んでください。細かいところで原作との解釈が異なるのが少し残念。

 

あの頃ペニー・レインと

2000年/アメリカ

音楽とペニー・レイン役の彼女がとてもよかったです。

 

となりのトトロ

1988年/日本

子供たちがメイちゃんと同じ年齢の頃にはじめてみました。とうころもし、ストーブカーと言っていたのを想い出します。久石譲さんの音楽も大好きでCDを買って寝る前に聴いていました。

 

恋におちたシェイクスピア

1998年/アメリカ

 

薔薇の名前

1986年/フランス=イタリア=西ドイツ

ショーン・コネリーが渋くて素敵でした。時代の雰囲気を感じることが出来、後から原作を読んだときも違和感を感じませんでした。

 

ゴジラ('54)

1954年/日本

最初のゴジラ映画。テレビ塔とラストのシーンが見応えがあります。
 

ミュージック・オブ・ハート

1999年/アメリカ

実話を元に描かれた作品。監督にとっては初のノンホラー映画だとか。ニューヨークの公立学校でヴァイオリンを教えているロベルタ・ガスパーリさんの人生を描いたドキュメンタリー『スモール・ワンダーズ』に基づいて作られた映画です。監督のコメント付で2度目も最後まで見てしまいました。映画としてもすばらしいし、音楽の大切さ、音楽教育の重要性を訴えたメッセージも伝わってきます。メリル・ストリープはこの映画のためにヴァイオリンの特訓をし、すべて自身で演奏しているそうです。DVDには他にボーナス映像と、ロベルタ・ガスパーリさんのインタビューが収録されています。スタッフやコンサート場面に出演した音楽家たちのコメントも聞き応えがあります。ヴァイオリンは小さい頃から習わなければいけないのかと思っていましたが、アメリカでは公立学校で教えられていてそこからヴァイオリニストになった人がたくさんいるそうです。
 

いつか、きっと

2002年/フランス

オリヴィエ・ダアン監督。イザベル・ユペール主演。原題はLa Vie promise

好みは分かれるかもしれませんが、フランス映画のよさがたっぷりの作品。映像と人物が素晴らしい。ハリウッド映画のせわしなさと比べて、フランス映画はいいですね。物語がどうというのじゃなくて心象風景や情景を映像で感じさせてくれます。感覚的というかそういう感じですね。花の映像に花言葉がモノローグで語られて・・・

 

バグジー

1991年/アメリカ

バリー・レヴィンソン監督。原題はBugsy後半の展開に圧倒されました。途中までは、せわしない映画だなあと思って見ていました。後半、俄然面白くなってきて圧倒されてしまった。あんな風に惚れられてみたい。いや惚れてみたい。ラスベガスも見てみたい。しかし・・・

 

死ぬまでにしたい10のこと

2002年/スペイン=カナダ

イザベル・コヘット脚本・監督。原題はMy Life Without Me

一つひとつのシーンとその繋がりが素晴らしい。タイトルが気になっていたのと、先日観た「アメリカ、家族のいる風景」のサラ・ポーリーが主演なので、DVDを借りてきました。泣かせる映画ではなく、主人公に焦点を絞って、余分な説明はなく、会話と映像でストーリーが進んでいきます。さりげない構図の映像と会話のタイミングが自然に流れていく。映像をただ見せるのではなく、映像が物語を語るのが映画だと思う。サラ・ポーリーはもちろん俳優陣が素晴らしかったです。スーパーマーケットで人々が踊る短いシーン、刑務所にいる父親に
面会に行くシーン、表情の変化など小さな部分も印象に残りました。

 

スタア誕生

1954年米作品。ジョージ・キューカー監督。
ジュディ・ガーランド、ジェームズ・メイソン主演。原題はA Star is Born
1937にドラマとして映画化された作品をミュージカルにした作品。バーブラ・ストライサンドの1976年のリメイク作品は見たような気がします。(ライザ・ミネリの「キャバレー」とこんがらがっているかもしれない)時代設定が違うし、俳優の個性が異なるので、見た感じは全く別の映画です。昔の映画だという感じもありましたが、あ~こんな映画だったんだと思いました。うわさや写真で想像していただけの未見の映画が沢山あるので、
これから機会を捉えてぜひ見たいと思っています。逆に昔観た映画は、そのときの印象や感覚や感動をそのまま大事に残しておきたいので、もう一度見たいとはあまり思いません。

 

パリ、テキサス

1984年西ドイツ/フランス作品。脚本: サム・シェパード、監督:ヴィム・ヴェンダース、原題はPARIS, TEXAS
146分という長さを感じさせない作品。映像は素晴らしかったのですが、主人公が昔の知人に似ていて、ちょっと見るのがつらかったかな。あまり共感できなかった。脚本と監督のコンビは「アメリカ、家族のいる風景」につながります。物語と風景、人物、語られ方はこの監督独自のものでしょう。

 

エーミールと探偵たち

2001年ドイツ作品。フランツィスカ・ブッフ脚本・監督。
原題はEMIL UND DIE DETEKTIVE 原作はエーリッヒ・ケストナーの児童文学。現代に置き換えるとこんな作品になるのか・・・昔読んだお話のイメージがぶっこわれてしまった、というより全然別の作品に思えました。

 

ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ

1998年イギリス作品。アナンド・タッカー監督。原題はHilary and Jackie
チェロの音色が好きで、昔よく聴いていました。この映画は彼女の姉と弟の著作を元に描かれたもの。内容についてはいろいろな意見があるようですが、ヒラリー役のレイチェル・グリフィスはよかった。

家族の著書を元に映画化した作品。映画としてはよくできている部分はあるのですが、あくまでもヒラリーや家族の側から見た視点で描いた作品。本人の視点に立った伝記作品ではありません。彼女の音楽の源となったものは出てこない。誰にでもプラス面とマイナス面があるのに。あの天才チェリストがこのような描き方をされていいのだろうかと思った。

 

ギター弾きの恋

1999年米作品。ウディ・アレン脚本・監督。
ジャズ全盛期のアメリカを舞台にした可笑しく切ないラヴ・ストーリー。でもあまりロマンチックではなくて、ウディ・アレンらしい映画でした。女優さんがよかった。

 

ザ・セル

2000年/アメリカ

ジェニファー・ロペス主演、衣装デザインが石岡瑛子さん。映像がとても綺麗。怖いところも見とれてしまうほどきれい。だからあまり怖くなかったです(少しは怖かったけど…)。実際にできるかどうか、やるべきかは別として、心の中とトラウマと空想や現実の世界の描き方がよくできていると思いました。そんなに怖くありません。内容は書けませんが、ぜひ見てください。

 

いつも上天気

1955年/アメリカ

ジーン・ケリー/スタンリー・ドーネン共同監督、アンドレ・プレヴィン音楽。
ジーン・ケリー、ダン・ デイリー、マイケル・キッド、シド・シャリース、ドロレス・グレイ他出演。
ミュージカル映画って、突然歌いだしたり踊りだしたりしてなんか変、・・・と私も以前は思っていました。
ところが最近昔のスタンダード曲を聴くようになったせいか、そして昨日 That's Dancing を観たこともあり、今見たら、とてもおもしろい。3人の男性たちの歌とダンスが決まってる、2人の女性も魅力的、合唱や3人のハーモニーがいい。画面を3等分したりする映像もセンスがいい。50年前の古さを感じさせないおしゃれなミュージカル映画でした。3人で歌って踊るシーン、一人ずつにスポットが当たるシーン、ボクシングジムでの合唱やダンスがとても見ごたえがありました。音楽はアンドレ・プレヴィンで、悲喜こもごも織り交ぜながらの楽しいミュージカル映画でした。

 

ゲート・トゥ・ヘブン

2003年/ドイツ

ファイト・ヘルマー監督、
ヴァレラ・ニコラエフ、マースミー・マーヒジャー、ミキ・マノイロヴィッチ他出演。
空港でのドラマ 多国籍のキャストの表情や空港の裏側の映像が新鮮で、ストーリーも面白く最後まで楽しめました。途中でいきなり歌と踊りのシーンが出てきたり、多国籍の俳優たちの表情がよくて、ヒロインが魅力的。
映像も新鮮でした。最後はどうなるのかと気にしながら後半からの展開に驚かされました。飛行機も空港もあまり好きな方ではありませんでしたが、昔空港のお店でバイトしたことを思い出しました。

 

赤い靴

1948年/イギリス

バレエ映画の傑作です。テクニカラーの色彩がとてもきれい。ヒロインのモイラ・シアラーが素晴らしい。アンデルセンに題材をとったという物語り、音楽も踊りもいいので、バレエファンでない方も、ぜひ一度ご覧になってください

 

ザッツ・ダンシング

1984年/アメリカ

映画のダンスシーンの名場面集。
銀幕の中でのダンスの歴史の紹介から始まり、フレッド・アステアやジーン・ケリーのあの有名な場面などダンスシーンの数々、オズの魔法使いの未公開ダンスシーンなど、はじめて観るものも沢山。「赤い靴」など以前に観た映画の懐かしいシーンもありました。足は高く上がらないし、とても身体が動きそうにはありませんが、タップダンスをやってみたくなりました。

 

ボイジャー

1991年/ドイツ フランス ギリシャ アメリカ

ストーリーは書けませんが、キャストがよくて、風景がよくて、映像がきれいで、落ち着いた映画でした。船の上のシーンが印象的。

 

フレンチ・カンカン

1954年/フランス

ジャン・ルノワール監督。ジャン・ギャバン、フランソワーズ・アルヌール、マリア・フェリクス他出演。

歌と踊りがすごい!1890年代のパリ、店の看板やポスターがおしゃれで、歌がさりげなく歌われ、ダンスにびっくり。楽しい映画でした。

 

ボン・ヴォヤージュ

2003年/フランス

丁寧に作られていて、キャストもよく、なかなか面白かったです。見応えがあります。フランス映画をあまり観たことがない方も、ぜひ一度ご覧になってください。

 

メゾン・ド・ヒミコ

2005年日本、渡辺あや脚本、犬童一心監督。
オダギリ・ジョー、柴咲コウ、田中泯他出演。
評価が高く評判もよかったようですが、現実味がなくて、かといって物語の中にも入り込めなかった。
 

ダ・ヴィンチ・コード

2005年/アメリカ

原作を読んで、映像で見たくなって、映画を観てきました。
ウェストミンスター寺院やニュートンの墓を見れたのがよかった。ルーブル美術館は古めかしい建物だと思っていたのですが、違った。絵画や床はセットだそうで少し残念(本物を使うわけにはいかないか)。
原作のダイジェスト版だと評した人がいますが、いくつもの部分が削られ、逆に付け加えられた部分があり、原作の流れとはずいぶん違うなと思いました。ストーリーを追っかけているだけのような感じでした。推理の要素を台詞で説明してしまっていて、会話と謎解きの面白さがない。カーチェイスや公園や過去の歴史的な映像は要らないから、図書館や、あのシーンやあのセリフをいれてほしかったなあ。ラストが違っていたのも不満です。

原作と映画は異なるものですので、あまり期待はしない方がいいですね。
今までに見た中で、原作に忠実でなおかつ良かったのは、テレビも含めてマディソン郡の橋、夏子の酒、動物のお医者さんくらいかな。前2つは後から原作を読んだのだけど、3作とも原作のよさを大事にしていると思いました。映画がいまいちだった方も、ぜひ原作を読んでください。とっても面白いから。

 

モンテ・クリスト伯

2002年/イギリス=アイルランド

ストーリーにどんどん引き込まれていきました。子供向けの本で読んだ記憶があるのですが、また原作を読みたくなりました。実際には15年は長い年月なんだろうけど・・・登場人物が若いままなのが少し気になりましたが、映像もいいです。

 

アデルの恋の物語

1975年/フランス

スクリーンに惹きつけられた 封切当初に観て、イザベル・アジャーニとトリュフォー監督に魅せられました。二人の他の作品を見る機会がなかなかもてなかったのですが、これからじっくり観ていきたいと思っています。すべての人にはお奨めできませんが、私にとっては印象的な作品のひとつです。フランス映画もぜひ観て欲しい。

 

サウンド・オブ・ミュージック

1965年/アメリカ

子どもも楽しめるミュージカル 何回か観ました。名曲の数々、出演者たち、映像どれも文句のつけようがありません。歌と映像がいまでも浮かんできます。

 

カサブランカ

1943年/アメリカ

今の若い人が見たらどう思うかはわかりません。私も若い頃は別れなくてもいいのになどと思ったりしました。今見たらどう思うかな?バーグマンとボガードそして音楽、あの粋なセリフと表情、酒場と空港のシーン、映画史に残る傑作だと思います。

 

マディソン郡の橋

1995年/アメリカ

最近になって原作を読みました。読んでいて映画の場面の一つひとつが甦り、とても原作に忠実な映画だったかがわかりました。写真家であるロバートのその後を描いた続編の小説「マディソン郡の橋終楽章」もおすすめです。続編も映画化してほしい。

 

東京画

1985年/西ドイツ

ヴィム・ヴェンダースが唯一影響を受けたという小津安二郎監督へのオマージュ作品。貴重な映像やインタビューも見所ですが、最初と最後に語る彼の映画論が印象的です。

 

愛のはじまり(La Repentie)

2002年フランス、レティシア・マッソン監督。イザベル・アジャーニ、サミー・フレイ、サミー・ナセリ他出演、日本では劇場未公開。原題は、後悔する者という意味らしい。すべてを失った後にはじまるということをインタビューで彼女が語っていましたので、そのようなところから日本語のタイトルが付けられたようです。
出所した彼女が列車に一人乗るシーンから始まり、ニースに着いて海岸でいきなり踊り出すところはびっくりしました。これからどうなるのかと思いました。When I was seventeen…で始まるシナトラのIt Was A Very Good Yearや、人形の家?など聴き覚えのあるシャンソンが流れ、カメラが動く。ラストの音楽もよかったし、踊るシーンの音楽も・・・自由って何だろうと、人生についてしっとりと考えながらみました。余分な説明がないのでストーリーが少しわかりにくいのですが、それを映像で感じさせてくれるのがフランス映画でしょうか。

 

はじまりはオペラ

1999年/ノルウェー

オペラのプロンプターをしている女性が主人公。ベルディのアイーダの練習風景をはさんで、ストーリーが進行していきます。さりげないけどカメラがとてもいい。

 

エブリバディ・フェイマス!

2000年ベルギー・フランス・オランダ作品。
歌手を目指す娘のために、とんでもないことをする父親。途中から意外な展開でどうなることかと思いましたが・・・おかしくて、すてきな映画でした。普通の風景、そこらにいそうな人々、車の整備が好きな歌手のデビー、他にも憎めない人たちが出てきて、ストーリーもちょっとユニークで、楽しい映画でした。後味がいい。

 

8人の女たち

2002年/フランス

8人の女優が50年代のファッションでシャンソンを歌い踊るところがおかしくもすてきです。男ばかりの映画もつまらないけど、女ばかりの映画もなあ・・・

 

魔女の宅急便

1989年/日本

空を飛ぶシーンは圧巻です。キキとジジの会話?も楽しい。

 

バード(1988)

1988年/アメリカ

クリント・クリント・イーストウッド製作・監督。
ジャズ・サックス奏者チャーリー・パーカーの伝記映画。麻薬にむしばまれていくところが見ていてつらくなりました。音楽や映像やキャストがいい。ディジー・ガレスピーがバードと話すシーンの中で音楽で期待を裏切るという言葉がありました。

 

ガープの世界

1982年/アメリカ

妊娠中に観た私にとっては忘れられない映画です。ストーリーの詳細はよく覚えていなかったのですが、最初のシーンが衝撃的でした。後の展開も主人公と周りの人たちの人生、あるひとつのシーンがそのときの状況と感じたことを思い出させてくれます。

 

ALWAYS 三丁目の夕日

2005年/日本

原作とは別の作品! 原作の時代背景と人物設定を借りてきた全く別の映画だよなと思いました。ロクちゃんが可愛い女の子になって出てきたところで幻滅した。別物として見たらまあまあですが、やたら感動させよう泣かようとするところが嫌い。原作のよさはもっと違うところにあると思うのですが。長年の原作漫画のファンとしてはがっかりです。

 

ハウルの動く城

2004年/日本

ストーリーの必然性が映像から感じられなくて物語に入り込めませんでした。なんでそうなるの?と文句を言いつつ見ていました。
 

五線譜のラブレター De-lovely

2004年/アメリカ

コール・ポーターの音楽で彼の生涯を綴った作品。DVDでメイキングや歌手たちのインタビューを見て、監督と主演のケヴィン・クラインのコメント付でもう一回観てしまいました。スタッフや俳優、歌手たちみんなの心がこもった映画です。ダイアナ・クラール、ナタリー・コールをはじめ何人もの歌手が劇中で彼の歌を歌います。

 

十二人の怒れる男

1957年/アメリカ

映画史に残る傑作です。陪審員制度があることを初めて知った作品です。多くの人に見てほしい。

 

オリエント急行殺人事件

1974年/イギリス

もう一度観たい作品です。バーグマンをはじめ、ローレン・バコール、ヴァネッサ・レッドグレイヴなど女優陣がすばらしい。もちろん男優たちのキャストも素晴らしいのですが、演技と言うよりひとつの世界がつくられていて、原作の香りも高く、推理ものとしても見事な映画作品だったと思います。監督と出演者全員の力でしょう。

 

ジュリア

1977年/アメリカ

ヴァネッサ・レッドグレーヴがオスカーの助演女優賞を受賞した作品。その表彰式のスピーチも聞いたような気がします。あの頃何をしていたのだろうとふと思い出してしまいました。映画はリリアン・ヘルマンとダシール・ハメットそしてリリアンの友人ジュリアの話です。子供時代から別れまで、女性の人生も捨てたもんじゃないなと、この映画を観て思いました。

 

追憶('73)

1973年/アメリカ

公開当時に見てとても悲しかったことを覚えています。自分の生き方ともオーバーラップするのだろうと思う。ラストに流れていた音楽が忘れられません。

 

ひとりぼっちの青春

1970年/アメリカ

公開当時に見に行って衝撃を受けた映画です。不況時代とこの映画が作られた時代の雰囲気を表現していると思います。

 

判決前夜 ビフォア・アンド・アフター

1995年/アメリカ

考えさせられる作品です。家族の側からのみ描いていて少し気になる点もあります。違う見方もあると思いますが、いい作品だと思います。妹役の少女がナレーションもしていますが、存在感があります。

 

夢の涯てまでも

1991年/日本 フランス アメリカ ドイツ オーストラリア

前半と後半で流れが変わる。実際は6時間あまりの作品らしくドイツでは完全版が販売されているようです。全編を見てみたい。いくつかのテーマが入り混じって不思議な作品に仕上がっています。キャストが魅力的で、ジャンヌ・モローがいい。笠智衆も少しですが出てきます。映像を視神経を通して伝える技術は最近WEBで見たばかりで興味深かったです。ヴェンダースの作品の中で日本での評判はあまりよくないようですが、構想に何年もかけ近未来や核や技術や親子や愛や探偵やサスペンスやいろいろなものがひとつの映画になっていて、逆説的ですがそれが理解されにくい要因かもしれません。1999年が舞台ですが、携帯ではなくちょっとお洒落なテレビ公衆電話が出てくることと「アイムクレア」のセリフが好きです。ヒロインのぶっちゃけぶりもユニーク。音楽もいいのです。

 

デブラ・ウィンガーを探して

2002年/アメリカ

タイトルの意味が観ている途中でわかりました。いろいろな女優が自分の仕事や子育てについて語っています。久しぶりに見るJ・フォンダやV・レッドグレイヴの話が印象的でした。ハリウッドで大人の鑑賞にたえる映画が少ないのは商業主義のほかにもさまざまな要因がありそうです。女性の監督や製作者がもっと出てきてほしい。

 

めぐり逢う大地

2000年/アメリカ

トマス・ハーディの原作を元に映画化された作品。人生にはさまざまなドラマがある。美しく描かれすぎて、少しわかりにくくなっているかも・・・

 

恋するシャンソン

1997年/フランス スイス イギリス

タイトルからロマンチックな恋愛映画かと思ったのですが、失業や不動産やうつ病が出てきて、登場人物が実物大で現実的、シニカルな恋愛を絡めた楽しいドラマでした。突然口ぱくでシャンソンが流れるのに最初はびっくりしましたが、慣れてくるとおもしろくて…。会話や歌や衣装がおしゃれで楽しい。「別れようと言いにきた」とか「自分の生き様を見せてよ」などの歌が抜群のタイミングで使われ、歌と脚本とどっちが先なのかと思いました。新旧のシャンソンが使われているようですが、どの曲も一部分だけなのでCDを探して聴いてみたいなと思いました。アラン・レネ監督にも注目です。

 

ふたりのベロニカ<ニュープリント>

1991年/フランス=ポーランド

子どもの頃楳図かずおの漫画を読んで、自分と同じ顔をした人間がもう一人いるかもしれないと思ったことがあります。そんな世界の話です。今は別の理由で全然そうは思わないので、ちょっと話に入っていけなかったかもしれません。音楽と映像が綺麗です。

 

ゴダールの探偵

1985年/フランス

なんとなく見てて最後で全体がわかるので、もう一回見ればまた違うかもしれない。でも「女にわかるか」というセリフに「あっそ」と答えてしまいました。

 

勝手にしやがれ

1959年/フランス

ゴダールの長編デビュー作。勝手な男で、勝手な映画だと思っていましたが、ラストが意味深かも・・・

 

おとぼけオーギュスタン

1990年/フランス

コメディと言うよりは、ふしぎなおかしみと味わいのある女性監督の作品。あのシーンやあのセリフが記憶に焼きついてしまいました(笑)

 

デュエット

2000年/アメリカ

賞金の出るカラオケ大会があるなんて面白いですね。3組の出会いとそれぞれのストーリーのからみがおかしくてせつない・・・

 

クジラの島の少女

2002年/ニュージーランド=ドイツ

女性監督の作品。いくつかの映画祭で観客賞を受賞した心あたたまる作品です。

 

ピアニスト

2001年/フランス=オーストリア

この映画はメロドラマへのパロディだと監督が語っていました。そう思って観るとまた違った見方ができると思います。女性作家の自伝的小説の映画化なので、原作も機会があれば読んでみたい。

 

アマチュア

1979年/ポーランド

監督の出世作。カメラに夢中になっていく様子がよく描かれています。彼が撮る映像作品に注目です。ありのままに現実と対峙することと演出や構成、編集などについても考えさせられました。

 

トリコロール 赤の愛

1994年/フランス

元判事との出会いと二人の会話、彼の部屋の雰囲気がよかったです。終わり方がちょっと・・・

 

ブルース・オールマイティ

2003年/アメリカ

なんてことはない(ある!?)のだけれど、素直に楽しめました。会社を追い出されたときの気持ちがうまく表現されていて、共感しました。これは経験者でないとわからないかも・・・

 

ローズ

1979年/アメリカ

ジャニス・ジョプリンをモデルに作られた映画ということでしたが、別物ですね。これはこれで何かを伝えようとしているのだろうけど、見ていて哀しくなりました。

 

ベルリン・天使の詩

1987年/西ドイツ=フランス

天使ものは苦手なので、感想は保留にしておきます。特別な雰囲気がかもし出されていて、映画の撮影現場の風景と対照的です。最後に続くと出るのですが、6年後に「時の翼に乗って」という続編が製作されました。

 

さすらい

1975年/西ドイツ

映画館の映写機の調整の仕事をしていて、各地の映画館を巡る。途中で一人の男と出会い、旅が続く続く・・・どうってことのない会話の中で人生が語られる。登場人物が男ばかりでちょっと退屈だったかな。

 

まわり道

1975年/西ドイツ

ゲーテのヴィルへルム・マイスターを下敷きにした一人の男性の旅と出会った人たちの人生。風景と会話がここでは印象的です。

 

都会のアリス

1973年/ドイツ

冒頭のポラロイドカメラ、アリスとの出会いとその後に展開していく出来事、車で走る二人と風景、ちょっとしたシーンのいくつかの映像が記憶に残ってしまう映画でした。

 

コールガール(1971)

1971年/アメリカ

ジェーン・フォンダの転機となった作品。女友達と新世界の映画館で観ました。ガラガラの劇場で一升瓶を抱えた酔っ払いのおじさんが居ました。

 

いちご白書

1970年/アメリカ

若い人たちは「いちご白書をもう一度」のいちご白書が映画のタイトルだということも知らないよね。日本ではそんなには流行らなかったような気がします。ラストの「サークルゲーム」の歌が印象的でした。

 

イージーライダー

1969年/アメリカ

時代を象徴する映画ですね。あの時たしかにあんな気分はあった。アメリカン・ニューシネマの代表作の一つです。

 

ミセス・ダウト

1993年/アメリカ

みえみえで似合ってないんだけどね、まあ心温まるコメディってとこでしょうか。

 

クレイマー、クレイマー

1979年/アメリカ

子供と過ごす父親の姿に拍手!子育てしながら仕事するって男にとっても女にとっても大変だけど楽しいんだよ。それでも出て行くことを選択せざるをえない母。あのときの彼女の表情が今でも浮かびます。

 

アガサ 愛の失踪事件

1979年/アメリカ

ヴァネッサ・レッドグレイヴは不思議な存在感があり記憶に残ります。ミステリー仕立てもよく出来ていて雰囲気もありクリスティファンにはおすすめです。これを観たのをきっかけにクリスティのミステリー以外の小説も読みました。普通小説の方はあまり面白くはないのですが、クリスティの人となりに興味を持ちました。

 

ジュニア

1994年/アメリカ

楽しいコメディ 設定が面白くて、家族で楽しくテレビで見ました。男も母性に目覚めてというあたりの描き方がとてもリアルで、そんなことが実現すればいいのになあなんて思ったり・・・

 

コナン・ザ・グレート

1982年/アメリカ

シュワちゃんがターミネーターでブレイクする前の作品。たしかグループでオールナイトで観たと思う。大きくてたくましかったのと映像に迫力があったことだけ覚えています。

 

ブロンテ姉妹

1977年/フランス

マリー・フランス・ピジェ、イザベル・アジャーニ、イザベル・ユペールがブロンテ三姉妹を演じていて、彼女達の若い頃の姿が見れます。丁寧に作られた地味な映画で派手さはないのですが、静かな余韻が残ります。

 

マジェスティック

2001年/アメリカ

いろいろなものが盛り沢山にこめられた映画。エンターテイメントであの時代と映画館の復興をうまく描き出しています。正直車の事故まではセットだと思って見ていたのですが、アデルが出てきたあたりから私も町の住人になったような気がしてきました。キャストと音楽がいい。ラストの町の人たち一人ひとりの表情とナット・キング・コールの I REMEMBER…の音楽が心地よく残りました。

 

リトル・ヴォイス

1998年/イギリス

地味だけどいい映画 ミュージカルの映画化でもとの舞台の脚本も彼女のために書かれたものだそうです。セリフのやり取りやレイが彼女を口説くシーンが面白い。後半からの展開が見ものです。最後の笑顔がとってもいい。役者さんたちも生き生きしています

 

卒業(’67)

1967年/アメリカ

その当時の若者にとってはサイモン&ガーファンクルの音楽と切り離しては語れない映画ですね。スカボロ・フェアやミセス・ロビンソン、明日に架ける橋などなど、どんな場面で流れていたかも覚えています。ストーリーもその時代を反映しています。女性の立場で観たラストシーンへの感想はまちまちですね。

Shall we Dance?

2004年/アメリカ

最初から最後までジョンにスポットライトが当たっていて、せっかくの脇役たちの演技が活かせていないような感じがしました。ジェニファー・ロペスの表情が暗かったのが残念。オリジナルの日本版は予告編だけでまだ観ていません。これから観ます。

 

シャイン

1995年/オーストラリア

ラフマニノフは好きなのに…描き方が私にはしっくりこなくって、ピアノを弾くときの手や袖口が違うとか余計なことばかり気になってしまいました。

 

NICO ICON ニコ・イコン

1996年/ドイツ

身近な人のインタビューや、彼女自身のモデル時代から映画や歌っている場面の映像、歌をはさんだドキュメンタリーです。すべてが語られているわけではない、一部分だけなのですが、ニコという一人の女性の生き方を知ることができます。

 

アメリ

2001年/フランス

人との関係が持てない彼女が変わっていくところがとてもよく描かれていました。ただ最後の恋愛のところは、えーっそこでまとめちゃうの?とやや物足りなさと不満が残りました。映像は不思議さとまともさが入り混じったような雰囲気です。印象に残っているのは丘のシーン。アメリの表情がもっと変化すればいいのに、と思いました。

 

トリコロール 青の愛

1994年/フランス

青は愛の自由ではなくて、自由な愛ですね。さりげなく伝わるメッセージに感動しました。白の愛を先に見ていたので、裁判所のシーンであの2人がちらっと映ったのを見つけることができました。最後に赤の愛を観ます。この三部作、決して暗くはないと思います。ちょっと意表をつくところもあって最初は戸惑ったのですが、愛について考えてみたい人にはおすすめです。

 

CODE46

2003年/イギリス

いわゆるSFらしい作品ではないので、評価が極端に分かれるようですが、私は共鳴ウイルスにやられたようで共感してしまいました。欲を言えば、闘ってほしかったなあと思いますが・・・。ヒロインは「ギター弾きの恋」でも印象的でした。

 

メラニーは行く!

2002年/アメリカ

あんな風にコメディタッチで恋愛や喧嘩や離婚までもやれたらいいなあと思う。でもなかなか味わい深くて、はっとする表情やセリフがあったり、映像が素晴らしかったです。

 

ラブ・アクチュアリー

2003年/イギリス

みなさんがよかったと書いておられたので、期待して観たのですが、、、。テレビドラマを見ているような感じで、ほのぼのムードで終わってしまって、それでいいのか~と言いたくなっちゃいました。静かな愛も嫌いじゃないんですが、この映画のそれぞれの愛はわざとらしく感じてしまった。

 

歌う女・歌わない女

1977年/フランス ベルギー

二人の女性の生き方を年代を追いつつ歌もはさんで描いた作品。当時はまだ少なかった女性監督の作品です。
シュザンヌの娘マリーが言う「私が決める」というセリフが心に残ります。

 

百万長者と結婚する方法

1953年/アメリカ

ローレン・バコールがとてもかっこよかったです。改めてファンになってしまいました。眼鏡をかけたマリリン・モンローもそんなに色っぽくなくていい感じです。ストーリーはなんなのですが、楽しいコメディー作品に仕上がっていますので、まあ観てみてください。1953年のテクニカラー作品。衣装もいいです。

 

殺人鬼に罠をかけろ

1958年/フランス

「脱獄の報酬」を観た後だったので、最初は警視のイメージにちょっと戸惑ったのですが、だんだん慣れてきて、後半が心理劇でとても面白かったです。シムノンのメグレ警視シリーズを読んだのは20年ほど前です。図書館で借りて36冊のほとんどを読みました。メグレの歩いたパリに行きたいとことあるごとに言っていたのですが、50年前のパリだとタイムマシンに乗っていかなきゃなりませんね。これは1958年の作品で、ジャン・ギャバンのメグレ警視に会えて満足です。何本か撮っているようなので探して観てみたい。アニー・ジラルドが出ていますが、「ピアニスト」でエリカの母親役の方です。

 

男と女('66)

1966年/フランス

この映画を見た頃はまだ若い時分で、子持ちシングルの男と女の恋愛を描いたおしゃれでセンスのいい映画だなあと思いました。子供に会いに行くところとラブシーンとあの音楽が印象に残っています。

 

男と女II

1986年/フランス

20年後の話、気になって観てしまいました!映画製作者で娘が女優なんて出来すぎで、製作する映画の内容が2つともびっくりしてしまうのですが、途中から俄然と面白くなってきて最後まで集中できました。二人は50代になってもかっこいいし、会話も映像もおしゃれです。映像を切り替えながらの展開に最初はとまどいましたが、押したり引いたりがありながら、感覚的にすっと見れるのがこの監督の魅力でしょうか。他の未見の作品も観てみようかなあと思いました。

 

ムーラン・ルージュ

2001年/アメリカ

なかなか楽しかったですよ。ニコール・キッドマンはいろいろな役をやれるんだと思いました。

 

めぐりあう時間たち

2002年/アメリカ

女性3人に焦点をあて時代を超えて画面を切り替えていく手法が見事でした。細やかな演出の工夫がなされており、スタッフや俳優たちのこの映画への意気込みが感じられました。ウルフの「私だけの部屋」は昔読みました。最近古本屋で買って読んでいない「ダロウェイ夫人」やこの映画の原作も読んでみたくなりました。

 

映画に愛をこめて アメリカの夜

1973年/イタリア

本当の映画好きになったきっかけは「トリュフォーの思春期」を観たときからです。映像に感銘をうけました。監督自身が監督役で出演している映画撮影現場を描いたこの映画は、映画を作る人の思いが伝わってくる作品です。

 

イザベル・アジャーニの惑い

2002年/フランス

原作は読んでいませんが、男性側の視点で書かれた自伝的心理小説だそうです。映画では両方の視点で描かれていて、微妙な感情や当時の時代背景が伝わってきました。

 

永遠のマリア・カラス

2002年/伊=仏=英=ルーマニア=スペイン

マリア・カラスと親しかったという監督の若い人々にマリア・カラスのことを知ってほしいという意思は伝わったように思います。ファニー・アルダンのこの映画での印象は良かったです。オペラシーンは見応えがありました。

 

巴里のアメリカ人

1951年/アメリカ

ジーン・ケリーの甘いマスクときざなセリフにはちょっと乗れなくて、もてないピアニストや脇役の方に注目してしまいました。子どもたちがとてもいい。ダンスとガーシュインの音楽がたっぷり楽しめます。

 

家路

2001年/ポルトガル=フランス

劇中劇にはまり、パリの風景と主人公に見惚れてしまいました。家の中や窓からの光景やカフェのシーン、ポスターや靴が演技をしているようで。構図が素晴らしく、しかも動きがある。これぞ映画という感じで楽しかったです。最後まで画面から眼が離せませんでした。雑音や靴音や途中でさりげなく流れ出す音楽の聞き覚えのあるメロディ。それらを通して語られる人生のひとときとメッセージが伝わってきました。

 

間違えられた男

1956年/アメリカ

冒頭で説明が入りますが、これは実際にあった事件を元にした作品です。ストレートに作ってありますが、ヒチコックらしさはあると思います。抑えた感じですが、いくつかはっとする場面があるし、床をドンドンとか表情のアップとか映像に注目して観てください。1956年の作品です。

 

第七のヴェール

1945年/イギリス

ピアノが弾けなくなったヒロインと、その謎を解いていく医者。その展開が面白いので、あらすじを見ずに映画を見てください。1945年の作品。

 

ギター弾きの恋

1999年/アメリカ

1930年代が舞台なので古そうに作ってあるけれど、最近の作品でした。ウディ・アレンらしい映画でした。ギター演奏は聴きごたえがありました。

 

ガス燈

1944年/アメリカ

バーグマンがオスカーをとった作品。昔全部見たはずなのにストーリーは全然覚えていない。また観てみようと思います。ガス燈がぽっぽっと灯っていく映像とバーグマンの美しさは覚えているのに・・・

 

スタア誕生(1954)

1954年/アメリカ

ずっと観たいと思っていましたが機会がなくて、最近やっと観ることができました。ストーリーの流れから最後のセリフまでがよどみなく、伏線があったり、さすがジョージ・キューカー監督だなあと思いました。

 

四季・奈津子

1980年/日本

東陽一監督の作品で、かなり画期的な映画だったと思います。ヒロインが生き生きしていました。五木寛之の原作小説の映画化。

 

写楽

1995年/日本

写楽と歌麿、周りの人たちの世界が面白かったです。岩下志麻が大道芸人役で出てきて、あ篠田監督の映画なんだと思いました。勢いのある音楽は武満徹さん。

 

9時から5時まで

1980年/アメリカ

風刺のきいたコメディ。日本の現実とは違うよなあ、アメリカのオフィスはあんななのだろうかと思いながら見ていた。ということはけっこう真面目に見てたのかな・・・でもとても面白かった。歌もよかった!

 

ルパン三世 カリオストロの城

1979年/日本

ルパン三世シリーズで映画館で見たのはこの一本だけかな。スケールが大きくて、大画面で見て気持ちがよかったです。男性ファンが多かったようですね。

 

東京オリンピック長編記録映画 世紀の感動

1966年/日本

これは中学校の講堂で観ました。今だと「世紀の感動」とは大げさなと思うのですが…。テレビの普及期でしたが、これだけの記録映画にまとめたことは評価できます。全国の学校で上映したのでしょうか? 当時中学生の私は内容よりも映像に感動したような気がします。ひょっとすると映像が好きになるきっかけとなった最初の作品かもしれません。

 

101匹わんちゃん大行進

1961年/アメリカ

母に連れられて初めて映画館に観に行った映画だと思います。たしか「総天然色映画だから・・・」と言っていたような気がする。家に白黒テレビが来たころの話です。

 

帰郷(1978)

1978年/アメリカ

帰郷というタイトルの映画は沢山ありますが、これはベトナム戦争から帰ってきた人たちの帰郷の物語。

 

マイ・ソング

1977年/アメリカ

地味な映画であまりヒットしなかったように思います。デビー・ブーンが歌う主題歌「You Light Up My Life」が好きです。

 

ウォーク・ザ・ライン 君につづく道

2005年/アメリカ

音楽と愛と人生、絶望、挫折…まだうまく書けないのですが、心にどかーんと届きました。
主演の二人がいい、演出がいい、そして歌う場面がよかったです。

 

戦艦ポチョムキン

1925年/ソ連

実際にあった事件を基に1925年に作られた作品。映画史に詳しいわけではありませんが、映像的に一見の価値ありです。ずっと昔に見たのですが、映像に迫ってくるものがありました。

 

トリコロール 白の愛

1994年/フランス

フランスの三色旗にたとえて作られた三部作のうちの一つ。白は「平等の愛」、他の作品も見てみたい。キャストがいいですね。映像が語ります。

 

インサイド・マン

2006年/アメリカ

ストーリーを追っかける派手なアクション映画を期待していた方には評判が悪く評価が低いようですが、私には面白かったです。もう一度じっくり観たいくらいです。映像と音楽が心地よくて見惚れていたら大事なところを見落としたような気がして。抑えた演出がわかりにくくさせているのかもしれませんが、それぞれのシーンや映像に意味があって、3者ともに魅力があり誰に味方していいやらわからなくなる。映像をじっくり見ていただきたいです。会話も面白いし。

 

玲玲の電影日記

2004年/中国

72年生まれの中国の女性監督のデビュー作です。野外での映画上映は、子供の頃小学校の校庭で映画を観たことを思い出しました。ストーリーに引き込まれ、物語の展開がうまいなと思いました。

 

歴史は夜作られる

1937年/アメリカ

タイトルが前から気になっていました。上流階級の恋愛ものは理解を超える部分?があり、ヒロインがいまいち好きになれませんでした。給仕長と料理長のコンピの会話が楽しい。1937年の作品です。

 

ラストコンサート

1976年/日本 イタリア

70年代の映画だったんだ。当時の記憶には残っていません。最近観ましたが、音楽と景色とステラの声がよかったです。

 

視線のエロス

1997年/フランス

いやらしい映画ではありません。男の眼で捉えた光景を会話を交えながら刻々と映し出していく。映像がきれい。風景が美しい。私なら不実な男の方を撮るけれど・・・

 

アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶

2003年/スイス=フランス

写真家が作品と人生を語る。有名人のポートレートとコメントも貴重です。マリリン・モンローのインテリジェントな写真など。写真や映像の好きな方にはおすすめです。

 

ハロー・ドーリー!

1969年/アメリカ

映画の最初、静止していた絵が動き出して足音からダンスになるところがいい。ダンスシーンと歌が楽しいです。サッチモが「ハロー・ドーリー」を歌います。

 

雨に唄えば

1952年/アメリカ

「グッド・モーニング」から「雨に唄えば」にかけてのシーンはとてもいいですね。何度でも見たくなります。

 

火曜日ならベルギーよ

1969年/アメリカ

一見どたばた劇のようですが…。18日間で9カ国を回るヨーロッパバス旅行。参加者した人たちの群像劇。旅で起こる出来事や恋愛や出会いがテーマかな。出演者も多彩。ローマの噴水の水の映像がとてもよかったです。行ったつもりになるはずだったのに、見に行きたくなりました(笑)。サマンサがバスの中で会話中に短い映像がいくつか入る。毎日違う女性とキスをするのが旅行の目標?の男性がいて、記念に撮る写真が傑作。出てくる女性も美人ばかり。あれこれと見どころ満載の映画でした。原題はIf It's Tuesday This Must be Belgium同名の主題歌もいい。ドノヴァンがゲスト出演で弾き語りをしています。

 

女と男のいる舗道

1962年/フランス

ゴダールの作品はあまり見ていません。多分女性の描き方や人生の捉え方が合わないのだと思います。この映画は娼婦になってしまうナナを描いた作品で、映画としては斬新ですが、見ていてあまり気分のよいものではありませんでした。最近特集などがやっているので機会があれば他の作品を観てみようと思います。

 

パリの旅愁

1961年/アメリカ

ストーリーの展開は恋愛を軸に進んでいくのですが、登場人物たちを取り巻く人たちの会話や街のシーン、そしてジャズ音楽が彩っていく。少しですがルイ・アームストロングが出演しています。

 

哀愁('40)

1940年/アメリカ

ヴィヴィアン・リーの最高傑作だと思います。ご本人も一番好きな作品だと語っていたそうです。原題はWaterloo Bridge。あの橋のシーンが今でも忘れられません。

 

モダン・タイムス

1936年/日本

今見てもモダーン! 初めて観たときはびっくりしました。こんな作品を作った人が居たんだという思いと、今見ても通じる面白さ。映画史的にも重要な作品。ぜひたくさんの人に一度は見てもらいたいなと思います。

 

TUVALU<ツバル>

1999年/ドイツ

チャップリンファンだという監督の長編デビュー作。異色ファンタジーで実験的な作品。セリフが少なく、映像が変わっていて綺麗でもあるけれど、私の好みには合わず、あまり流れに入っていけませんでした。

 

ウェイキング・ライフ

2001年/アメリカ

夢をみているよう・・・夢と現実の境目は何処なんだろう?? 会う人みなが話しかけてくるのが面白い。前衛アートというのでもっと奇抜な絵かと思ったけど、普通の絵です。ただ画面がかる~く揺れていて、まるで夢のよう・・・うとうとしかけて、私も夢を見ながら見てました。カルトコーナーにおいてあったけど、そうではないと思う。ちょっと変わってはいるけれどね。

 

ホテル・ニューハンプシャー

1984年/アメリカ

ジョン・アーヴィングの小説の映画化。予備知識なしに見たのですが、独特のものがありました。でも明るい。
ストーリー的には長男にも焦点をあててほしかったな。原作は読んでいませんが。

 

サブウェイ

1984年/フランス

リュック・ベッソン監督の若い頃の作品。若さが地下鉄でくすぶっている感じです。キャストが今見ると豪華ですね。(有名になる前の)ジャン・レノ探しをしていたのですがわからなかった。ドラマー役だったと知ってもう一度見直しました。ラストの映像と音楽がよかった。

 

脱出(1944)

1944年/アメリカ

どこから脱出するのか ヘミングウェイの小説の映画化だそうです。ローレン・バコールの映画デビュー作でハンフリー・ボガードとの初共演作です。映画としてもテンポがよくて面白く、見応えがありました。なんとなく洞窟から脱出する映画かと想像していたのですが、全然違いました。二人のキスシーンが有名ですが、バコールが歌うシーンもあってよかったです。特別版DVDではボギーとの馴れ初めなども語られています。1944年の作品。

 

キーラーゴ

1948年/アメリカ

1948年の作品。戯曲の映画化だそうです。
いや~面白かったです。ローレン・バコールがこの映画では派手さはなく普通の女性の役ですが、それもまたいいです。ラブシーンは一つもないのに、ボギー&バコールには大人の色気があります。他のキャストもよく、ラストもいい。前に一度見たような気もします。

 

招かれざる客

1967年/アメリカ

20代の前半に若い二人の立場で観ました。愛は何物をも乗り越えられるんだ、と言葉で書くと簡単ですが、実際は大変なことです。人生を経てきた今改めて思います。最近形を変えてリメイクされたようです。この映画もぜひ若い人たちに観ていただきたいと思います。

 

いつも心に太陽を

1967年/アメリカ

若い時に大きなホールで観た記憶があります。細かいところは覚えていませんが、心に残っているものがあります。ルルの歌う主題歌もとてもよかったです。

 

奇跡の人(1962)

1962年/アメリカ

随分昔に観たのですが、ウォーターのシーンは今でも覚えています。本で読んだだけではわからなかった三重苦がどういうものかこの映画を見て理解できたような気がします。1962年の作品。その後パティ・デュークがサリバン先生役で一度リメイクされています。日本でも舞台で何度も上演されているようです。

 

ベロニカは死ぬことにした

2005年/日本

パウロ・コエーリョの原作を読んで、俳優陣や監督に期待して観にいきました。ストーリー自体は原作に沿っていますが、ラストへの展開とテーマやイメージがずれていて、満足できませんでした。映像も悪くはないのですが、外面を追いかけているような感じで、もっと内面を表現してほしかったです。見かけよりも中味の問題だよと言いたい。原作を超える映画を作るのは難しい。

 

ランド・オブ・プレンティ

2004年/アメリカ=ドイツ

低予算で短期間に作られた作品だそうです。手持ちのデジタルカメラで撮影された映像がいい。

 

鬼火(’63)

1963年/フランス

監督の若い頃の作品です。友人の話がモチーフになっているらしい。心の動きを映像で見事に捉えています。カメラを通した部屋や小物に注目して観てください。

 

地下鉄のザジ 完全修復ニュープリント版

1960年/フランス

映像がコミカルで楽しい そんないたずらしちゃだめとか、後片付けが大変とか思いながら観ちゃいけないんだよね。映像がとにかく楽しい。ルイ・マル監督の若き日の作品。

 

アイズ ワイド シャット

1999年/アメリカ

長い時間をかけて丁寧に作られた映画。これも映画の醍醐味の一つなのかもしれない。多すぎるヌードには男の眼を感じてしまった。芸術ではあるかもしれませんが、見終わった後は疲れてしまった。完璧な映像は逆に不安を感じさせます。トム・クルーズはタイプではないので、あの眼で笑いかけられてもぴんとこなくて困ってしまいました。

 

白いカラス

2003年/アメリカ

小説の映画化作品。心の傷について考えさせられました。ふさいだり隠したりすれば治らないのかもしれない。

 

奥さまは魔女

2005年/アメリカ

ニコールの魔女役が楽しい。お話は悪くはないのですが、もう少しメリハリがあってもよかったのではと思いました。ただのコメディじゃなくってねというところです。

 

素晴らしき日

1997年/アメリカ

体験を元に作られた映画だとのこと、子どもたちとのシーンやセリフがリアルで、私にも覚えがあります。テンポよく話が進み、楽しかったです。

 

ウェディング・プランナー

2001年/アメリカ

ラブ・コメディですが、皮肉も効いていて面白かったです。

 

青いドレスの女

1995年/アメリカ

2人のコンビが面白い。ジェニファー・ビールスが懐かしかったです。ヒロインですがあまり目立たなかったのが残念。

 

戦火の勇気

1996年/アメリカ

封切当時に見ました。内容はよく覚えていなかったのですが、あらすじを読んで思い出しました。見終わった後、悲しく虚しくなったことは覚えています。闇に葬られることは多い。女性兵士を前面に出して湾岸戦争の一面を描いた作品。戦死に名誉なものとそうでないものを分ける必要があるのか、と戦死した叔父と捕虜になった父をもつ私は思います。勇気と正義が結びつくと危険です。「ラスト・サムライ」の監督ですね。一連の作品は何がテーマなのかもう少し考えてみたいと思います。

 

ビフォア・サンセット

2004年/アメリカ

前作から9年後パリの書店で再会した二人がただ語り合いながら街を歩く。他の登場人物はほとんどなく、主に二人の会話だけでリアルタイムに時が進みます。それだけの映画なのですが、なんでもないパリの街の風景の中での映像がとてもいいです。おしまいの方で彼女がギターを弾いて歌うシーンがあり、ラストも秀逸で余韻が残る。地味だけどさりげない演出がよかったです。

 

ティコ・ムーン

1997年/フランス ドイツ イタリア

一度目は眠かったため誰が誰やらストーリーもよくわからなかったのですが、もう一度見直してびっくり!映像も芸が細かくて何度も見ると発見があります。ジュリー・デルピーのファンの方はぜひ。他のキャストもすばらしいです。ブリジッド・バルドーの主題歌もいい。近未来の世界ですが、ありそうな話に思えてきてはまってしまいました。

 

巴里の恋愛協奏曲

2003年/フランス

パリで1920年代に大ヒットしたというオペレッタの映画化。楽しい舞台を劇場で観たような気分にさせてくれる映画です。冒頭からおしまいまで目も耳も楽しませてもらいました。歌も会話もとても綺麗でおしゃれです。エスプリもきいています。1920年代のファッションも素敵です。人が出入りしたり、人物のからみやカメラの動き、セリフの恋の駆け引きの妙が味わえます。芸達者が演じていて、観客を楽しませてくれる要素がたっぷり。でも普通のミュージカル映画とは一味違います。

 

知りすぎていた男

1956年/アメリカ

ヒッチコック作品は昔からいくつも観ていますが、改めて見直してみたいなと思っています。プロット、構成、映像、サスペンスの見せ方、歌の聞かせどころなどなど、観客を裏切りかつ楽しませてくれる見どころ満載の映画です。そういう映画作りが最近の作品には不足しているのではないでしょうか。ドリス・デイが映画の中で何度か歌う「ケ・セラ・セラ」とハーマンが指揮するロンドン交響楽団の演奏は素晴らしく、音楽ファンの方にもおすすめです。ヒッチコックが自身の1934年の作品を1956年にリメイクした作品。メイキング映像が興味深かったです。

 

去年マリエンバートで

1960年/フランス

「去年マリエンバートで」というフレーズを昔何度か耳にした記憶があり、ずっと気になっていました。わかったようなわからないような、現実なのか想像なのかヴィジョンなのか・・・寝不足だったので何度かうとうとしては巻き戻して夢うつつ状態で観ていました。映像が夢に誘ったような気もしてこんな見方もありかなあと思いつつ・・・でも、またいつかもう一度観てみたいなあと思う映画です。1960年のアラン・レネ監督作品です。

 

三つ数えろ

1946年/アメリカ

私立探偵フィリップ・マーロウ レイモンド・チャンドラーのThe Big Sleepの映画化作品。特別版のDVDにはローレン・バコールのためにリテイクされた1946年版と当初の1945年版の両方が収録され、その経緯や違いを解説する映像も入っていて興味深かったです。結婚した頃のボギーとバコール、二人の手の演技にも注目して観てください。トリュフォーが高く評価していたハワード・ホークス監督、流石と思うところが沢山ありました。

 

セシルの歓び

1967年/フランス

ブリジット・バルドーの主演映画をまともに見たのは初めてかもしれません。雑誌を買ってもイラストしか見ないヒロインが「人生の意義って何?」と問うところがおかしくもあり可愛くもあり、いとおしくも感じます。モデルの写真撮影のシーンがたくさんあり、そのショットを見るのが楽しかったです。

 

NANA

2005年/日本

原作漫画もぜひ! あまり期待していなかったのですが、ふつうに面白かったです。キャストに不満はありますが、原作のよさを失わずに、一本の映画に仕上がっていました。漫画の実写版映画化としては成功じゃないかな。音楽はもっと強烈かと思っていたのですが、そうでもなくあまり印象的ではなかったけれど、違和感はなかったです。

 

偶然

1990年/ポーランド

運命の分かれ径 面白いのですが、なぜ列車で分岐しなければいけないのか、次の列車に乗ればいいのにとか思ってしまい、冒頭の運命の分岐に割り切れないものが残って、ひきずってしまいました。ポーランドの時代背景が三者三様の人生に反映しています。

 

プライドと偏見

2005年/イギリス

オースティンの原作 若い頃に原作を読みました。映画でどのように描かれるのか心配でしたが、原作のよさを生かしていい映画になっていたと思います。最初はエリザベスのイメージが違うと思ったのですが、はっきりものを言うところなどうまく表現されていて途中からはぴったりはまりました。キャストがよく、母親と父親のセリフや家族の関係など原作を思い出して笑ってしまいました。

 

噂の二人

1961年/アメリカ

原作はリリアン・ヘルマンの「子供の時間」 1961年の作品です。戦前に同じ監督で映画化されているようですが、微妙にストーリーが異なるみたいなのが気になります。

 

エンジェル・アイズ

2001年/アメリカ

派手なだけのアクション映画には白けてしまう私ですが、この映画のシーンには意味があり、素直に話に入っていき、派手な展開はないけれど、主役の2人にひきつけられて最後まで観ました。軽いロマンス物語ではなく、地味ですがストーリーがしっかりしたいい作品です。評判があまりよくないようですが、私はこの映画もジェニファー・ロペスも好きです。

 

歌え!ロレッタ 愛のために

1980年/アメリカ

出会いからギターを持ち歌を歌うようになるまでの話、有名になってからの話を飾らずに描いているところがとてもいいです。

 

センチメンタル・アドベンチャー

1982年/アメリカ

クリント・イーストウッドのギター・ピアノでの弾き語りシーンがたくさんあります。「マディソン郡の橋」の原作とその続編でギターを積んで旅するのを読んで彼の歌を聴いてみたくなりました。なかなか味があります。

 

きみに読む物語

2004年/アメリカ

チラシで見たのとは違ってきれいなお話でした。が途中からホクロがとか、化粧が濃すぎるとかが気になってしまいました。男優陣がとてもよかったです。

 

夜の豹

1957年/アメリカ

憎めないストーリーと歌が楽しい 気障ったらしいストーリーなのですが、うまい演出でキャストもよく、音楽が楽しめました。犬がかわいい。1957年の作品。

 

この世の外へ クラブ進駐軍

2003年/日本

セットはともかく着ている服がきれいすぎるし、音楽はもう一つでしたが、いろいろなものが盛り込まれ、群像劇としてのよさもあり、せりふを通して伝わってきました。脇を固めるたくさんの人たち、米兵達と海外からの2人の俳優がしっかり映画を支えていました。主役の5人が頼りなげだけどそれはそれでよかったのかも。群像劇はみんながばらばらなところがいいのかもしれない。まとまりのなさがかえって好印象になりました。

 

ローマの休日

1953年/アメリカ

1953年の作品。ある年代以上の人なら誰でも知っている有名な映画。最近CMやイメージキャラクタで取り上げられて若い人にも人気です。もう一回観たらローマの噴水が見たくなるかもしれません。私にとってはお姫様の映画という印象しかなくて、もっと違う晩年の彼女を見てみたかったような気もします。

 

マンハッタン・ラプソディ

1997年/アメリカ

ラブコメではなくラブパロディかな ローレン・バコールが目当てで観たのですが、この映画でバーブラが好きになりました。派手な彼女よりも素顔の彼女が素敵です。ストーリーは美人じゃない女にとっては切実なもので、顔に惚れたんじゃないと言われてもねえというところや母親のセリフがパロディっぽくておかしかったです。もとはフランスの古い映画を題材に作り変えたもののようです。原題は鏡は二つの顔を持つという感じで、日本語タイトルはいまいちです。

 

リュミエールの子供たち

1995年/フランス

フランス映画をもっと観たくなる 映画誕生100年を記念して作られたフランス映画の歴史を紹介する映画です。観ているときには何の映画だかわからなくて、ビデオ版では最後に登場した307本の映画の紹介があります。1995年までの作品集なので、その中で私が実際に観たのは20本余りしかありませんでした。機会があればあれもこれも全部観てみたい。これらの映画を経て今のフランス映画があるんだなあと思いました。

 

チャイナタウン

1974年/アメリカ

時代の雰囲気 昔観たかったのに見逃した映画って、今観るとなんてことはないものもあります。その当時に観ていたら感想は違っていたかもしれません。

 

メッセージ・イン・ア・ボトル

1999年/アメリカ

テーマは普遍的 ビンに手紙をつめて海に流す・・・昔そんな話を聞きましたね。これはベストセラー小説の映画化のようです。話ができすぎという気がしてしまうのですが、さらりとした演出と俳優さんたちの演技がよく、いい作品になっています。ポール・ニューマンとケヴィン・コスナーがふつうの親子を演じているし、ヒロインの微妙な感情の描き方が共感できました。

 

女優フランシス

1982年/アメリカ

実在した女優の話。どこまでが真実だかわかりませんが、ハリウッドだけでなくさまざまな問題を内包した作品です。ジェシカ・ラングとサム・シェパードの共演作。

 

ある子供

2005年/ベルギー=フランス

カメラの視点 電話をするシーンから始まり、建物や道路のシーンや人物の動きなどがうまくつながり、綿密に構成された映画です。彼女役の女優さんがとてもよくて、自分自身の若い頃を思い出してしまいました。

 

ネル

1994年/アメリカ

余韻が残る いくつかの問題定義を含んでいながら、過剰な作意は感じられず、とてもさわやかでした。

 

隣の女

1981年/フランス

説明が多すぎてテンポも悪くトリュフォーらしくない作品でした。キャストのせいかもしれませんが、最後まで映像にもはまれませんでした。

 

シェルブールの雨傘

1964年/フランス

ドヌーブファンの女友達と一緒に観に行きました。ストーリーは深刻なのに、いきなり楽しく歌いだすのでびっくりしたのを覚えています。音楽は今聴いてもいいですね。

 

夕なぎ(1972)

1972年/フランス

封切当時に劇場で観ました。フランス映画らしい作品です。イヴ・モンタンを映画で観たのは初めてだったかもしれません。ロミー・シュナイダーが哀しく美しい。

 

ガラスの部屋

1969年/イタリア

若い頃に観ました 若い3人の微妙な関係を描いた作品です。仲のいい友達がレイモンド・ラブロックのファンなので観に行きました。ストーリーには戸惑いましたが、映像がきれいだったことは覚えています。

 

フラッシュダンス

1983年/アメリカ

主人公ががんばる姿に共感しました。歌とダンスがとてもいいです。

 

ウエスト・サイド物語

1961年/アメリカ

バーンスタインの音楽がすばらしい。歌と踊りは見応えがあります。ぜひ一度ご覧ください。

 

ニュー・シネマ・パラダイス

1989年/イタリア=フランス

人生は映画より厳しい 175分の完全版をビデオで観ました。感動ものというので観るのを躊躇していました。表現がストレートすぎて受け止めづらかった部分もあります。若い監督が作る30年後の話はちょっと無理があるのではと思いました。

 

メロ

1986年/フランス

舞台劇の映画化。限られたいくつかの空間で、まるで舞台そのままのように進行する。ヒロインの行動に圧倒されました。回想シーンは映されないのに、セリフと表情とカメラの動きのみで過去の情景がありありと描き出される。時間-イマージュとかいうのだそうです。さりげない小物の使われ方、ちょっとした仕草が美しく、衣装も素敵です。

 

フォロー・ミー

1972年/アメリカ

公開時に劇場で観ました。音楽と雰囲気が印象的。でもさ上流階級の話なんだよねって観た後に思いました。

 

第三の男

1949年/イギリス

2回ほど観たと思うのですが、映像以外はあまり記憶に残っていません。ウイーンの街と観覧車の撮り方は真似したいと思いました。タイトル通り男の映画だという感じがします。1949年の作品。

 

ポストマン(1997)

1997年/アメリカ

アクション・ロマン大作はどちらかというと苦手です。何を伝えたいのかがわからなくなってしまうから。近未来の話ですがアメリカの旗が出てくるとナショナリズムを感じたり、あのエピローグはなくてもいいのではと思ったり・・・感想が書きにくいです。共感できるところはあるのだけど、メイキングを見てがっかりしてしまうこともあります。映画は大作でなくてもいい。

 

トスカーナの休日

2003年/アメリカ

心の再生? 夢のような話をきれいにまとめただけの映画という感じで後味がよくなかったです。原作とは主人公の設定が異なるようです。作家だというのにそれらしきシーンが一つもなかったし。風景もあまり印象に残らなかった。

 

5時から7時までのクレオ

1961年/フランス

美しき夏の日の2時間 女性監督アニエス・ヴァルダの初期の長編。1961年の作品です。暗い映画ではありません。冒頭のタロット占い、女性のタクシー運転手、猫がちょろちょろする部屋、モノクロの風景、車でバスで徒歩で移動しながらの会話、ミシェル・ルグランのピアノ、ゴダールが出る劇中映画、それらを追いかけて撮るカメラがいいです。

 

欲望という名の電車

1951年/アメリカ

Desire号に乗って… テネシー・ウィリアムズの戯曲の映画化。1951年の作品。男の庇護を求めてさまようヒロイン。若さと美しさだけが価値? それを失ったときに荒み壊れていくストーリーは好きになれません。

 

突然炎のごとく

1962年/フランス

ジュールとジム テンポよく流れ、トリュフォーらしい演出の作品。ジャンヌ・モローの涙と笑顔とセリフそして歌がいい。ずっと映画化したかった小説とのことで完成度が高いのでしょう。

 

胡同のひまわり

2005年/中国

1967年から1999年まで北京に暮らす家族の姿を時代の変遷と共に描いた作品。ドラマとして父と息子の葛藤や母親の気持ちなどがていねいに描かれています。個人的には長いショットとそれに重ねられる音楽が重く感じました。

 

ダロウェイ夫人

1997年/イギリス=オランダ

原作を読了後に観ました 1920年代のロンドン。時代背景やハイド・パークや服装や庭園などの風景は雰囲気が伝わり、きれいでした。ヴァージニア・ウルフの原作を読み終えた直後に観ました。脚本も監督も女性とのことで期待したのですが、ストーリーが原作と微妙に異なり曲解されていたり、回想部分が多く、文学の香りは伝わってこなかった。おしまいの方の向かいの窓の老婦人はアップでなく彼女の視たまま遠景で映すべきだとか文句もたくさん言いたくて…。時間的な制限はありますが、私ならこの小説の映画化はサラやエリザベスや男性達にも焦点を当てた群像劇にします。外からだけでなく内面を描けなくては映画ではないと思う。ヴァネッサ・レッドグレイブが役にはまっていただけに(ちょっと老けすぎですが)残念です。

 

終電車

1981年/フランス

劇中劇と舞台裏 戦時の劇場と人々が劇中劇を交えて描かれる。舞台裏や癖のある登場人物が面白い。ストーリーと映像は素晴らしい。個人的には主演の二人が好きになれなくて、美しく撮れているのですが表情が冷たく思えて、感情移入が出来なかったのが残念です。

 

日曜日が待ち遠しい!

1982年/フランス

ヒッチコックみたいなサスペンスを撮りたかったのだろうかと思わせる作品。後半でやっとトリュフォーらしいなと思いました。電話とその後の彼の笑顔のシーンは巻き戻して何回も見てしまいました。個人的には不可解さが残り、はまりきれなかった作品です。

 

フランソワ・トリュフォー 盗まれた肖像

1993年/フランス

トリュフォー監督と親しかった人たちが彼のことや映画について語ります。語る人によって解釈が違ったりするところもまた真であり、人生は嘘であるとも語られる。いろんな面から捉えられていて興味深いです。

 

あなたに恋のリフレイン

1991年/アメリカ

とんでもストーリーのようでもあり、ありえそうな話でもあり、私は妙に共感してしまいました。あんな彼氏がいたらいいなあ。テンポよく進み、映像も歌もキャストもよかったです。

 

ネバーランド

2004年/イギリス=アメリカ

実話を元にした戯曲の映画化だそうですが、ストーリーにわざとらしさを感じてしまいました。実際には子ども達との出会いから数年を経てピーターパンを書き始めたようで、そのあたりをもっと描いて欲しかった。子どもの世界と大人の嫌な世界をごちゃ混ぜにして変な映画になってしまったような気がします。ピーターパンは私が子どもの頃にはじめて買ってもらった大切な本です。

 

竹久夢二物語 恋する

1975年/日本

北大路欣也は竹久夢二のイメージと合わなかったのですが、女優さん2人がとてもよかったです。宵待草の歌やあまりよく知らなかった夢二の絵を見ることができました。

 

蘇える金狼

1979年/日本

公開時に劇場で観ました。松田優作主演でヒットした映画です。風吹ジュンがよかった。当時の時代の雰囲気の一面を表しているような気もします。

 

デュラス 愛の最終章

2001年/フランス

マルグリット・デュラスの晩年をジャンヌ・モローが演じています。あくまでもヤンから見たデュラス像ですね。彼女がぼそっと歌う「バラ色の人生」他バックに流れるシャンソンがいい。デュラスはあまりよく知らないのですが、本を読んでみようかなあと思いました。映画も作っていたようです。

 

オペラ座の怪人

2004年/アメリカ

予告編で見て思っていたのよりずっと内容が充実していて、劇場で見ればよかったと思いました。「dearフランキー」を先に見ていたせいか、ファントムに感情移入してしまいました。舞台の様子や地下のセットなどうまく出来ていると思いました。メリハリがあればもっとよかったかもしれません。

 

華麗なる賭け

1968年/アメリカ

コメディタッチで楽しめる 友達がフェイ・ダナウェイに憧れていました。華麗なる生活もしてみたいかなと思う、現在金欠の私。でも似合わないだろうな。主題歌は「風のささやき」ですね。音楽はミシェル・ルグラン。映像はカットを細かく分けたり、当時としてはいろいろ工夫されていますが、ちょっとまぶしかったです。

 

時計じかけのオレンジ

1971年/アメリカ

斬新さ 公開時に劇場で見ました。映画史的にすごい作品らしい。たしかに音楽と映像の斬新さは今だに記憶に残っているけれど、好きとは言えない映画です。びっくりしたい人は一度見てみるといいよ。

 

シンデレラ・リバティー かぎりなき愛

1973年/アメリカ

かっこいい映画ではないけれど… 普段は映画を見てそんなに泣かないのに、この映画は感動して涙が溢れました。ずたずたになっても気にかけ愛してくれる人がいるってある意味理想ですよね。

 

シンデレラ(1976)

1976年/イギリス

魔法の馬車に乗って ミュージカル映画だったっけ? 歌が思い出せない。魔法使いの馬車、舞踏会のシーンの音楽と映像がとてもきれいだったことは覚えています。
この頃には王子様が現れるとはもう思っていなかったけれど・・・

 

ビートルズ イエローサブマリン

1968年/イギリス

黄色が好きになった ビートルズの映画は何本か観ましたが、その頃にはもう解散していました。この映画のいきさつはいろいろあったようですが、ストーリーも悪くないし、サイケ調?の絵が楽しい。歌がとてもいいんですよ。サントラ盤を持っています。

 

エルビス オン ステージ

1970年/アメリカ

ラスベガス 残念なことに公開当時この映画で派手な衣装のエルヴィスと女性たちの熱狂ぶりを見て、プレスリーが嫌いになってしまいました。最近になって若い頃の彼が「ハートブレイクホテル」を歌う映像を見て描いていたイメージの違いにびっくりしました。

 

バングラデシュのコンサート

1971年/アメリカ

彼らの音楽 70年代初めに劇場で見ました。私も若かったけど、彼らも若かった。今見たら涙が出てくるだろうなーと思います。

 

ウッドストック

1970年/アメリカ

70年代の初めに劇場で見ました。ジョーン・バエズが歌うのを見て感動しました。あのコンサートを生で見たような気分になれます。映像の力ってすごいですね。

 

お葬式

1984年/日本

とらえどころがいい 細かいことは覚えていないのですが、面白かった。お葬式は儀式なんだなあと納得できました。これをこんな映画にしたところがすごい!

 

雨あがる

2000年/日本

原作も読んでね 雰囲気は悪くないのですが、周五郎ファンとしては何か違うと思う気持ちが抜け切れません。
きれいに作られすぎていて、まとめすぎていて、見終った後にすかっとしない。ラストはあんな笑顔じゃないと思う。前途多難なんだよと言いたい。

 

おさな妻(1970)

1970年/日本

当時話題になった作品です。二本立てか三本立てだったかで劇場で観ました。富島健夫さんの小説は雑誌などでけっこう読んでいました。女の生き方にもいろいろある、でも振り回されたくはないなあと思いました。この映画を見たあとはかなしかったです。

 

千利休 本覺坊遺文

1989年/日本

こちらは井上靖の原作の映画化です。原作とはちょっと印象が違ったような気が私にはしました。「お吟さま」と同じ監督の作品なので、思い入れの深さを感じました。

 

お吟さま(1978)

1978年/日本

千利休の娘吟を描いた作品です。時代背景などもきちんと描かれていて感動しました。後から今東光さんの原作を読みました。短い作品なので、興味のある方は原作もぜひお読みください。

 

ゴジラVSモスラ

1992年/日本

モスラの歌、昔はザ・ピーナッツが歌っていましたが、若い2人が歌って再ヒットしたのかなあ。息子たちは原語?で歌ってました。テレビの番組も毎日録画して見ていました。モスラとバトラとゴジラのジグソーパズルが家にあります。

 

ゴジラVSキングギドラ

1991年/日本

これ以降のゴジラ映画は、息子たちと一緒にほとんどを劇場で観ています。これはまだ小さかった彼らと最初に観た作品なので印象に残っています。ストーリーもしっかりしていて、女優さん3人がよかったです。伊福部昭さんの音楽も。キングギドラって絵になるんですよね。折り紙で作ったりもしてましたよ。

 

君よ憤怒の河を渉れ

1976年/日本

中国で公開され話題になった映画ですね。ずいぶん前にテレビで見たのですが、どきどきしたことを覚えています。監督の名前をチェックしましたもん。最後の方で二人が歩いていくところがよかったです。

 

マルサの女

1987年/日本

キャラと設定がユニーク 映画も観たはずですが(あのアップの顔はよく覚えている)、ゲームでやった記憶の方が強烈に印象に残っています。たしかパスワードがとても難しかったのです(笑)ゲームが面白かったということは、元ネタの映画がよく出来ていたということです。

 

ブリット

1968年/アメリカ

マックイーンは渋い 刑事物かあと思いながら見ましたが、なかなか面白かったです。何の証人?とか突っ込んじゃいけないんだよね。音楽もよかった。ジャクリーン・ビセットが恋人役で出ていました。あやしいと思ったのですが・・・

 

ミクロの決死圏

1966年/アメリカ

CGではなく特撮 今でもテレビでたまに放映されるSF冒険映画の傑作。子どもの頃弟と観たし、息子たちが小さい頃にも一緒に観ました。子どもが見ても大人が見ても面白い映画です。40年前の映画ですが、古くはないと思います。機会があればぜひご覧ください。

 

ロミオとジュリエット('68)

1968年/イタリア

友達がレナード・ホワイティングのファンで、高校生のとき一緒に見に行きました。当時の私の目には映像がとてもきれいに映りましたが、メロドラマに違和感を感じた最初の映画かもしれません。このお話って生きようとして死んでしまった二人の悲劇じゃなくって喜劇じゃないかなあ・・・

 

八月の濡れた砂

1971年/日本

若者の無軌道さ、虚しさは昔もありました。映研のグループで見に行ったのですが、一緒に行った男子メンバー全員がこの映画をいいと言い、私一人なんだかなあと思った。海と石川セリの歌が残っているだけです。男性不信になったかもしれない映画。

 

愛と死をみつめて

1964年/日本

中学生のときたしか夏休みに、近所の小学校の校庭の野外無料上映会で観ました。主題歌が大流行して、当時交換日記がはやりました。私も女友達と交換日記をしたことがあります。そういう意味で社会的な現象を起こした映画です。最近リメイクされたときいて、そんなことを思い出しました。

 

エロス+虐殺

1970年/日本

映画と事実 いろんな面でショックを受けた映画です。事実と本当の思いはどうだったんだろうと今なら思います。このタイトルはひどいよねと当時も思った。

 

裸の十九歳

1970年/日本

多分映画を見たのが先で、その後で本を読んだのだと思います。私も十九才の頃は知らない町で一人暮らしをしていました。

 

若者たち

1968年/日本

テレビシリーズの映画化。当時の時代背景、俳優さんたちの若い頃、そしてあの歌、今でも思いうかびます。

 

ライフ・イズ・ミラクル

2004年/フランス=セルビア=モンテネグロ

動いている… 2時間半の長さを感じることなく退屈しない映画です。音楽にのせて映像が動き続ける。人々が動く、動物が登場する、みんなが何かをしている、生きているのを感じます。逆に止まらないのがちょっと心配になるくらいですが、それがこの映画のすばらしさでもあります。

 

カミーユ・クローデル

1988年/フランス

心で形を作る 一人の女性彫刻家の人生を描いた作品で、決して狂気がテーマではありません。イザベル・アジャーニはやっぱりすごい女優さんです。

 

ショコラ

2000年/アメリカ

ほろ苦いチョコの味 ファンタジーに乗り切れなかったです。原作とはちょっと違うみたいなので、機会があれば読んでみたいなあと思いました。

 

(ハル)

1996年/日本

文字でコミュニケーション! 10年前の映画ですが、パソコン通信というのがちょっと古いかな? 「ユー・ガット・メール」よりもこっちの方が断然いいですね。深津絵里は好きな女優さんです。

 

ホワイト・オランダー

2002年/アメリカ

いい映画です 3つめの行き先を自分で決めるところなど転機となるところがいくつかあり、それらがさりげなく描かれていて考えさせる映画になっています。原作と脚本、演出力が光ってます。女優さんがみないいですね。ポール役の彼も人懐っこさが見たことあると思ったら「あの頃ペニー・レインと」の少年でした。男優陣は引き立て役に回っていますが、里親宅の少年もいい。

 

時の翼にのって ファラウェイ・ソー・クロース!

1993年/ドイツ

肯定するということ 天使ものは苦手なのですが、今回はカシエルに感情移入してしまいました。表情や体の動きがぴったりで、すっかり世界に入り込んでしまいました。人間や風景や物を捉えた映像が素晴らしくて目が放せません。カラーと切り替わるところも見事です。人生はかっこよくない、なかなかうまくいかないところを肯定しているヴェンダースの映画は好きです。見た後心が軽くなりました。ベルリン・天使の詩の続編になります。

 

いつか読書する日

2004年/日本

田中裕子が好演しています。文化庁後援で地域の問題も描かれているのに、あのキャッチコピーとメロドラマという宣伝の仕方が中途半端です。あのラストはちょっと。タイトルの意味もぴんときませんでした。メロドラマにしなければもっといい作品になったと思うのですが、日本映画はそういうのが好きなのでしょうか。観客も作り手も?

 

死刑台のエレベーター ニュープリント版

1957年/フランス

昔何となく怖そうで観に行かなかった映画です。サスペンスですがそんなには怖くありません。1957年ルイ・マル監督が25歳のときの長編デビュー作。ストーリーは今ならありそうですが、作られた年代を考えると斬新な演出でびっくり。ジャンヌ・モローの出番はそんなに多くないのですが、彼女が出てくると画面にひきつけられます。近くで見ているような気になるから不思議です。

 

僕のスウィング

2002年/フランス

ジプシーの音楽と戸外での蛙や虫たちや花の映像がとてもいいですね。トニー・ガトリフ 監督の他の作品も観てみようと思います。

 

みなさん、さようなら('03)

2003年/カナダ=フランス

アカデミー賞外国語映画賞をとり評判の高い作品ですが、私的にはだめでした。自分の父親だけよければいいというパターンの繰り返しとお金で解決するところがなんだかなあ、皮肉なのかと思ったくらいです。景色のいいところで死にたいとも思わないしなあ。原題は蛮族の侵入という意味らしい。主人公にとってはガンという病気が蛮族なのだそうです。

 

やさしい嘘

2002年/フランス=グルジア

グルジアを舞台に描いた女性監督の作品。テーマはやさしい嘘なのですが、母と娘、母と息子の関係なども考えてしまいます。このストーリーに納得は出来ないけれど・・・

 

イン&アウト

1997年/アメリカ

こちらはコメディ。にぎやかで面白おかしかったです。こんな映画もたまにはいいかも。

 

卒業の朝

2002年/アメリカ

ケヴィン・クラインが教師役の作品を続けて観た。こちらの方は一人の生徒との関係を描く味わいのある作品。

 

光の旅人/K-PAX

2001年/アメリカ

興味深い作品 面白かったです。オープニングや病院の風景など、小物や会話など映画全体が丁寧に作られていると思いました。心に残る部分があり、いい作品だと思います。

 

人生は、時々晴れ

2002年/イギリス=フランス

人生はつらいけど… 私も最近仕事がうまく行かなくて、家族や人生のこともいろいろあるし・・・という生活観がよく描かれています。順風満帆の人はこの映画を見てもつまらないかもしれません。近所の人たちがとても愛すべき人たちで、あの人たちはどうなったの?…という続きが気になります!

 

シカゴ

2002年/アメリカ

ミュージカルや芝居としては面白いし楽しい。あのストーリーはなんだかなあ。後味があんまりよくなかったので・・・特典映像に入っていたデュエットの曲がいいです。

 

ピアノレッスン

1993年/オーストラリア

あれも愛? ハーレクインロマンスをむりやり読まされているような感じで居心地が悪く、私には見ているのがつらかったです。そうは言っても女性には評判がよく評価も高いので、この意見は気になさらずに一見をおすすめします。

 

永遠(とわ)の語らい

2003年/ポルトガル=フランス

船での文明を巡る旅。歴史学者の母親が少女に説明するのを聞きながらベスビオス山やアクロポリスやピラミッドを見ることができます。船上での多言語で交わされる会話が素晴らしい。90代のオリヴェイラ監督すごい!

 

月曜日に乾杯!

2001年/フランス=スペイン

人生は難しいほど楽しい!? どういう映画なんだろうと思いながら、最後まで観てしまいました。主人公や家族の姿が淡々と描かれて、出かけてまた帰ってくる。本人よりも息子たちの方が印象に残っています。これがヴェニスだって景色はとてもいいです。

 

田舎の日曜日

1984年/フランス

流れゆく時間が止まったような 絵に描きたくなるような風景が素敵です。描けないけど・・・。「私は思い通りに生きるわ」の一言が印象的。

 

晴れた日に永遠が見える

1970年/アメリカ

ミュージカルと言っても歌いまくるのではなく、主に独白のシーンで歌が入ります。バーブラとイヴ・モンタンの二人の歌がとってもいい。ストーリーもおもしろいです。

 

I am Sam アイ・アム・サム

2001年/アメリカ

人生は楽しい We are lucky!って言えたらいいね、と思えるような映画でした。映像の青や赤はちょっとやりすぎのような気がしました。

 

アワーミュージック

2004年/フランス=スイス

ゴダールが提示するもの 最初に映像をいくつも見せておいて疑問を持たせ、次の章の会話の中でドキュメンタリーとフィクションについて語られる。提示の仕方が上手い。ハワード監督の映画を見た直後だったので、彼の映画やカットの切り返しが出てきて新鮮でした。映画論についても戦争についても問題定義をしています。わかりにくくはあるけれど、考えろといわれているような気がしました。公式HPにデジタルカメラで映画を救えるかの問いかけについてのインタビューがあります。ゴダールの最近の作品を観てみようと思いました。

 

シリアナ

2005年/アメリカ

男性の登場人物が多く途中まで顔と立場の見分けがつきにくかったのですが、だんだん映画に引き込まれてしまいました。立場の異なる4人の人物が交互に登場し、さまざまな視点を重ね合わせていく手法により、観客は多角的に映画を観ていくことになる。それがこの映画の狙いかと思います。家族や日常性も組み込むことで単なるアクション映画とは一線を画している。組織や仕事や個人が石油や政治と同時に語られている。
難しい、わからないという意見が多いですが、決してそうは思いません。敬遠せずに一度見てみてください。

 

ピースメーカー

1997年/アメリカ

誰がピースメーカーなのか シリアナにつながるものを感じました。観た後で女性監督だったのを知りました。

 

ヴェラ・ドレイク

2004年/フランス=イギリス=ニュージーランド

タブーではない とても丁寧に作られた作品です。時代背景もありますが、現在にも通じる問題であると思います。室内の映像がほとんどでしたが、家族がとてもよく描かれていて、キャストもいいです。

 

愛をつづる詩

2004年/アメリカ=イギリス

原題はYes。文化の違いを超えた愛ということで興味を持って観たのですが、映像を見ている限りでは対話よりも情事がメインだったような?気がします。英語の台詞には韻が含まれているらしいのですが、そこまでは聞き取れませんでした。

 

私は「うつ依存症」の女

2001年/アメリカ

捉え方の違い 解説のスキャンダラスな生活というのはちょっと違うと思う。うつ依存症という言葉は正しいのかどうかわかりませんが、自分が何者かわからない時期、友人や親との関係、親との葛藤などはよく描かれていたと思います。

 

愛についてのキンゼイ・レポート

2004年/アメリカ=ドイツ

キンゼイ・レポートの恩恵 キンゼイ・レポートは日本でも紹介されました。生物学者だった博士が調査を始めた過程がよくわかりました。社会的制約と生物学的欲求のこと、人間はみな違うとか、性は文化だという説明なども改めて考えさせられました。実話の映画化ではあるのですが、エンターテイメントに走り過ぎな部分がちょっと気にかかりました。

 

オリバー・ツイスト

2005年/イギリス

映像はポランスキー監督のものらしくとても美しい。お話は知っていたような気がしますが、原作はどうなんだろう?みじめでくやしくて悲しくてというような気持ちが全くなく、きれいに描かれすぎという気がして、それでいいのかもしれませんが、私としては破綻がなさすぎて不満足です。

 

SAYURI

2005年/アメリカ

しっとりとしたいい映画 予告編では派手な怪しい雰囲気でしたが、映画のほうはそうではなく芸者になるまでと戦争をはさんでのヒロインの人生を丁寧に描いています。いささか西洋風ではありますが、今までに見た芸者を描いた映画やドラマとはまったく違う視点で描かれています。キャストがいいですね。日本の俳優も出ています。工藤夕貴さんが懐かしかったです。英語音声日本語字幕で見ました。音楽もヨーヨーマやパールマンの演奏がなぜかしっくりなじみました。

 

リトルマン・テイト

1991年/アメリカ

ジョディ・フォスターの初監督作品。公開時に劇場で観ました。同じ働く母親として、私の息子たちは天才ではなかったけれど、胸に迫るものがありました。静かな問題定義作でもあると思う。

 

Dear フランキー

2004年/イギリス

心が伝わるかな… イギリスの女性監督の長編デビュー作。心のふれあいを描いた素晴らしい作品です。派手な宣伝もなくあまり話題になりませんでしたが、とてもいい作品です。カメラマン出身の監督が撮影監督も兼ねていて、映像がとても綺麗。とはいうものの衣装も地味だし貧しい室内で風景も普通なのですが、その美しさを感じてほしい。

 

セレンディピティ

2001年/アメリカ

テンポがよく友達同士の会話がとても楽しい。キャストがいいのでしょう。ずっこけぶりが面白くて・・・。映像もよかったのだけど、メイキングを見なければよかったかな。

 

カーテンコール(2004)

2004年/日本

リアリティはなくてもいいけれど… 物語はいいのに途中で視点と焦点がずれていき、後半は別な展開になり、全体としてまとまりの悪い作品になってしまったのが残念です。取材だというのに写真も撮らないし、記事はいったいどうなったのかという疑問も残る。ラストの歌とハーモニカは素晴らしいのに、前半の歌はもう少しどうにかならなかったのだろうか。編集しなおしたらいい作品になるのに、と思ってしまった。

 

AMY/エイミー

1997年/オーストラリア

歌でコミュニケーション エイミーに呼びかける歌と、みんなでエイミーを探しに行くシーンが好きです。
心に引っ掛かる映像がいい。オーストラリアの映画もぜひ!

 

サイドウェイ

2004年/アメリカ

いくつか賞を貰って評判がよい作品ですが、私的にはさっぱりでした。ワインのうんちくはそれなりに面白かったけれど、男性側の視点の映画かなあ。寄り道は好きなんだけど…。

 

黒衣の花嫁

1968年/フランス イタリア

ストーリーは知っていたのにはっとさせられることの連続で、瞬きする時間も惜しくなるような映画でした。原作もよければ脚本もいい。台詞と映像、音楽がマッチしている。さりげなくはさまれる短い映像や見せない映像、鏡の中の眼、カメラの動きや音、あっと思ったときにはもう次の映像に切り替わっている展開の速さ。モノローグではなく、順不同の映像とセリフにより少しずつ明かされていく全貌とジャンヌ・モローの顔。この映画では人物だけでなく小物が活躍します。それらの映像にも注目してください。ジャンヌ・モローをもっと見ていたかったです。

 

私のように美しい娘

1971年/フランス

運命の賭け 彼女の生き方に興味を持ち、男でなくても話に聞き入ってしまいました。トリュフォーはこういうタイプの女性を描くのがとてもうまい。男性も然り。他の映画のヒーローやヒロインと一味違うところがいいのです。人をあっと言わせることが好きなんですね。そういうところにとても共感してしまいます。人の動線を捉えた映像がまた魅力です。押し付けがましくなく派手でもなく見せる手法を心得た演出です。彼が無類の映画好きだから。人生は自分で切り拓かなくちゃねと思いました。

 

恋のエチュード

1971年/フランス

「恋のエチュード」という日本語のタイトルは内容にはふさわしくないと思います。練習曲というような軽いのりではありません。おしまいの方に出てくる本のタイトルで「突然炎のごとく」とのつながりを感じました。ストーリーにかかわらず、トリュフォーの映画を観ていると何故だか気持ちが落ち着きます。映像と演出に含みがあるからでしょう。この作品には少し納得できない部分がありましたが。

 

居酒屋(1956)

1956年/フランス

1956年の作品。晩餐会の場面がすばらしくて、人間がよく描かれている、と思いました。でもその描かれ方が私には重くて、頭が痛くなってしまいました。逆らえない女の悲しさをある種の美しさとして描いている映画のような気がします。原作はどうなのかが気になるので、エミール・ゾラの「居酒屋」と「ナナ」を機会があれば読もうと思います。

 

フィラデルフィア物語

1940年/アメリカ

人間の弱さがテーマ 上流社会の恋愛コメディかと思ってみていたのですが、それだけではありません。恋愛の本質のようなものが人間模様の中に描かれています。それぞれの台詞も含蓄深く、現代にも通じるところがあると思います。世の中に役立つ人になりたいとか、女神にしないでという台詞のやり取りに引き込まれてしまいました。脚本と演出が見事でキャストもみながとけ込んでいます。キャサリン・ヘップバーンがひと言では言い尽くせないくらい素晴らしい。1940年のジョージ・キューカー監督作品です。

 

マーズ・アタック!

1996年/アメリカ

面白いっちゃあ面白いけど、いかにもアメリカ的。まるでゴジラ映画みたいと思っていたらゴジラの画像が出てくるし、いろんな話のパロディでもある。昔漫画で読んだようなお話。だからどうなのさとつっこみたくなる。

 

ハムレット(1997)

1997年/イギリス

セリフがすばらしい 原作の台詞を削らなかったというこの作品の4時間という長さは気になりませんでした。主役があまり若くないことやオフィーリアもイメージが違うなどと最初は思ったのですが、途中からは台詞に聞き惚れてしまいました。この映画はビジュアル面よりも台詞を聞く映画かなと私には思えました。声のトーンや抑揚が胸に響いてきました。シェークスピア劇は高尚なものではなく、人間臭い劇なんだなあとあらためて感じました。

 

ドクトル・ジバゴ

1965年/イギリス=アメリカ

パステルナークの小説の映画化。純愛とかメロドラマというのとはちょっと違うと思いました。原作を読んでみたくなりました。この映画はずっと看板を眺めていただけで、ラーラのテーマには親しんでいました。ずっと観ようと思っていてやっと観ました。想像していたのとはだいぶ違いました。

 

ネットワーク

1976年/アメリカ

テレビは真実ではない 公開当時に見逃した作品です。あの時観ていればもっとショックだったかもしれません。テレビというメディアの世界の虚と実、駆け引きなどがリアルに描かれています。フェイ・ダナウェイの役柄がすごいです。日本にはあまりいないタイプかな。けっこう深い作品です。

 

グランド・ホテル(’33)

1933年/アメリカ

群像劇 ホテルに滞在するさまざまな人たちの生き方や交流を描いた1933年の作品です。グレタ・ガルボとジョーン・クロフォード が美しいし、他の俳優さんたちの演技も見応えがあります。ホテルという特殊な場所とその中で起こるドラマ、その描き方と映像が生き生きしています。昔の映画もいいですよ。古くても今に通じるところもあるし、ぜひ一度ご覧ください。

 

めぐり逢い(1994)

1994年/アメリカ

3度目の映画化作品。前二作はまだ観ていませんが、こちらはメロドラマというよりはラブコメに近いような気がしました。島の風景がとても美しく、特別出演のキャサリン・ヘップバーンがいるシーンがとても印象的でした。「黄昏」以来の映画出演とのことですが彼女がいるだけで映画らしくなります。主役の二人は「パグジー」の時のような緊張感がなくて・・・レイ・チャールズのクリスマス・ソングも聴けてよかったです。

 

イン・ザ・カット

2003年/アメリカ

サスペンス? ストーリーは後半面白かったし、ていねいに描かれていました。が何か物足りない。ていねいすぎてスリルとサスペンスがないような気がしました。メグ・ライアンは別人のよう、最初に出てきたときから雰囲気が「コールガール」のジェーン・フォンダに似ているなあと思っていたのですが、解説を聞いたら70年代の映画手法や「コールガール」をかなり意識して作った作品のようです。

 

ニール・サイモンのキャッシュ・マン

1983年/アメリカ

あぶないけど心あたたまる話 俳優さんたちがみな素敵です。マーシャ・メイソンとドナルド・サザーランド、父親も息子も隣のおばさんもみんな楽しい。最初の方のお金がなくて車を盗まれついてないところ、現在の私の状況と似ていてはまってしまいました。私の父もあの世から大金を持ってきてくれないかなあと、個人的にはうるうるしてしまいました。

 

ことの終わり

1999年/アメリカ

テーマは? ていねいに描かれているし、男優二人の表情がとてもいいです。ただヒロイン以外に女性は出てこないし、彼女の人物像がはっきり伝わってこない。美しいけれど意思を持たない女性に見えてしまう。グレハム・グリーンの原作の二度目の映画化。1955年のデボラ・カー主演の「情事の終り」を観てみたくはなりました。

 

心の旅路

1942年/アメリカ

記憶 遠い昔に観たのですが、忘れられない映画です。ジェームズ・ヒルトン作の小説の映画化。キャストはグリア・ガースンとロナルド・コールマンで、「哀愁」のマービン・ルロイ監督の1942年作品です。

 

愛と喝采の日々

1977年/アメリカ

原題はThe Turning Point テーマに興味を惹かれて公開当時に観にいきました。女の幸福は結婚か仕事かという命題は昔も今もありますが、当時はもっと深刻ではありました。友情の描かれ方など、確かにそういう面もあるけれど、納得できなかったなあ。

 

双児のロッテ(1950)

1950年/西ドイツ

これも十代の頃にテレビで見ました。ケストナー自身の脚本によるものだったのですね。モノクロの美しい映像でとても感動したことを覚えています。まさか私が双子の母になるなんてこの時もまだ夢にも思っていませんでした。

 

若草物語(1933)

1933年/アメリカ

かなり昔の作品ですが キャサリン・ヘップバーンがジョー役の若草物語。これ確か十代の頃にテレビで観たと思います。本も読みましたが、私にとっての若草物語は彼女のイメージなのです。見つかればもう一度観てみたいと思います。

 

旅情(1955)

1955年/イギリス

旅 1955年の作品です。若いときに劇場で観ました。ストーリーの細部はよく覚えていません。映像の美しさとヴェニスのゴンドラ、一人で歩いているところなどが深く印象に残っています。ロマンスはともかく女の一人旅もいいなあ、とこの映画を観て思ったのでした。

 

黄昏(1981)

1981年/アメリカ

フォンダ父娘の共演作。公開当時に観ました。ジェーン・フォンダが自身の父との葛藤とこの映画のことをインタビューなどで語っています。そんなことを思い出すとラスト近くのシーンがじわっと今でも思い浮かびます。
キャサリン・ヘップバーンが母親役でいい演技をしています。

 

Ray レイ

2004年/アメリカ

レイ・チャールズの音楽は耳にしていたけれど、どんな人なのかはよく知りませんでした。彼の音楽がどこから来たのかがわかったような気がします。この映画を観た後で映像やCDで彼の歌を聴くと心に響きます。

 

小間使の日記

1964年/フランス イタリア

ジャンヌ・モローが小間使役?と思って観たのですが、もちろん単なる小間使ではありませんでした。主人に対する行動や目つきとその存在感が実に見応えがあります。ルイス・ブニュエル監督の作品の特徴なのでしょうか。観た後に不思議な余韻が残る。

 

愛情物語('56)

1955年/アメリカ

実話の映画化だったんですね。有名な映画ですが、初めて観ました。美しい映画です。前半の二人の出会いのシーンが好きです。ピアノはカーメン・キャバレロの演奏だそうです。

 

ガール6

1995年/アメリカ

ユニークな作品 テレフォン・セックスの仕事の現場を描いているのがとてもユニークで新鮮でした。交わされている会話はどれも納得のいくものでなるほどと思いました。彼女の視点と周りの取り扱い方がとてもうまいですね。ジミー役がスパイク・リーだったなんて、今気がつきました。

 

マルコムX

1992年/アメリカ

観てよかった 一部二部三部と(はっきり分かれているわけではないが)トーンが変わっていくところが見事です。幻の映画化企画を実現させた監督やスタッフ、出演者に敬意を表します。すばらしい映画です。音楽も!

 

CAPA in Love&War

2002年/アメリカ

写真は静止した映像ですが、彼の写真には動きがあり、勢いがある。本や写真展で見たときよりも映像の中で彼の写真を見て、それを鮮明に感じました。報道写真家ロバート・キャパのドキュメンタリーです。人間が好きで放浪者でもあり、写真家の独立性を目指したマグナムを作ったキャパ。名前の由来などもこの映画で初めて知りました。写真は世界的な言葉だという表現に納得しました。

 

王様と私

1956年/アメリカ

ダンスシーンと歌がいい 「アンナと王様」の方を先に見たのですが、こちらはミュージカルの映画化です。スカートの広がり具合にびっくりしたり、ストーリーの違いが少し気になりました。シャルウィダンスの歌はこの映画が最初だったなんて、最近まで知りませんでした。ダンスシーンのとびはねて踊りまくるところがユニークで楽しい。

 

セックスと嘘とビデオテープ

1989年/アメリカ

脚本がいい 官能的な映画ではありません。むしろ真面目な映画です。タイトルに惑わされて見逃すところでした。後半の展開で受身だった彼女が変わっていくところとビデオテープの使い方がグッドです。

 

アンナと王様

1999年/アメリカ

文化の違いと交流 フィクションだと思っていたのですが、英国女性の手記を元にした実話だということを公式HPで知りました。この映画はより原作を大事に作ったとのことです。監督やスタッフ、出演者たちの意気込みが伝わりました。お金をかけたセットは綺麗過ぎるように思いました。悪くはないのだけれど、豪華なのがいいとも限りません。

 

ファントム オブ パラダイス

1974年/アメリカ

時には毒や刺激も必要 70年代のロック・ミュージカル。「働きすぎて生きることを忘れてる」とか「多くを与え合う愛」とか歌詞はまともです。毒気のある斬新な演出と映像、いいですねえ。最近の映画はこういう毒や刺激を与えてくれるものが少ないなあと思いました。

 

バージニア・ウルフなんかこわくない

1966年/アメリカ

舞台劇の映画化 延々と続く夫婦の酷い会話に途中で見るのをやめようかと思いました。がこれは戯曲なんだと気づいてから視点が変わり、後半は面白かったです。最後まで観ることをおすすめします。「卒業」のマイク・ニコルズ監督の第一作。

 

イースター・パレード

1948年/アメリカ

楽しくなるミュージカル 1948年のフレッド・アステアとジュディ・ガーランドの共演作。アン・ミラーを加えた3人の歌とダンスが楽しめます。衣装もよく色もきれいで、ちょっとした映像の工夫もあります。特別版DVDには制作ドキュメンタリーがついていて、興味深かったです。監督やキャストが変わったり、脚本が直された経緯が語られています。気分が沈んでいた時にこれを観て元気になりました。薬の宣伝みたいですが、ミュージカルやダンスが好きな方にはおすすめです。

 

理想の恋人.com

2005年/アメリカ

こんな風にうまくいけばいいんだけど、日本の出会い系サイトは危ないところもあるので気をつけてください。そんなことを心配しながら見ていました。

 

星降る夜のリストランテ

1998年/イタリア=フランス

シリアスとユーモアのミックス アルトゥーロの店で食事をする人たちとこの店で働く人たち、オーナーとその家族たちまでを含めた一夜の群像劇。と言ってもほとんどが店の中での会話とちょっとした動作だけで語られます。会話劇の苦手な人はだめかもしれませんが、話を聴いているうちにだんだんその内容と人間関係がわかってきて、知らぬ間に引き込まれてしまいました。喋らない人も含めてみんなが主役という感じです。どんな人たちが出てくるかは見てのお楽しみ。一人ひとりの個性と本音が出ていて、みんな完ペキでないところがイタリア風なのでしょうか・・・きれいにまとまらないラストがいいです。

 

ターミナル

2004年/アメリカ

途中まではちぐはぐながらも面白いかなと思っていたのですが、登場人物が出揃ってからの後半の展開に居心地の悪さを感じてしまいました。ラストに至っては後味がよくなかったです。皆が拍手するなんてあり得ない。公式ページにアメリカン・ドリームと書いてあって、えっ?と思いました。製作者が思いついた都合のよいストーリーには乗れません。人間的な触れ合いにしてはあまりに浅すぎませんか?巨大なセットがもったいない…と思ったのは私だけかなあ。少し前に観た「ゲート・トゥ・ヘブン」と比べてしまいました。パリ空港の人々(1993)も同じような話ですが、よかったら見てください。

 

ゲート・トゥ・ヘブン

2003年/ドイツ

空港の裏側や地下が舞台 「ツバル」で不思議な言葉を使用したファイト・ヘルマー監督の長編第二作。空港を舞台に多国籍なキャストで描かれる。スチュワーデスを夢見るインド人の彼女と不法入国したロシア人の彼が出会うシーンがユニークです。夢や恋やスリルと生活や文化の違いや社会が同軸で描かれています。主役の二人がとても魅力的、脚本もいいです。偶然出会った作品ですが、観てよかった!

 

タンゴ・レッスン

1997年/イギリス フランス

サリー・ポッターが自身の体験を元に監督・主演している作品です。ダンスシーンやロビー・ミュラーによる映像、タンゴを中心とした音楽はいいのですが、前半にさしはさまれる構想中の脚本のカットに違和感を感じてしまいました。あれがなければいいのに…と思いましたが、それも含めて彼女の世界なんでしょうね。

 

幸福(しあわせ)('65)

1965年/フランス

20年以上前に観た映画ですが、忘れたくても忘れられない映画です。女性監督のアニエス・ヴァルダならではの作品です。モーツァルトの音楽とともにあのラストシーンがよみがえってきます。

 

プレタポルテ

1994年/アメリカ

主役はパリコレ? パリコレの内幕もの。豪華キャストで華やかな世界の話かと思っていたのですが、いかにものギャグとラブや駆引きや事件が起こり、あれあれと思っているうちにファッション・ショーをはさみながらデザイナー、記者、モデル、カメラマン、レポーター、有名人や助手、その他たくさんの人が登場して群像劇というより集団劇という感じです。アヌーク・エーメは綺麗だし、ソフィア・ローレンは見事でした。みんなが主役でなくごちゃごちゃしながらも全体を構成している。あっけない幕切れにぽかんとしてしまいましたが、見終わってふと思ったら、とても面白かったのです。いろんなシーンが記憶に残ってしまいそうです。ラストの音楽は「バラ色の人生」でした!

 

アリスの出発(たびだち)

1995年/フランス

仕事を失くした若い女性が地方の町からリヨンに出て行くまでとそれからの話です。華やかではなく地味な映画ですが女性の心情を主体的に描いています。一つひとつのシーンが印象に残ります。「愛のはじまり」のレティシア・マッソン監督の長編第一作。1966年生まれのフランスの若い女性監督に期待したい。イザベル・アジャーニ主演の「愛のはじまり」も等身大の女性を描いた新しいタイプの作品で日本では劇場未公開ですが、DVDが出ていますのでぜひご覧ください。

 

軽蔑

1963年/フランス

映画&愛 面白かった感動したというのとはちょっと違う。軽蔑の感情についてああそうなんだとわかった。
映画に関しても製作者と監督のやりとりや脚本の追加を引き受けたり断ったりの一見どたばたの言い合いの中に核心に触れるものがあって・・・。ゴダールの描きたかったことが全部伝わってぴたっときたという感じです。映像とセリフが分離しているようでそうではない。この作品の映像には嵌ってしまいました。これも美しいとか衝撃的というのではなく、ゴダールが映画を通して喋っているという感じです。ブリジット・バルドーはセックスシンボルとしてのイメージが強いけれどこの映画では理性的です。男たちの方が喚きちらすのが見ていて面白い。俳優達も本気でやっていないように見えるがそこがすごい。ゴダールは合わないかなと思って敬遠してきたけれどこれから全部見ようと思っています。楽しみです。フランス文学も読みたい。映画は芸術でないのかもしれない。

 

欲望(1966)

1966年/イギリス

原題のBlow-upは写真の引き伸ばしという意味。「欲望」という日本語タイトルはどういう観点でつけられたのかがわからない。この映画は不思議な感覚にしてくれます。主人公の撮った写真からどんどん話が進んでいく。いや進まないのだけれど、いつのまにか後を追っかけているような感じです。構想と映像の組み立て方がすごいねとうなりました。

 

男性・女性

1966年/フランス=スウェーデン

作りたい映画 これはとても面白かったです。60年代の風俗や文化、当時のゴダールの意見などが組み込まれていて、映画的にも映像も興味深いです。トータルな映画という言葉が印象的でした。

 

ベニスに死す ニュープリント版

1971年/イタリア=フランス

生と死、美と醜、芸術とは、音楽の完成とは・・・テーマは深く、それをつきつめた映画なのですが、見ている方としてはきつかったです。水に映る像がすばらしかった。原作を読んでみようかなと思いました。

 

動く標的

1966年/アメリカ

探偵もの ハーパーものは読んではいませんが、ハードボイルドを映画で見るのは好きです。ファッションなどは当時を反映しているような気もしました。女性がたくさん登場するのですが、あまり魅力的に描かれていないのが不満です。脇役だから仕方ないのかもしれませんが・・

 

ぼくを葬る

2005年/フランス

静かな映画 静かな音楽とともに淡々とした映像が主人公の行動を映していく。フランス映画らしく映像が語り、考えさせてくれる作品です。あまりカメラマンらしく見えないことと、祖母を除いて対話がないこと、少年の姿が度々映されるのに逆に違和感を感じてしまいました。「死ぬまでにしたい10のこと」と比べてしまうのかもしれません。ジャンヌ・モローは年をとっても素敵でした。

 

ファングルフ 月と心臓

1997年/アメリカ

パリの狼男 ホラー系はほとんど観ないので、どきどきしながら見ていました。コメディタッチのストーリーでエッフェル塔も出てくるし、ちょっと怖かったけど・・・楽しめました。

 

エリザベス

1998年/イギリス

エリザベス一世 ストーリーの流れとまとまりがいまひとつですが、時代背景、というより彼女の置かれた状況はわかりやすく描かれていたと思います。衣装や背景なども雰囲気が感じられました。ケイト・ブランシェットが素晴らしくて、どんどん画面に引き寄せられてしまいました。

 

最後の恋のはじめ方

2005年/アメリカ

テンポがいい キャストが個性的でラブコメとしては面白かったです。サブカップルとの掛け合いが楽しい。

 

黒猫・白猫

1998年/フランス=ドイツ=ユーゴスラヴィア

心地よい音楽と映像 けたたましい音楽とともに動物たちに負けじと人間たちも踊り歌い走ったり泳いだり逃げたり、飲んだり食べたり水をまいたりいろんなことをします。それがおもしろくて画面に目が釘付けになってしまいました。前半は目が慣れていないとびっくり仰天するかもしれませんが、後半になってすっかりはまってしまったことに気づかされました。静かな映画ではありませんが、味わいたっぷりの楽しい映画です。

 

ビバ!マリア

1965年/フランス イタリア

とても面白い 軽快な音楽にのせて始まるストーリー。ミュージカルかと思ったら、シリアスだったり、お色気あり、西部劇風?のアクションあり、ラヴもあり、革命まで出てくるコメディタッチの映画です。何でもありの映画!こういうの好きなんです。出てくる人が悪役までもがみんな楽しそうだし、脇役にもそれぞれ見せ場があり、楽しいシーンが満載です。アップに映える二人の顔。ジャンヌ・モローとブリジット・バルドーが他の映画とは違う持ち味を見せてくれます。この映画でのバルドーはとてもかっこいいし、二人の歌とダンスが楽しい。
台詞が英語ですが、国も関係ないかなと思わせてくれる映画でした。

 

恋人たち

1958年/フランス

風景と人物 ルイ・マル監督の長編第二作。モノクロの映像がすばらしい。なにかが変わった瞬間というのがぴんとこなかったです。ジャンヌ・モローの作品をたてつづけに観ていますが、金持ちの人妻役というのは似合わないような気がします。

 

耳に残るは君の歌声

2000年/イギリス=フランス

歌の記憶 父と娘と歌の記憶、海を超えての膨大なストーリーを描いているのですが、途中でテーマがわかりにくくなってしまいました。映像をつなぐだけでの画面展開では、感性が合わないと理解しにくいように思います。もう少し流れがスムーズであれば伝わるものが大きかったかもしれません。対面シーンはよかったです。この映画のケイト・ブランシェットは誰かに似ている…と思いましたが、印象的でした。

 

シャーロット・グレイ

2001年/アメリカ

一人の女性の生き方 細かいところまで工夫がなされ、映画としてはよくできていると思いました。ケイト・ブランシェットはいい女優さんですね。最近立て続けに彼女の作品を観ています。これはこれでいいと思うものの、ラストが原作と違うというのが気になりました。台詞が英語であることについてはメイキングで監督が説明しています。

 

テルミン

1993年/アメリカ

ふしぎな楽器 1920年代に作られたテルミンという電子楽器とそれを作ったテルミン博士をめぐるドキュメンタリー。テルミンでの演奏風景が不思議でした。バッハの演奏や映画音楽にも使われたそうです。昔の映画の場面が出てくるのも興味深いです。

 

危険な関係('59)

1959年/フランス

こちらは舞台を現代(といっても1960年)に置き換えたもの。ストーリーは少し違っていて、テーマも異なる。ロジェ・ヴァディム風「危険な関係」。さらりと描かれています。オープニングの映像とバックに流れるジャズが素敵でした。ストーリーと音楽が合ってないような気もしたのですが、それもヴァディム風でしょうか。

 

危険な関係(1988)

1988年/アメリカ

恋のゲーム 最初はなんだかなあと思って見始めたのですが、途中から様相が変わって面白くなりました。ゲームがゲームでなくなっていくところのジョン・マルコヴィッチとミシェル・ファイファーの二人には圧倒されました。

 

緑色の部屋

1978年/フランス

異色の作品 暗くも緑色でもなくむしろ明るく感じたのはナタリー・バイのせいでしょうか。トリュフォーが何故この映画を作ったかがわかったような気がします。死んだ人の想い出は消えない。でも、だから?…本人が生きていたら聞いてみたいところです。

 

上流社会

1956年/アメリカ

1956年の作品、「フィラデルフィア物語」をリメイクしたミュージカル。クロスビーとシナトラの映画初共演、グレース・ケリーの最後の映画ということで話題になったそうです。大筋は同じなのに、会話の面白さやシニカルなところがすっかり消えて、ただのミュージカルになってしまったのが残念です。映画のための俳優でなくスターのための映画という感じです。歌はストーリーと合わないのもあるけど、いいです。最初と最後にルイ・アームストロングが歌う姿を見ることができてよかったです。

 

ダイヤルMを廻せ!

1954年/アメリカ

ヒッチコックの1954年作品。リメイクされるほどの有名な作品ですが、「悪い種子」の直後に観たせいかいまいちはまれませんでした。冒頭の台詞が多すぎて頭でストーリーを追わなくちゃならない、映像的に退屈。シチュエーションや動機に共感できなかったからかもしれません。人間的な魅力が感じられなかったからかなあ。映像に動きがなく、びっくりがなかったから?…かもしれません。

 

悪い種子

1956年/アメリカ

心理劇 「哀愁」「心の旅路」のマーヴィン・ルロイ監督の1956年作品です。舞台劇を映画にしたもので、舞台と同じ俳優が出演しているそうです。全員がすばらしくて、ピアノの音や効果音などの演出も見事です。舞台劇のよさと映画的な手法の相乗効果が出ています。音と映像と人物の演技にはっとさせられました。当時の舞台を観ることはかないませんが、映画化されたことにより今こうして観ることができるのは幸せなことです。

 

フェア・ゲーム(’95)

1995年/アメリカ

ノンストップ! 超ミニの女弁護士といかにもの悪役達、一見頼りなげな刑事が登場するノンストップアクション。カーチェイスに撃ち合いにラブシーンにタイムリミットとお約束がすべて盛り込まれています。映像がきれいなので見ている間は面白かったのですが、はらはらするのに疲れました。ストーリーは変わっても要素が同じだと、えっそれだけ?と不満が残ります。

 

ヘヴン

2001年/アメリカ=ドイツ=イギリス=フランス

キェシロフスキが遺したもの 解説や他の人の感想などに惑わされずに、ぜひ映画を観てください。セリフや場面展開を文字ではなく映像で味わって欲しい。心の動きを捉えた風景がとても美しい。ケイト・ブランシェットの演技がすばらしい。映像に何かを感じた方はキェシロフスキ監督の作品をご覧になることをおすすめします。
映画に国境はないのだと改めて思いました。

 

フェーム

1980年/アメリカ

入学オーディションから卒業公演までの4年間をドキュメンタリー風に描いた作品。派手なサクセス・ストーリーではなく衣装や建物も綺麗ではない。貧しい無名の若者達の一人ひとりにスポットを当てながらどんどん進行していく時間の流れがいい。それぞれのセリフやシーンが印象に残ります。アイリーン・キャラの歌、ダンスシーン、地下鉄の場面など動きのあるショットと静かな場面、それらの組み合わせがすばらしかったです。

 

ラスベガス万才

1963年/アメリカ

楽しいラブ・ミュージカル 「愛情物語」のジョージ・シドニー監督の1963年作品。コメディタッチのラブ・ミュージカルです。お金のない主人公がホテルのボーイをしたり、汚い整備服を着て車の下にもぐったり、歌を歌い恋をしてカーレースもして…と忙しい。彼女の父親が出てきてからが面白い。プレスリーのヒット曲がたくさん聴けます。アン・マーグレットの歌と踊りも。彼女がとても魅力的で、ファッションも素敵だし、ずっと見とれていました。「マイライバル・イズ・ブルーレーシングカー」の歌が印象に残りました。

 

監獄ロック

1957年/アメリカ

監獄→スターへ 監獄の中の話かと思っていたのですが、出てからの方が長い。デビューした頃のドキュメンタリーを見たことがありますが、それを思わせるようなストーリーでした。若い頃のプレスリーは荒削りでかっこいいですね。今頃ファンになっても遅いけど・・・

 

ビクター/ビクトリア

1982年/アメリカ

歌って踊ってコメディ ジュリー・アンドリュースのコメディ?と思って観たのですが、女装した男のふりは宝塚のような感じで最初はぴんと来ませんでした。トディやキングや用心棒や周りの役者さんたちが面白くて、笑わせてくれます。セリフや演出の機微も味わえます。ラストの舞台シーンが傑作。

 

カトマンズの恋人

1969年/フランス

60年代の終わり ヒッピー、麻薬など今見るとなんとも退廃的ではありますが、当時はたしかにそういう風潮がありました。もちろんちゃんと決められたコースを歩む人もいましたが、ドロップアウトしたり外国へ行ったり(実行した人は少ないが)とそんな時代を思い出しながら見てしまいました。

 

結婚しない族

1983年/アメリカ

原題はBest Friends 日本語のタイトルと解説は少し違うような気がします。このような内容は日本ではあまりウケないからこんなタイトルをつけたのかもしれません。結婚は制度だからいろいろなしがらみがあるけれど、今は別の意味で結婚しない人が増えているようです。

 

アメリカ万才(1984)

1984年/アメリカ

原題はProtocolです。この言葉の意味は映画の中で説明されています。コメディだけどとってもためになります…というかいろいろな面で面白かったです。この映画のゴールディ・ホーンはとてもいいですね。

 

マイ・ハート,マイ・ラブ

1999年/アメリカ

一つ一つの話は悪くはないのだけれど、別々の話をぶつ切れに見せられるのはCMをはさまれているようで不快でした。意図的なものだとわかってもなんだか嫌ですね。最後に全員が揃うのは群像劇とは少し違うのではと思います。映画はラストシーンのためにあるのではないと思う。

 

少女ムシェット

1967年/フランス

ブレッソン監督 1967年に14歳だと自分と同じ年くらいだなあと思いながら観ていました。

 

ウェルカム!ヘブン

2001年/スペイン=フランス=イタリア

久しぶりに面白い映画を見た。シリアスな部分もあるけど肩の力が抜けてて、なんだかおかしくて、心地よい。スーパーでのシーンは楽しかったです。ペネロペ・クルス目当てでもいいから見てください。私はもう一人の方が好き。歌もよかった。

 

バットマン・フォーエヴァー BATMAN FOREVER

1995年/アメリカ

色がきれい バットマンは好きです。元はコミックだという安心感もありますが、子どもが見ても楽しめると思う。ツー・フェイスの方を応援してしまいました。

 

私の小さな楽園

2000年/ブラジル

紹介文や解説とは違う印象を持ちました。

 

右側に気をつけろ

1987年/フランス

言葉ひとつで… 字幕をしっかり読んでいないとわからなくなる映画です。フランス語がもう少し理解できればいいのになあと思いました。

 

空中ぶらんこ

1956年/アメリカ

キャロル・リード監督の映画 サーカスの空中ぶらんこ乗りを描いた有名な映画です。ラストシーンは「第三の男」を思い出させます。空中ぶらんこのシーンははらはらしながら見ていました。演出がしっかりしていて見応えのあるドラマです。

 

ゴースト ニューヨークの幻

1990年/アメリカ

大ヒットした作品ですが… 幽霊ものは苦手です。扉ぬけが出来るのにどうして足が地に着いているのかばかりが気になりました。ファンタジーにもラプ・ストーリーにもなじめなかった。ストーリーも演出もわざとっぽいし、もっと深い思いを描けないのかなあ・・・軽くて楽しくてスリル満点のラブストーリーが好まれるのでしょうか。

 

レ・ミゼラブル(1996)

1996年/フランス

舞台は20世紀で、シネマと同じ年に生まれた主人公と第二次大戦中に出会った夫婦と娘の人生がユーゴーの「レ・ミゼラブル」の本を挟みながら交互に描かれます。4人プラス小説の中のジャン・バルジャンの5人の映像が代わる代わる切り替わり、音楽と会話でつながれ物語られていきます。ルルーシュ監督らしいと思いました。
3時間弱と長いですが、一気に観てしまいました。ジャン・ポール・ベルモントは若いときの面影はありますが渋くなっています。ジャン・ギャバンの「レ・ミゼラブル」を観たくなりました。

 

カラミティ・ジェーン

1953年/アメリカ

前半はどたばたコメディ、後半はラブコメという感じです。最初はドリス・デイのイメージが全然違うのでびっくりしました! ちょっと古い感じはありますが、見せ場もあり、笑えて楽しいミュージカルです。歌とハーモニーは素晴らしい。「シークレット・ラヴ」を歌うときだけ場面が変わります。見ているときはそうでもなかったのですが、後からCDを聴いて名曲だと思いました。

 

万事快調

1972年/フランス=イタリア

何から始める? イヴ・モンタン、ジェーン・フォンダ、ゴダールという異色の顔合わせ。二人とも他の映画とは少し違うイメージで、イヴ・モンタンはコマーシャルフィルムを撮る映画監督、ジェーンは記者として出てきます。1968年と1972年。激しいけれど地味な映画。見ている間は変な映画だと思っていたのですが、終わったあと、言葉や映像が心に残っている。スタイルと内容、建物と動く人々、青いペンキ、ロングショットなどなど。映画について個人の生き方について示唆するものがある・・・

 

秘密の花園(1993)

1993年/アメリカ

コマドリ 原作のイメージをそこなわずいい映画になっています。子どもの頃に読んだ内容を思い起こしながら観ていました。映像が美しく、キャストがいい。子どもたち、マギー・スミス、出番は少ないがイレーネ・ジャコブも出ています。脇役の姉弟の笑顔がとてもよかった。ラストに流れるWinter Lightがきれいで、誰が歌っているのかと気になってエンドロールを見ていたらリンダ・ロンシュタットでした。

 

女は女である

1961年/フランス

喜劇? ストーリーがつまらなかった。個人的な感想ですが・・・このあと「軽蔑」あたりからゴダールは変わるんだろうかという気がします。

 

オール・アバウト・マイ・マザー

1999年/スペイン

少し変わった映画ですが、音楽と映像が一体となっていて、主人公と一緒にマドリードからバルセロナへ旅をして、ついて歩いているような感じで見ていました。サインや写真や犬の場面などを何気なく観ていて、えっ?と思って後からあーそうだったのかと気づくなど、あちこちにちりばめられたエピソードはジグソーパズルをしているような感じでした。脚本と演出が冴えてます。劇中映画・劇は「イヴの総て」と「欲望という名の電車」、もう一つの芝居は何なのでしょう?

 

草原の輝き

1961年/アメリカ

タイトルはワーズワースの詩からとられたとのこと、映画の中でも学校の授業でこの詩について語られます。若い頃のウォーレン・ビーティとナタリー・ウッドの共演作。親の期待や親との葛藤、青春の苛立ち、時代性なども盛り込まれた深いドラマです。映像は美しいが少し長い。でもぜひ最後まで観てください。個人的にはあまり共感できませんでしたが。

 

プラクティカル・マジック

1998年/アメリカ

面白かったけど・・・ 魔女物は好きなんですが・・・ストーリーも悪くないんですが、いまいち流れとまとまりが悪くてすっきりしなかったような気がします。

 

誘う女(1995・アメリカ)

1995年/アメリカ

新しい発見! ちょっと変わった語り口の映画。事件をモデルに書かれた小説の映画化だそうですが、よいわるいの価値観を抜きにしてドキュメンタリー風に進んでいく切り口が新鮮。ニコールが不思議な魅力!?をかもし出しています。サスペンスとありますが、そういう意味の怖さはなかったです。さらっと観てびっくりしてください。

 

気狂いピエロ

1965年/フランス=イタリア

台詞が面白くて、映像もおもしろい。昔評判になった映画ですが、こんなストーリーだったのかと思いました。内容はあまり好みではないのですが、もう一度じっくり観てみたいかも。

 

ペイ・フォワード 可能の王国

2000年/アメリカ

途中まではとてもよかったのですが、後半の展開とラストがしっくりきませんでした。人物がよく描かれているだけに残念です。じわっと泣かせる映画は苦手です。

 

アルファヴィル

1965年/フランス=イタリア

今見ても決して古くはない、というかいろいろな示唆が含まれている映画だと思います。自由な人間という言葉がたびたび出てきます。

 

サイン

2002年/アメリカ

たしかに見終わったあとはなにでしたが、見てる途中は面白かった。SFではないと思ってみれば(科学的なものを追及しなければ)、それなりに伝わってきたものがあります。元牧師であった主人公(メル・ギブソンはとてもそうは見えない)の心の動きがテーマかなあ。

 

約束<ラ・プロミッセ>

2000年/フランス

泣かせる映画ではなく、ユーモアとペーソスを織り交ぜながら老人と病気の少年の交流を綴った映画です。俳優さんたちがみなすばらしくて、ちょっとした表情などを捉えるカメラもいいです。病院の患者さんたちも楽しく描かれています。

 

ベティ・サイズモア

2000年/アメリカ

夢を見てるような映画ではある 深夜放送で録画をせずに見たのですが、後半所々寝てしまいました。でも、もう一度見たいとは思わないストーリーです。テレビドラマのようなノリかな。一応記録には残しておきます。ケ・セラ・セラの歌の使われ方もいろいろですね。

 

熱いトタン屋根の猫

1958年/アメリカ

猫のようなヒロイン 有名な舞台劇の映画化。タイトルの意味は映画を観てわかりました。最初は少し退屈だったのですが、途中から兄夫婦や両親が出てきその役者さんたちのしぐさや表情などの演出がよく、おもしろくなりました。後半はとてもよかったです。

 

忘れじの面影(1948)

1948年/アメリカ

ステファン・ツヴァイクの短編小説の映画化。マックス・オフュルス監督の1948年の作品です。原題は「見知らぬ女性からの手紙」で、日本語のタイトルはロマンチックですが内容とはちょっと違うような気がします。単なるメロドラマではなく文芸作品だと思います。ぜひ観てください。階段のシーンが何度も出てきます。室内が多いのですが演出とカメラワーク、映像にも注目してください。

 

テキーラ・サンライズ

1988年/アメリカ

夕日のシーン 映像がいい。音楽もいい。ミシェル・ファイファーが美しい。ストーリーは少し走りすぎるところがありますが、おもしろかったです。恋愛映画でもあります。

 

ニキータ

1990年/フランス

冒頭の場面からラストまで、特殊な設定に驚きながらも映画の世界に入り込んでしまいました。フィクションだよねと思いつつ圧倒されました。特異でありながらなおかつ魅力ある登場人物たちとその関係、主人公の選択、行動、恋人の愛までもが独特な感性で描かれている。最新作の「アンジェラ」も観ましたが、もっと映画を作って欲しいと思いました。ジャン・レノは最初に観たGODZILLAとWASABIの印象が強くて、今になって掃除屋だったのねと気付きました。久しぶりに地上波の深夜の吹き替えで観たので、声は悪くはなかったけれどカットされた部分が気になります。もう一度ちゃんと見直そうと思っています。

 

恋する遺伝子

2001年/アメリカ

なかなか生き生きと描かれていて、牛の話はこじつけっぽいけどセリフのやり取りも面白いと思って見ていたのですが、最後はなんでそうなるの?という感じで終わってしまってがっかり。身近なところで終始しすぎだよね。

 

銀幕のメモワール

2001年/フランス

美しい映像が語る物語 DVDで一度観て、今テレビの深夜放映を観ながらこれを書いています。50年前の悲しくつらい恋の回想と、現代でその話を若い映画監督サムが老婦人から聴き出して行く過程とが交互にはさまれ、最初は少し理解しにくかったです。が美しい映像に見とれているうちに事情がだんだん明らかになっていき、サムの現在や両親のことも語られていく。それがもう一つのテーマとなっている複雑な構成の映画です。gagaの公式HPが残っているので映画の背景などを理解する助けになります。ジャンヌ・モローの歌と語り、若き日のリザを演じるマリオンと友人役、シルヴァン役などその他のキャストもいい。聴き役として最初から登場するブノワ・マジメルも「ピアニスト」とは別の面を見せていてとてもいいです。ガーシュインのラプソディ・イン・ブルーが映画の中で使われています。

 

世界でいちばん不運で幸せな私

2003年/フランス

跳んでるヒロインが魅力的! とんでもストーリーですが、テンポよく進み、身につまされるところもあったりして、はまってしまいました。多才な監督の映画デビュー作とのことでびっくりしました。最初と最後に「バラ色の人生」がいろいろなバージョンで流れたのが印象的でした。

 

主婦マリーがしたこと

1989年/フランス

「ヴェラ・ドレイク」と同じような題材で実話を元にした映画ですが、テーマや内容、結末は異なります。ヴェラの方は1950年のイギリス、この映画は1942年のフランスが舞台です。淡々と描かれていく中にあるものは深い。最後の部分の何故そうなったのかというところが重要です。少子化の今も、男にとっても女にとってもなくなってはいない問題だと思います。イザベル・ユペールとマリー・トランティニャンが対照的な二人の女性を演じていて印象的でした。

 

ラブリー・オールドメン

1994年/アメリカ

いじわるじいさん二人の攻防がおかしくて、笑いも涙もペーソスもドラマもありの映画です。アン・マーグレットの笑顔が綺麗だし、娘や息子役も他のキャストもよくて楽しく作られた作品です。エンディングのNGシーンはほんとに笑ってしまいました。しっとりくるシーンやセリフもあるんだよね。

 

華麗なる対決

1971年/フランス イタリア スペイン

面白かったです。設定がなんだかなあと思いましたが、まあコメディだからそれでいいのかなあ・・・もっとぎらぎらした女の対決かと思っていたのですが、意外とさっぱりしてて後半は楽しく見れました。ブリジット・バルドーには昔は興味がなかったのですが、最近の著書を本屋で見かけたりして、彼女のいろいろな出演作を見てみたいなと思っています。

 

シングルス

1992年/アメリカ

若い独身男女のすれ違いや片思いや思い込みや失恋を等身大に描いた作品。整形やビデオ見合いまで出てきてなかなか面白かった。この監督の映画はトム・クルーズのはまだ見ていませんが、切ないけれどあったかい。びみょーな表情やぎこちなさなどがうまく撮れていると思いました。遠い昔に一人暮らしを始めた頃を思い出してしまいました。

 

セイ・エニシング

1989年/アメリカ

目線があったかい キャロン・クロウ監督のデビュー作でジョン・キューザックの若い頃の出演作です。ストーリーはちょっとムリがあるような気がしますが、あったかくて切なくておかしな感じが良かったです。映像もよかった。私くらいの年になると、息子や娘を応援する気持で見てしまう。いや、悪い親になった気持かな…

 

歌え!ジャニス・ジョプリンのように

2003年/フランス=スペイン

音楽もいいし…想像していたのとは違う不思議な語り口と物語の展開に、ジョンやジャニスのそっくりさんのおかしさに、最後まで興味が持続して、ラストがまたよかったりして、というような映画です。彼女の遺作になったのが惜しい。

 

アフターグロウ

1997年/アメリカ

アラン・ルドルフ監督つながりで観ました。二組の夫婦の恋愛劇で、ストーリーも感動もぜんぜん記憶に残っていないのですが、4人の俳優の表情や動き、部屋の作りなどが印象的でした。

 

ミセス・パーカー ジャズエイジの華

1994年/アメリカ

実在の人物ドロシー・パーカーを描いた映画。製作者のロバート・アルトマンの名前で検索していて見つけました。彼女の生き方や詩、セリフに惹かれました。

 

笑の大学

2004年/日本

これは面白かったです。笑いの中に緊迫感が伝わってきて、いろんな要素の詰まった映画です。

 

THE 有頂天ホテル

2005年/日本

芝居調のセリフが大げさなのとテレビドラマ風の冗長さに退屈して途中居眠りしてしまいましたが、巻き戻して見る気にはならなかった。いろいろな人がちょっと違う役をやっているのが面白かったけど、主役がいるので群像劇とは言えないですね。ラストはよかったです。面白かったで終わるのか、元気をもらったとなるのかは人さまざまですが、、、

 

ゴスフォード・パーク

2001年/アメリカ

群像劇の魅力 冒頭のシーンに魅せられて、すっと映画の世界に入り込んでしまいました。語り口がいいですね。登場人物が多くて誰が誰だかこんがらがったりはしますが、だんだんわかってくる。日本では群像劇は受け入れられにくいのでしょうか。ヒーローやヒロインが活躍する映画もいいけれど、群像劇も映画の醍醐味のひとつだと思います。映画の中で一人ひとりの人生や背景が語られていく、主役がおらずどの人も目立たないけれど全員がピースの一部を構成していて誰が欠けても成り立たない(と思わせられる)。キャストが素晴らしいし、ロバート・アルトマン監督はすごいと思いました。騙されるのもまた快感です。

 

エヴァの匂い

1962年/フランス

びっくりしました!エロチックな映画ではなく、魔性の女というのでもなく(筋書きを男性から見たらそうかもしれないけれど)、それだけを描きたかったのでもないようです。映像と音楽が、演出が冴えてます。「幸せにしてみせて、でも恋はしないで」なんてセリフ普通の女には言えません。ジョセフ・ロージー監督とジャンヌ・モローが作った世界、ジャンヌ・モローという女優さんのすごさを味わってしまいました。

 

スモーク

1995年/アメリカ=日本

脚本がしっかりしてて構成や音楽もよく映画としてのまとまりもよかった。ただ、後味がよくないのは、女性の影が薄いからだと見たあとで気がつきました。いったんそう思うとだんだんストーリーが嘘っぽく思えてきて、小説の映画化だからそれでいいのだけれど、困惑してしまいました。

 

あなたになら言える秘密のこと

2005年/スペイン

宣伝と公式HPを全部読んでから観たのを後悔しました。予備知識なしに見たほうがよかったと思う。映画に興味を持たせるためとはいえ、あの宣伝の仕方は問題ありです。そんなことを思いながら映画を観ていました。
サラ・ポーリーはすばらしい。映像も美しい。食事のシーンと孤独感は胸に沁みました。公式HPにある青い部屋の壁紙を愛用しています。

 

僕の大事なコレクション

2005年/アメリカ

音楽の賑やかさに反して、淡々と描かれるストーリー。若者と老人の対比、地域や言葉の差、旅や家族、戦争が描かれています。ごちゃ混ぜの感もありますが、うまく一つの映画になっています。いまいちはまれなかったのは、私にコレクションの趣味がないことと旅するメンバーが男性3人だったからかもしれません。

 

厚化粧の女

1990年/フランス

タイトルから堅そうな映画かなと想像したのですが、豪華客船に乗り合わせた人たちのコメディタッチの群像劇です。シニカルなセリフの応酬が面白い。撮影監督はゴダールなどの作品を撮っている人です。何気ない映像がいい。フランソワーズ・サガンの原作だったことを見た後で知りました。タイトルの意味はラストにわかります。

 

ヘンリー・フール

1997年/アメリカ

ちょっと変わったストーリー、独特の描き方が個性的です。カンヌで脚本賞を受賞した作品。終りの方の展開にびっくりさせられました。詩そのものを聞きたかったです。

 

パリ空港の人々

1993年/フランス

「ターミナル」と似た設定ですが、こちらの方が先、1993年の作品です。よりリアルで深刻で生活臭があり、おざなりでない人々の交流があります。ぜひこの映画も観てください。ラストのシャンソンが胸に響きます。逆説的ですが、ずっと家に居るだけでは何も始まらないんだなと思いました。

 

パリの確率

1999年/フランス

SF?コメディ? 少し長かったけど退屈せずに楽しく観ました。未来の息子?役のジャン=ポール・ベルモンドが味があって「パパー」と呼ぶのがおかしくて、画面は賑やかでいろいろな人たちが出てきて勝手なことを言うのが面白かったです。いわゆる科学的なSFとは異なりますが、未来のパリが舞台です。砂の町になっているけど・・・この監督の「猫が行方不明」も楽しい作品なので、ぜひご覧ください。

 

死んでしまったら私のことなんか誰も話さない

1995年/スペイン

見終わった後胸にずしんときました。あらすじは解説に書いてあるのと微妙に違う。シーン展開の見事さと俳優さんの存在感が迫ってくる作品でした。「ウェルカム!ヘヴン」のアグスティン・ディアス・ヤネス監督の作品です。

 

ぼくの国、パパの国

1999年/イギリス

紅茶 パキスタン人の父とイギリス人の母、男6人女1人の子どもたちの家族を描いた映画。カルチャーギャップではおさまりきらない家族の問題をきれいごとでなく明るく描いていて、はらはらしながらも楽しく見れました。喧嘩のできる家族がいいかもしれない。夫婦の会話やちょっとした演出がとてもよかったです。

 

ゴダールの決別

1993年/スイス フランス

字幕が難しくて… ゴダールはセリフと語りと映像のマッチングが意味があるようで無いようで、そこから何を感じ取るかが彼の映画の醍醐味でもあるわけですが、字幕に漢字が多くて理解するのに時間がかかり、おまけに時間軸も行ったり来たりするので、消化不良になってしまいました。二度目は途中で寝てしまった。でも映像はとてもいいですね。言葉の壁を感じました。

 

ガスパール 君と過ごした季節

1990年/フランス

地味だけどいい映画 原題はGaspard et Robinson、ビデオでは「海辺のレストラン」というタイトルになっています。レストランはまだできていないので、イメージがちょっと違うかなあと思いました。綺麗な景色ではないのだけれど映像が美しい。二人の男性の表情や歩く姿、子どもの仕草、そしておばあさんがとっても美人なのです。

 

愛という名の疑惑

1992年/アメリカ

長く感じて… それなりには面白かったけど、ストーリーが好きになれない。後味が悪かったです。

 

愛のイエントル

1983年/アメリカ

Papa, Can You Hear Me?  バーブラ・ストライサンドの監督・主演作品。ストーリーは異色ですが、長年かけて準備した小説の映画化だそうです。全編に流れる彼女の歌声がすばらしい。

 

ジキル博士とハイド氏(1941)

1941年/アメリカ

有名な原作の映画化 1941年のヴィクター・フレミング監督作品。スペンサー・トレイシーが一人二役で、彼の顔の変化と幻想シーンの二重映しが見ものです。昔読んだ原作の内容はすっかり忘れてしまいましたが、映画は恋愛に焦点が当たっているような気がしました。そんなに怖くはないので、安心して見てください。

 

巴里ホテルの人々

1987年/フランス イギリス

女主人の好みの客しか泊めないパリの小さなホテルとその宿泊者や周りの人たちの物語。時々バックに流れるシャンソンと街の風景やホテルの窓の映像がいいです。どうしてクヨクヨするの?という歌を聴いて、元気をもらったような気分になりました。

 

アメリカン・ビューティー

1999年/アメリカ

ストーリーは見ていて少し疲れました。ビデオの映像がとても面白い。他の方の投稿を読んで、タイトルの意味を考えてしまいました。

 

夜行列車

1959年/ポーランド

名作です ポーランドの映画です。ミステリーとしても、ロマンスドラマとしても、群像劇としても面白い。
途中の事件やなぞの男と女と男、車掌や他の乗客たちの言動、そして、最初と最後の駅のシーン、動く人たちと動き出す列車、素晴らしい映像です。最近は乗る機会がありませんが、夜行列車は大好きです。ヒロインがとても美しく、表情がよかったです。

 

ダンサー・イン・ザ・ダーク

2000年/デンマーク

シリアスな物語とミュージカルの融合 いきなり歌って踊りだすのに最初は面食らいましたが、見終った後に不思議とミュージカルシーンが甦ってきます。この映画の受け止め方は人によりさまざまですね。他の人の評価はあてになりません。見るのを後回しにしてきましたが、いいタイミングで見れてよかったと思います。最後のテロップを見逃さないでください。泣く映画ではないと思いました。
撮影監督はロビー・ミュラー、手持ちカメラでの撮影は揺れが多くてという意見もありますが、映画は動く絵なのでそれもまた面白い。いい映像です。

 

黄昏に燃えて

1987年/アメリカ

20年前の映画です。舞台は大恐慌時代のニューヨーク、小説の映画化だそうです。雰囲気が伝わってきます。メリル・ストリープが歌っています。

 

さよなら、さよならハリウッド

2002年/アメリカ

 

ツイスター

1996年/アメリカ

かなり昔ですが、息子たちと一緒にテレビで観ました。映像がとてもよかった。竜巻や雨のシーンが今でも記憶に残っています。

 

スコルピオンの恋まじない

2001年/アメリカ

ウディ・アレンのラブコメ。恋の呪文・・・となんとも単純な話ではあるのですが、彼の世界のおもしろさがわかりました。

 

運命の女

2002年/アメリカ

不純な動機で この映画のラストシーンの意味は?というのが話題になり、じゃあ私が観てみよう・・・というのがこの映画を見たきっかけです。本来ならこの手の映画はあまり見ないのですが。結果はないしょですが、怖いような、納得いかないような、そんなものなのかなと思ったりでした。

 

さよならをもう一度

1961年/アメリカ

原作との違い フランソワーズ・サガンの原作「ブラームスはお好き」は若いころに読んで印象に残っています。キャストの素晴らしさにもかかわらず、イメージが違いすぎて、内面が描かれていないような気がしました。皮肉なことに英語のせりふがとても聞き取りやすくてわかりやすかったのですが。

 

逆転

1963年/アメリカ

ミステリー・コメディかな よくできた脚本、演出でスリルもあって楽しめました。キャストがみんな魅力的で、群像劇の趣もあります。サスペンスですが謎解きの要素もあって面白い。何か変?という感覚は大事にしたいですね。

 

恋路(1991)

1991年/フランス

フランス語の原題は「白い王妃」という意味。日本語タイトルはなんだかなあですが、いわゆる不倫ものではなく、過去のわだかまりをなくすというのがテーマです。カトリーヌ・ドヌーヴは冷たい感じがしてあまり好きではなかったのですが、この映画と「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を見て好きになりました。父親や二人の少女などのキャストもよくて、ラストもちょっと変ってていいです。

 

サン・ジャックへの道

2006年/フランス

歩く旅 想像していたのとは少し違いましたが、3兄妹と一緒に旅をすることになった人たちの集団劇。かっこつける人はいなくて等身大に描かれていてなんやらおかしかったりします。ドタバタ劇のようでもありますが、いろんなものが盛り込まれています。キャストがいい。私も旅をしたくなりました。も少し静かなのがいいけれど…。

 

魅惑の巴里

1957年/アメリカ

ストーリーが面白くて皮肉も効いていて、俳優たちが味があって演出も映像もよく、コール・ポーターの音楽にのせたダンスシーンも特徴的。他のミュージカルとちょっと違うのはジョージ・キューカー監督だからでしょうか。原題は「レ・ガールズ」、フランス語と英語のミックスで変な響きですが、挨拶以外のセリフは英語です。
日本語のタイトルは例のロマンチック路線ですね。どこが巴里やねん?と思いましたが、ローランサンらしき絵が飾ってあったり、アパートの階段なんかがパリらしいかな。

 

おしゃれ泥棒

1966年/アメリカ

名画や迷画?とファッションと泥棒の手口、ユーモアが、今見ても楽しいと思います。ここはフランスだといいながら全然それらしくなくて、最後にエッフェル塔の夜景らしき風景が映ってあーそうだったのかと思いました。

 

暗くなるまで待って

1967年/アメリカ

サスペンスは嫌いではないのですが、こういうヒロインの描かれ方は好きではありません。途中から舞台劇みたいだと思ったのですが、そのまま映画化した感じで、映画としてはもっと違う描き方ができたのじゃないかな?脚本はよくできているのに映画では違和感を感じるのです。ヘップバーン作品はあまり観ていませんが、たくさん録画したのでこれから観るつもりです。

 

ファム・ファタール

2002年/アメリカ

映像の裏側 この監督の映画はけっこう観ています。映像と毒のあるところが好き。なんか伝わってくるものがあるんです。台詞じゃなくて俳優の動きと表情で語らせるところ、あえて見せない映像、長まわしのカメラ、ストーリーはストーリーで実は裏があるんだよなんてところかな。

 

パリ、ジュテーム

2006年/フランス=ドイツ

珠玉の短編集 各国から集まった18人の監督による5分間のパリ。こんな映画の作り方、つなぎ方があるんだというびっくりと、5分間で描かれたそれぞれの物語の意味、多彩な俳優たち、ごちゃまぜなところがまたよかったです。情報が知りたくて、久々にパンフを買いました。個人的には人波をかき分けて仕事に向かう母親、つむじ風の歌、コーヒー、電話から聞こえる彼女の声などなど他にもいっぱい印象的なシーンがあります。

 

天使のくれた時間

2000年/アメリカ

軽すぎて…ファンタジーとはいえ設定が不自然で、極端すぎて、ご都合主義のようで腑に落ちませんでした。このストーリーって単純すぎません?作り方もきれいけれど、すごく雑なような気がしました。

 

プラダを着た悪魔

2006年/アメリカ

ちゃらちゃらしたサクセスストーリーかと思って公開時は観に行かなかったのですが、想像していたのと違いました。やっぱり映画は観てみないとわからない。ファッションが素敵、なだけの映画ではなかったです。ビジネスシーンやそこで交わされる会話は結構リアル、自分は何がしたいのかとか、デートと仕事とどちらをとるかなどはまともに仕事をする女性にとっては切実な問題です。話題になったわりに評価が低く、他の人の感想やラストに関する意見を読んでいたら、メッセージが伝わらなかったような気がします。宣伝の仕方にも問題ありでしょうか・・・メリル・ストリープのラストのシーンは何回も見てしまいました。公式ホームページのゲームやクイズは面白いです。英語版にはまた違うものがありました。

 

君とボクの虹色の世界

2005年/アメリカ

若い女性アーチストの監督デビュー作。静かでシンプルな映像、音楽がさりげなくていい。ぎこちなさから伝わってくるものはあります。

 

美しき運命の傷痕

2005年/フランス=イタリア=ベルギー=日本

キェシロフスキが遺した三部作の原案のうちの一つ。ストーリーを現実的に論理的に描こうとしているように思えました。映像は美しいのだけど重い。こういう風に描かれると個人的にはつらいです。運命も傷跡も美しくなんかない。このタイトルを付けた人がそう感じたのだとしたら、この映画の作り方に問題があるのかも。

 

マタ・ハリ(1932)

1932年/アメリカ

グレタ・ガルボのマタ・ハリ 伝説の美しき女スパイ、マタ・ハリ。きれいに描かれていて、昔の映画らしい感じです。それなりによかったとは思います。表情があまり動かずしぐさや視線で演技するというスタイルの映画のように思いました。トリュフォーが脚本に参加したジャン=ルイ・リシャール 監督のジャンヌ・モローのマタ・ハリも観たいのですが、なかなか見つかりません。

 

ガウディ アフタヌーン

2000年/アメリカ

何がテーマかがよくわからないまま終わってしまいました。今思い出そうとしてもさっぱりシーンが浮かんできません。ガウディが見れて楽しそうな映画だと思ったのですが・・・

 

ハイヒール

1991年/スペイン

映画の面白さ 前半はイヤリングが印象的。後半は俳優さんの動きとカメラワークが興味深い。ストーリーの映像での扱い方、これが演出なのだけど、とても面白い映画です。

 

トーク・トゥ・ハー

2002年/スペイン

二人の男性の愛 ペドロ・アルモドヴァル監督の作品。異色ではあるがわかりやすいですね。この作品は比較的多くの人に好まれると思います。二組のカップルが出てきますが、男性の女性への愛がメインに描かれています。過去の場面が出てきますが、現在の女性は眠っているので、欠席裁判みたいになってしまってしゃべらない(話せない)のが物足りないと言ってしまうと本題から外れますが。スペイン映画の中でいきいき動く女性が好きなので。構成や場面展開、映像、音楽が一体となっていて素晴らしいです。男優さん二人もとてもいいです。

 

しあわせ

1998年/フランス=カナダ

ルルーシュ監督の映像 ストーリーが少し複雑だが、映像がとても美しい。物語が伝わりにくかったのが少し残念です。ビデオカメラの映像は、プライバシーが…と心配してしまいました。ルルーシュ監督の新しい試みなのか映像はとても興味深いです。

 

しあわせな孤独

2002年/デンマーク

 

スネーク・アイズ(1998)

1998年/アメリカ

あんまりスリラーっぽくなかった。ニコラス・ケイジのキャラクターのせいでしょうか。映像とせりふまわし、やることなすこと…が面白くて、楽しませてもらいました。ラストは何回も見直してしまいました。

 

ふたりの5つの分かれ路

2004年/フランス

原題は「5×2」。淡々とさかのぼって描かれていく物語の不思議さはユニークでした。もっと先まで遡ったらとか、これを逆順に(時の流れ通りに)観たらどうだろうかとか、二人は何を考えているのだろうかとか、監督は何を言いたいんだろうかとか考えていると、興味深い映画です。

 

メイキング・オブ・ドッグヴィル ~告白~

2003年/デンマーク

メイキングもおすすめ あの「ドッグヴィル」のメイキング。告白室の映像ばかりではなく、出演者やスタッフのインタビューや撮影風景が中心です。ラース・フォン・トリアー監督の素顔が見れて安心しました。ローレン・バコールの話も聞けたし。バコールやドヌーブに支持される監督はただ者ではありません。本編よりメイキングの方に高い点数をつけるのもなんなのですが、本編を見たときのショックとびっくりが薄れた頃にまたもう一度観てみたいです。

 

仕立て屋の恋

1989年/フランス

ジョルジュ・シムノンの原作だったのか。読んだことがあるかもしれません。ミステリーとしては秀逸。つきつめた描き方。美しい映像。でも私の好みではありません。

 

髪結いの亭主 デジタル・リマスター版

1990年/フランス

おとぎ話? こういう映画もあり、なんですけれど・・・評判がいいのもわからないではないのですが、なぜ?この監督の作品は私の好みではありません。敬遠してしまいそう。

 

歓びを歌にのせて

2004年/スウェーデン

評判のいい作品ですが、あのヌードシーンは必要なんだろうか、公私混同しすぎではと息子と話しながら一緒に観ていました。ストーリーがうまくつながらないのです。咳をするシーンでの暗示とかも違和感がありました。
音楽はよかったです。

 

あした

1995年/日本

どっかで聞くいたことのあるストーリーだな、赤川次郎だっけ?と思って観ていたらやはりそうでした。タイトルは曖昧な「あした」なんかじゃなく「午前0時の忘れもの」の方がいいと思う。宝生舞がとてもよかった。歌はともかく、ヌードシーンは不要だと私も思います。十代の観客もいるでしょうし。映像はきれいなんだけど、ちょっとまったりしすぎで緊迫感がなかったように思います。捉え方の違いかな?

 

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち

1997年/アメリカ

何を選ぶのか マット・デイモンとベン・アフレック共作の脚本ガス・ヴァン・サントの監督だというのは観た後で知りました。若者の視点と周りとの関係がきっちり描かれていて、いい映画だと思いました。教授のマフラー、車や手紙、絵などの小物や友人や先生との会話、面接での台詞などがとてもいい。

 

愛する者よ、列車に乗れ

1998年/フランス

このタイトルはいい こんな映画の作り方があるんだと思いました。私にはとても新鮮な映画でした。登場人物たちが個性的で一風変わっているが、それぞれが故人とつながりがある。みんなが列車に乗り、ある土地へと向かう。会話で交わされる言葉からだんだんわかってくる事情、駅に着き、家の中に入ってからはトーンが変わる。そしてリモージュの風景・・・。「王妃マルゴ」のパトリス・シェロー監督の作品です。こちらの方がずっと映画的。

 

王妃マルゴ

1994年/フランス

演劇的 少し前に観たのですが、あまり記憶に残っていません。思い出そうとすればあのシーンやストーリーも出てくるのですが、豪華なお芝居を見たような感じです。

 

冬の猿

1966年/フランス

老人と若者 ジャン・ギャバンとジャン・ポール・ベルモンドの共演作。ストーリーは地味ですが、しっとりとした味わいのある映画です。主役の二人もいいのですが、妻役のシュザンヌ・フロンが気になりました。後で調べたら「ガスパール 君と過ごした季節(1990)」で観た人でした。女優さんのいろいろな時代の作品を見るのも楽しいです。

 

しのび逢い リポア君の恋愛修行

1954年/フランス

ルネ・クレマン監督の1954年作品。しのび逢いというタイトルから悲恋ものを予想していたのですが、そうではなかった。ロマンチックではあるのですが、最後まで見たらなかなか面白い映画でした。構成が面白く、カメラが捉える風景とか表情仕草も興味深いです。

 

Dr.Tと女たち

2000年/アメリカ

女たちに囲まれたDr.T。そこらにいそうな人でもあるけれど・・・リチャード・ギアはいつも同じに見えてしまうので、ある意味そういう役柄がぴったりなんだろうけれど、好みじゃないので、一歩引いて見てしまう、そういう訳でいまいちはまれませんでした。いくつかおもしろいシーン、映像があったし、テンポのよさなどはアルトマン監督らしいと思いました。

 

荒野の貴婦人

1955年/アメリカ

自立した女医役でグリア・ガースンが主演の映画です。父娘と主人公のやり取り、周りの人たち、ラストシーンなどなかなかおもしろかったです。マーヴィン・ルロイ監督の1955年の作品です。

 

ロング・グッドバイ

1973年/アメリカ

チャンドラーの原作は読んだことがありません。エリオット・グールドのフィリップ・マーロウもよかったです。見た後でボガードもマーロウ役をやっていたなあと思い出して比べてしまいましたが。探偵ものとしてはストーリーがちょっと納得いかなかったのと、探偵以外の人物像が捉えにくいような、あまり魅力的でない気がしました。映像はアルトマンらしくいい感じです。猫の餌のシーンでは笑ってしまいました。

 

クッキー・フォーチュン

1999年/アメリカ

田舎町で起こった小さな事件、それにからむ人間模様をシニカルに描ききったアルトマン作品。観終わった後で心があったかくなりました。ハートウォーミングな物語というわけではないのですが・・・原題は「Cookie's Fortune」。「フォーチュン・クッキー(2003)」という似たような邦題の映画があって紛らわしいですね。この映画のクッキーは人名です。

 

今宵、フィッツジェラルド劇場で

2006年/アメリカ

ロバート・アルトマン監督の映画 目頭がじんときて、ぴたっとはまってしまいました。演出とアドリブのすごさ、俳優陣の一人ひとりがすばらしくって、歌の味わい深さは計り知れなくて・・・という感じでした。出演者の平均年齢も高めだし、あまり若い人向きの映画ではないかもしれません。もう一度できればまた劇場で観たい映画です。

 

すべては愛のために

2003年/アメリカ

描きたかったことがわからないでもないが、展開とその映像が理解しがたかったです。女優さんのための映画?と思ってしまいました。日本語タイトルはひどいですね。

 

クローサー

2004年/アメリカ

「卒業」のマイク・ニコルズ監督だよね、と思いつつ観ていたのですが・・・わからないでもないのだけれど・・・
眠かったせいもあり、男性二人の見分けがつきにくくて、ちょっとこんがらがってしまいました。戯曲の映画化だそうですが、場面場面のつながりがわかりにくいのはそのせいでしょうか。

 

プリティ・ヘレン

2004年/アメリカ

元気をもらった 原題は「Raising Helen」。プリティ・ヘレンなんてタイトルにするから、見逃すところでした。DVDの解説にあるようなシンデレラ・ストーリーでもないと思う。子どもたちや他のキャストもよく、子育て中のことを思い出しながら観ていました。

 

恐怖の報酬('52)

1952年/フランス

クルーゾー監督の名作です。その後リメイクもされているようです。後半の緊迫した場面は、息をのんで見ていました。

 

ケレル

1982年/西ドイツ フランス

ジャンヌ・モロー目当てで観たのですが、圧倒されました。色彩と映像とストーリーが、演出や俳優のしぐさなどが目に焼きついたって感じです。

 

マリア・ブラウンの結婚

1979年/西ドイツ

ファスビンダー監督の作品を観るのは「ケレル」に続き二本目です。ハンナ・シグラの演じるマリア・ブラウンの生き方は胸に迫るものがあります。少し変わった映画ですが、ぜひご覧ください。音楽がダダダンと鳴るところが気になったのですが、そのシーンが伏線になっていたり、私が好きなモーツァルトのピアノ協奏曲が使われたり、心に残ってしまいました。

 

ラルジャン

1983年/フランス=スイス

ドアの閉まる音と靴音がやけに耳に残りました。映像的にもいろいろな形のドアと歩くシーンが印象的です。「少女ムシェット」のロベール・ブレッソン監督がトルストイの小説を下敷きに現在のパリに置き換えた映画です。

 

遠い日の家族

1985年/フランス

生まれ変わりのことではなくて… プロローグに音楽と語りで回想が始まり、メインストーリーのなかでも時代が前後したりする複雑な構成の映画です。映像の切り替えと話の展開が流れるような感じで、ルルーシュ監督らしさを感じました。俳優さんがすばらしくて、後半は目が釘づけになってしまいました。

 

夢追い

1979年/フランス カナダ

冒頭のシーンに始まり、後に続くストーリーと画面の展開、流れに意外性があって、驚かされました。映像の切り替わりがおもしろい。この映画のカトリーヌ・ドヌーブの役柄がいいです。

 

男と女の詩

1973年/フランス

エスプリとユーモアがあって映画のようにはうまく行かない映画??? キャストがよくて、なんともいえない味のある映画でした。

 

萌の朱雀

1997年/日本

この映画は監督の心象風景のような気がしました。水の音、風の音、虫の音、風鈴の音、音がとても印象的でした。最近の作品も観てみたいと思います。

 

ノスタルジア

1983年/イタリア

光と水と人物と… 映像がとても美しい。そこから伝わってくるつきつめたようなものがあるのですが・・・。タルコフスキー監督の他の作品も観てみようと思いました。

 

カンバセーション 盗聴

1973年/アメリカ

主人公の部屋 ストーリーは面白い。見ている間も緊張感があって心を動かされて映像はいい。でも見終わった後が、部屋の風景と同じような感じでした。途中でからむ女優さんがいいなと思ったのですがその後出てこなかったし…。ゴッド・ファーザーはこれから観ます。

 

愛と哀しみのボレロ

1981年/フランス

公開時に劇場で観たのですが、ボレロの音楽が哀しい響きで耳に残ってしまいました。モデルとなった人物のことも当時は知らなかったのですが、ルルーシュ作品をたてつづけに見た後で、機会があればもう一度観てみようかなと思っています。

 

パリのレストラン

1995年/フランス

レストランの閉店前夜 原作者自身が自作の小説を監督した作品。息子の視点で描かれているせいか、若い世代の出演者が多く、お父さんの人生がいまひとつあぶりだされてこなかったのが残念です。荒削りですが、それぞれのエピソードはおもしろい。

 

エリン・ブロコビッチ

2000年/アメリカ

実話だといいながらも誇張しているだろうと思って見ていたのですが、DVDで本人や関係者のインタビューを聞いて二度びっくり。

 

KIKA

1993年/スペイン

刺激的だが魅力的 映像と音楽と物語と俳優が一体となっていて(当たり前なんだけどそうでもない映画が多い)展開もよくスムーズで(スムーズさが違うが)飽きさせない映画らしい映画でした。タイトルが「KIKA」なのもうなづけます。

 

ミラーを拭く男

2003年/日本

後半しか見ていないので作品へのコメントはできません。地味な映画ながら、知った顔がたくさんで、ミラーを拭いている間に車が来たらあぶないよとはらはらしながら息子と見ていました。

 

忍ぶ川

1972年/日本

文芸大作の映画化といわれ、公開当時に見に行きました。描かれている時代、内容のせいか、しっとりした映像はよかったのですが、当時好きだった俳優さんが出ていたにもかかわらず、個人的には後味がよくなかった作品です。

 

梟の城

1999年/日本

司馬遼太郎の小説の映画化ですが、エンターテイメントに仕上がっていて、個人的には私の思っていたのと違ってちょっとがっかりでした。時代劇はもちろん面白くていいんだけれど、妙に現代風に感じたのは配役のせいかもしれません。

 

鬼畜

1978年/日本

心にずさっときた 映画館で観ました。タイトルがひどい言葉だと当時は思いましたが、忘れられない作品です。
緒方拳の表情やいくつかのシーンや言葉がずさっときて、今でも残っています。

 

配達されない三通の手紙

1979年/日本

これも公開時に映画館で見ました。エラリー・クイーンの原作の映画化。脚本が新藤兼人、監督が野村芳太郎、俳優陣も豪華で、栗原小巻と松坂慶子の競演が印象的でした。もう一度観たい映画は少ないのですが、これはその一つです。

 

八甲田山<完全版>

1977年/日本

新田次郎の原作 封切時に映画館の大画面で見ました。音楽が記憶に残っているような気がします。

 

蒲田行進曲

1982年/日本

随分昔、テレビで見た。なんとなくふしぎな感情を呼び起こされたような感じが残っています。階段のシーンしか覚えていないのだけれど・・・

 

恋人たちのメロディ

1971年/フランス

1971年の作品。日本語タイトルはちょっと違う。恋人「たち」には違いないけれど・・・仲間たちの物語です。
原題の「Smic Smac Smoc」は3人の仲間のあだ名だそうで、この歌がとっても余韻が残ります。同じころに若者だった私には妙に懐かしい。リッチでもロマンチックでもないけれど息づいているものがあるのですよね。
フランシス・レイの出演作としても注目。劇中でずっとアコーディオンを弾いているのです。

 

バベットの晩餐会

1987年/デンマーク

バベットは女性の名前 映像が美しい。静かなのですが、歩く場面、音楽のシーン、料理の映像、に動きや流れが感じられて、姉妹の二人は若い頃と後半と同じ役者さんが演じているのかと思ったくらい雰囲気が伝わっていました。物語としては〇。個人的には少し物足りなさが残りました。

 

ミステリー・トレイン

1989年/アメリカ

ブルー・ムーン 舞台はメンフィスで、3つの話のどれにもエルヴィス・プレスリーが出てきます。と言っても写真や歌ですが・・・。怖くはなくて、なんとなく味のある映画でした。ラストの「ミステリー・トレイン」を聴きながらそう思いました。工藤夕貴も他の俳優もいい。ロビー・ミュラーの映像に出会うと嬉しいです。カメラが止まるところ、動くところ、流れるところの映像がいい。撮影監督の追っかけもありかな。

 

エバー・アフター

1998年/アメリカ

元気なシンデレラ かぼちゃの馬車も魔法使いも出てこないシンデレラ(ガラスの靴?は出てくる)ですが、面白かったです。王子様にはっきりものを言うヒロインがかっこいいです。王子や継母や姉達や周りの人たちもどこかおかしくて楽しい映画でした。くすっと笑えるところや、アクションシーンもちょこっとあるし、脇役の人たちの表情がよかったです。

 

夜ごとの美女

1952年/イギリス

夢の中でデート ロマンチックな映画かと思ってみたのですが、とても楽しい映画でした。テンポがよくタイミングがリズミカルで、セリフの掛け合いもおもしろくて、あちこちで笑わせてもらいました。芸達者がそろっていて、退屈させません。友達3人組と女性達とその周りの人たち、家族や店やいろんな人物が出てくるのですが、みんな印象的です。夢と現実の移り変わりがいい感じです。ジェラール・フィリップが投げたり叩いたりする場面、手の動きにも見とれてしまいました。音楽と音の競演も楽しい。背景やセットもユニークです。やっぱり映画は動きがなければと思いました。

 

やさしく愛して

1956年/アメリカ

エルヴィス・プレスリーの映画デビュー作だそうです。西部劇ですが、一人の女性をめぐる兄と弟の葛藤がテーマになっています。歌も歌いますが、ドラマの方がメインです。

 

ボウリング・フォー・コロンバイン

2002年/カナダ

マイケル・ムーア監督による銃保持についてのドキュメンタリー。語り手が画面に登場してインタビューしたり街や人や建物の紹介をしてくれるので安心できます。そんなに難しくも過激でもないので、一度見てみてください。What A Wonderful World が別のアレンジで中盤とラストに流れたのが印象的でした。

 

アイドルたち

1968年/フランス

舞台劇の映画化 いわゆるアイドルものかと思いきやぜんぜん違って、アイドルを揶揄した舞台劇の映画化です。強烈なインパクトがあっておもしろかったです。監督は舞台と同じ人で、舞台劇らしさが生かされています。時代を感じさせるものもあり、洋服の色が鮮やかです。歌で人生を語ったりするのですが、なかでもジジの歌う歌がよかったです。

 

ハンナとその姉妹

1986年/アメリカ

ウディ・アレンのこの手の恋愛ものは見てるといらいらしてくる。優柔不断なのはやめてよねと言いたくなる。でもこの映画はけっこう人気なのですよね。だめなところがいいのかしらん?

 

おいしい生活

2000年/アメリカ

うれしかなし 最初はつまらなかったのですが、中盤からおもしろくなってきて、あほなヒロインにいたく共感してしまいました。ウディ・アレンはファンではないのですが、最近立て続けに観ています。おつきあいはしたくないけど、映画はおもしろい(ものもある)。

 

ニューヨークの恋人

2001年/アメリカ

コメディだよね? みんなのやり取りがすっとぼけてておもしろかった。弟と元彼が楽しい。主人公たちにはもう少し悩んでほしかったような気がしますが・・・

 

君がいた夏

1988年/アメリカ

なぜだか心に残る映画 見ているときはそうでもなかったのですが、数日経っても妙に印象に残っている映画です。脚本・演出がよかったのか、俳優さんの存在感かなあ。ジョディ・フォスターはもちろん、子供から大人までの主人公や友人や家族などもよかったです。

 

遠い空の向こうに

1999年/アメリカ

自伝の映画化 息子といっしょに観ました。さらっと描かれすぎのような気もしましたが、それがかえってよかったのかもしれません。

 

テス

1979年/フランス イギリス

ポランスキー監督の美学を感じさせられる作品です。美しいのですが美しく描かれすぎという感じがして、原作を読んでみたくなりました。映画-映像美-真実を考えたりしました。美しく描くことがだめだというのではありませんが、物事の捉え方の違いでしょうか。

 

ラストタンゴ・イン・パリ [無修正完全版]

1972年/フランス=イタリア

当時問題作として話題になった作品ですが、今見るとどうってことないなと思いながら観ていたのですが、観終わった後でなぜか後を引く作品です。冒頭のシーンと途中のいくつかのショット、彼の顔、下から上へ動くカメラ、止まるカメラ、端っこに切れて映るものなどなど。あの男優さんはだれだっけ?と意外と映画オンチな自分に気づきました。

 

ポンヌフの恋人

1991年/フランス

光と橋と アレックス三部作の最後の作品で「汚れた血」につながる作品だということは観た後で知りました。光による表現と若さと絶望とを対岸で観ているような感じでした。革命200年祭の年の話です。自分の若い頃と、今のネットカフェ難民のことなんかを考えてしまいました。

 

ブルー・ハワイ

1961年/アメリカ

ストーリーはどこかで見たような気がする。前に一度観たのかもしれない。「ブルー・ハワイ」から「ハワイアン・ウェデング・ソング」までたくさんのヒット曲が当時の雰囲気のまま聴けてよかったです。

 

イタリア旅行

1953年/イタリア

心の動き ロッセリーニ監督のバーグマン主演作品。後の監督に影響を与えた作品だそうです。後半の心の動きが少し納得いかないのですが、土をどけていくところの映像が印象に残っています。

 

カイロの紫のバラ

1985年/アメリカ

スクリーンの外の世界もおもしろかったけれど、置いてかれた側のスクリーンの中の様子がとてもおかしかったです。なんとなく辻褄を合わせてしまうところがいいですね。ミア・ファローがいい味を出しています。

 

マリリンとアインシュタイン

1985年/イギリス

ディスカッション劇? 登場する人物の背景や語られている内容が理解できなければ何のことやらわからない映画ですが、パロディ?コメディ?と思って見はじめたのですがそうではなく、ラストまで見たら意外に面白かったのです。ちらっとものを見るシーンやラストへとつながっていく展開、脚本と演出力が光ってます。

 

ターニング・ラブ

1997年/アメリカ

 

ショーガール

1995年/アメリカ

R18指定で刺激的なシーンが多いと最初に注意書きが表示されますが、だんだんと目が慣れてきたせいもあるのか、嫌らしくはなくて見とれてしまいました。ダンスはすごい!ストーリーも女の闘いとか他人を蹴落として上り詰めるとかいろいろあるのですが、ありふれた展開とは少し異なり、ラストはさわやかです。ラジー賞作品だそうですが、とても面白い。長さを感じさせません。さりげない映像展開に力があります。女性の方もぜひ観てください。「ブラックブック」も観たいと思います。

 

ポパイ

1980年/アメリカ

音楽が楽しい アルトマンの失敗作?と言われていますが、なかなか楽しい映画でした。一般受けはしなかったのかなあ。興行的に失敗したということらしいですが、もったいない。スマートとはいえないごちゃごちゃした家や船のセット、海でのシーン、ちょっとずれたようなどたばたのタイミングなどがかえってユニークで面白かった。冒頭のスイート・ヘイブンの歌、食べ物の歌、シェリー・デュヴァルが歌うHe Needs Meがとっても楽しい。アニメは子どもの頃見ていました。