![](https://stat.ameba.jp/user_images/20170718/09/mahou-piano/82/99/j/o0480032013985003117.jpg?caw=800)
こんにちは!
FUKUON 福田音楽教室 ピアノ講師・音楽療法士の福田りえです。
横浜アンサンブル研究会のメンバーである小川美穂子先生のピアノ発表会に、ゲストとして4人8手ピアノ連弾を演奏させていただきました。
そこで披露させていただいた作品は、フランスの作曲家ダリウス・ミヨーの『ブラジレイラ』。その曲を弾くにあたって、作曲者のことや曲の背景などを調べてみました。
![楽譜を執筆しているダリウス・ミヨーの近影](https://stat.ameba.jp/user_images/20170719/21/mahou-piano/4b/f0/j/o0480063313986156231.jpg?caw=800)
ダリウス・ミヨー(Darius Milhaud)は、1892年9月4日南フランス、プロヴァンス地方に生まれたんです。(私の誕生日の1日あと^^;)
生まれつき小児麻痺だったために、車椅子を使う機会が多かったというのも、音楽に没頭していったひとつの要因になっているかもしれませんね。
さてさて、1917年から1918年末までブラジルで生活したミヨー。
ブラジル民謡特有のシンコペーションのリズムに強烈なインパクトがあったようで、その後の作品に色々と活かされていくのですが、例えば『男とその欲望』『ブラジルへの郷愁』『屋根の上の牛』などの曲に色濃く出ています。
それでは、ブラジル色の強い作品の『屋根の上の牛』を、切れのある赤松林太郎先生と、東桂子先生の連弾ピアノ演奏でお聴きいただきましょう。
▲D.ミヨー『屋根の上の牛』 Op.58 / Pf.赤松林太郎 Pf.東桂子
※(追記:2020-07-08)上記動画が非公開になったため、別の動画へのリンクを追加しておきます。
PIANO SYNERGY DUO - Milhaud. "Le Boeuf Sur Le Toit", Op. 58. | YouTube
いかがだったでしょうか?
独特なシンコーペーションからブラジル感がしませんか?
さて、次に横浜アンサンブル研究会で演奏した「ブラジレイラ(ブラジルの女)」をお聴きいただきますが、その曲名からスパッとカラッとしたブラジル女性のイメージが伝わればと思います。
▲D.ミヨー『ブラジレイラ』 Op.165b 第3楽章
Pf-1stより小川美穂子・高本美穂子・福田りえ・伏見恵子
《1937年に作曲された「Scaramouche:スカラムーシュ」 Op.165b》
第1楽章 「Vif:激しく」
第2楽章 「Modere:モデレ」
第3楽章 「Brazileira:ブラジレイラ(ブラジルの女)」
「スカラムーシュ」とは、イタリア、フランスの喜劇役者の名前でもあり、イタリアの即興喜劇(コメディア‐デラルテ)で黒い衣装でホラを吹き、空いばりする臆病者の道化役のこと。
ミヨーといえば、バッハの小さな二重奏のカノンに異なる2つの調が同時に存在することを見出した作曲家でもあり、複調性や多調性について根本的な研究しその結果を自分の曲にも活かしています。
1920年よりミヨーは、デュレ、オネゲル、タイユフェール、プーランク、オーリックと一緒に「フランス6人組」として知られるようになります。その辺りから、リウマチに悩まされたようです。
しかし、作曲意欲は旺盛!様々な楽器編成を試みたり、タンゴやジャズにも影響を受けたりして、バレエや映画音楽など創作活動は生涯を通じて衰えることがなかったようです。
第二次世界大戦期以降はアメリカでも活動したミヨーは、1974年6月22日にスイスのジュネーヴで亡くなったのですが、意外と長生きで享年82歳。
幸福だった私の一生(ダリウス・ミヨー)/音楽之友社
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こうして、作曲家やその曲ができた背景などを知って楽曲に取り組むと、メロディーやリズムなどに思い入れが出てくるわけです。
曲をただ弾くだけでなく、曲を取り巻く物事に目を向けると、もっと音楽の持つ魅力が深まるので、色々と調べながらピアノや音楽に取り組んでみてくださいね!
お読みいただき、ありがとうございました。
みんなの福をスイッチ(〃^∇^)オ~ン*:゜・.。..彡☆
FUKUON ピアノ講師☆福田りえ
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