不思議な村の門番さん | バジルおばさんの不思議な庭ノート

バジルおばさんの不思議な庭ノート

色鉛筆で描いたイラストに、言葉をつけました。絵は習ったことがないので、好きなものを、好きなように描いています。

不思議な村の門番さん


不思議な村の入口に

二人の門番さんが 立っています

もう長いことずっと 立っているけれど

もう長いことずっと 誰も通らない

毎日空を見上げては 二人でおしゃべりしています


「 今年の梅雨は変だね 」

「 今に始まったことでもないさ 」

「 二酸化炭素の濃度も増えている 」

「 確かに 」

「 今まで目に見えなかった変化が

  これからは はっきりと見えるようになるだろうね 」
 
「 誰かが得をして

  誰かがつらい思いをする 」 

「 人間は大切なものを忘れてしまったからね 」

「 切ないね 」 

「 宇宙へ帰りたいかい? 」

「 いや ちっとも帰りたいとは思わないよ 

  それより 梅雨が開けたら 星祭があるね 」

「 多分あるだろうね 」

「 村人たち 今年も飾ってくれるだろうか 」

「 僕達のこと 忘れていなかったらね 」

「 …… 」



不思議な村の門番さん

毎日空を見上げては 二人でおしゃべりしています