今私は、自分の住んでいるベランダの室外機の上に座って、今この記事を書いている。
ある4月の半ばに、唐突に断捨離をしたくなった。
理由はジン・ミニョンさんの【ナマケモノのように生きたい―自分のための時間と心の余裕だった。
】という本を読んだことも影響しているが、ふと、自分の家なのに、不思議な落ち着かない感じがしたのだ。
それから2週間、ここぞとばかりにものを捨て、整理し、今まで使ってきた家具までも違和感のあるものと認識し、今後どんなタイミングで処分するか考えながら、自分の心地よい私の家を作り上げることに奮闘した。
正確には奮闘している最中だが、私には小さなことなのであまり触れないようにしておく…。
今まで私がどんな自己啓発の本を読もうが、お金関係の本を読もうが、何を読んでも出てくる【家の片付け・掃除をしろ】を『めんどくさいから・時間がないから』を理由にして実践しなかった私がなんでこのタイミングでやりたくなったのか少しだけ考えてみたら、私自身の心が満たされていたからだ。
私は20才で実家を出たタイミングで、その時付き合っていた彼と同棲し、家のことに仕事のこと、自分のことに彼のことと、なぜか1人で全てをこなさなきゃいけないと追い込まれ、鬱状態になりお別れした後、相手はすぐに彼女をつくり、『そんな程度の気持ちで私と付き合ってたんだな』とガッカリし、人間不信になった。
その頃から、この先の自分の不安や自己啓発本を読んだ上での『好きな事をしなさい』に頭を抱え込み、なぜか買い物依存症になった。
なぜか1人暮らしなのにコストコでティシュペーパーや食料品を大量に買い込み、脱毛サロンで営業されてまんまと買ってしまった大量の美容液に、高額な宝石の着いたアクセサリーに、めちゃめちゃ機能のいいフェイススチーマー…。
今考えると恐ろしいが、これが全てギリギリ我が家に収まっていた。
19才の頃に貯めた貯金100万円は、おかげで底を尽き、自転車操業化とした。
26才には鬱を克服したが、金銭状態は一向に変わらないから暇つぶしでYouTubeを観たり、TVerでドラマを観て休日は過ごしていた。
好きな時間にお昼寝して、ご飯を食べて、本が読みたくなったらKindleUnlimitedか図書館に行って、読み漁る。
それが死ぬほど幸せだった。
私は知らぬ間に心が満たされていた。
買い物をしなくても心が満たされていたのだ。
きっと私の好きなことは、家でテレビを見て、本を読んでこうやって好きな時にブログを書いたり、日記を書くことが好きで幸せなんだなと改めて実感した。
好きな事=仕事にするのも悪くはないが、こうやって好きな事=ぐーたらになるのも悪くないなと思った。
幸せな事=仕事じゃなくてもいいと思えた。
そんなことをふと思った、幸せで静かな夜だった。
~END~