去年の西日本豪雨から約一年が経ちました。



先週末、去年の11月ぶりに広島の呉に行って来ました。

行くときは事前にボランティア団体の方に連絡をして、活動している場所を教えてもらっています。その日は仮設住宅で作業をしていたみなさんの所に合流させてもらい、お手伝いをさせて頂きました。



仮設住宅の住民の方々が使う下駄箱や棚を作る作業中で、一緒に作らせて頂きました。





この日は梅雨空で午前中から雨が降っていました雨

雨が降っていても作ることはできますが、ボランティアの方が「話しながら作りたいんだよね」と話していました。

 



話しながら作りたいとは、「住んでいる方がどういう形のどういう大きさの棚が欲しいのか、一緒に相談しながら作る」ということ。



淡々と作業をして、できた物を渡すだけではなくて、どんなものが欲しいかを聞いてお話ししながら寄り添って作業をする。



私はこの棚を組み立てただけですが、たぶん、この棚を作ろうって計画した人がいて、木材を用意した人がいて、運んだ人がいて、そうやって何人もの方が寄り添って、想いが詰まった棚ができているんだと感じました。



お渡しにも行かせてもらって、住民の方が喜んでくれていました。





初めてボランティアに行った7月の豪雨の直後は、ただただ、みんなが滝のような汗を流し、ひたすらに土砂をかいたり、ひたすらにがれきを撤去したり、とにかく一生懸命に作業をしていました。力と人が必要ってそう感じましたが、時間が経ち、場所も変わると必要なことも違ってくるんだと実感しました。


災害発生直後よりも個々人に寄り添う活動になっているのかなと感じました。





作業をしていると、前回行ったときにお会いした方に会うことができました。会ってすぐに「車の免許は取ったの~?」って聞いてくれました。前回お会いした時に、「重機の免許は取ったけど車の免許はない」と言ったのを覚えてくれていたんです。






去年の11月にこの方のお家をみせて頂いたとき、正面から見ると普通に建っていて、被災しているようには見えませんでしたが、玄関のドアを開けると、家の後方にある山から土砂が流れ込んできてしまっていて、家の中は土砂で埋まってしまっていました。



その方はまだその場所には住めていなくて仮設住宅に住んでいます。

でも、もし今、その場所に住めるようになっても「雨の時期はまたあの場所に住むのが怖い」ともお話ししていました。




自分が住み慣れた場所、住み慣れた家に住むのが怖くなってしまうことはどんなに悲しいことだろうと、想像すると胸が苦しくなりました。


↑色々お話ししてる時。カブトムシとクワガタを見せてもらいましたクローバー




雨が降っていたこともあり、作業を切り上げて、去年行った天応地区をボランティア団体の方が案内してくれました。




家がなくなっている所が多くありました。



それは、去年の7月に土砂かきを手伝わせて頂いたおじいさんの家もそうでした。

7人くらいで土砂かきをした、あのお家。






あのお家はなくなっていました。






「同じ場所に住むのが怖い」と、下のほうに家を借りて住んでいるとお聞きしました。



家がなくなったその場所を見て、それを聞いて、涙がこぼれそうになりました。





災害はいつ、どこで起こってしまうか分からない。


だから私たちもこうしてお話を聞かせて頂くと、学ぶことが本当に多くあります。




色々お話を聞かせていただきましたが、ボランティア団体の方が「依頼がなくなるまで活動は続く」と言っていたのも心に残りました。



みんなが助け合って生きているんだと感じます。






私が現場でできることは、ほんの、ほんの、ほんの、少ししかないけど、より多くの人に届く天気予報を作ること、今の自分にできること、精一杯していきます。