※このお話にはオリキャラが登場しますのでご理解の上でお読みください。
girl friend(6)
それから半月もしないうちに瑠美とかいうガキは両親の仕事の都合で海外に引っ越して行きいつもの日常が戻ってきて
彼女の体調も元通りになり今日も一緒に昼飯を食べる約束をした部室に少し遅れてやって来た
「ごめんね、遅くなっちゃって。調理実習で後片付けに手間取っちゃって。ねぇねぇ、これ見て。」
そう言って嬉しそうに鞄から取り出したのはいつもよりずいぶんデカい弁当箱
「瑠美ちゃんがお別れの時にプレゼントしてくれたの。授業で作ったお料理入れてきたからどうぞ召し上がれ。」
三人掛けのスポーツベンチに腰掛け膝の上で弁当を広げる
「サンキュー、それにしてもデカい弁当箱だな。」
「でしょう?毎日こんなに食べてたら絶対太っちゃう。」
「いいんじゃねぇの、痩せてるより太ってる方が健康的で。」
「もうっ、女の子の気持ち分かってないんだから。」
不満そうな表情の彼女の頬ををふたりっきりなのをいいことに手の甲でそっとなぞる
「ガリガリだと抱き心地が悪いしな。」
「だ…何それ!?グラマーな女の人が好きってこと!?」
何でそうなるんだよ
仕方ない、話題を変えよう
「今度の日曜日、空いてるか?」
「空いてるけど…」
「試合も終わったし、バイトは夕方からだから駅前のクレープ屋に行かねぇか?」
俺が柄にもない事を切り出したせいか彼女が固まってしまった
「こら、返事は?行きたくねぇなら…」
彼女は弁当を置いて立ち上がると座っている俺の正面から抱きついてきた
耳元で「ありがとう」と囁きながら
fin