episode 1

私たちの目標は、あくまでも「日本一」

できるか、できないかではなく、
この場所に居続ける限り、
言い続けなければいけないし、
目指し続ける宿命がある。
入学が決まった時点で「日本一」と言う、
私たちには大きすぎて、
油断すると押し潰されてしまう
重い十字架を、
目標達成まで背負い続ける宿命が課された。

入学前は、
漠然とここに行けば
「日本一」になれるかも!
勝ちに拘る人間や
バレーの才能に溢れた人間の
集まりにワクワクドキドキしていた。
バレーが単に好きなだけじゃない、
向上心の高い人間に会うことが
何より心踊った。

入学後、バレー漬けの毎日がスタート。
平日は約3時間、休日は約10時間、
OFFは週一回、長期休暇はほぼ休みなく、
練習・練習試合・試合に明け暮れる日々。
この生活を毎週の様に、毎月の様に、
そして、毎年の様に繰り返す日々。
大袈裟かもしれないが、
私たちは入学時点で、
バレーに人生を捧げてしまったのだ。

※「強豪校の宿命2」で紹介したが、
ここには、バレーのエリートが集まっている。
だが、私たちもなお
練習の虫として日々を過ごしている。

私は思う、
「上手になる」には必ず理由がある。

だけど、私たちはここに居る限り、
「才能」や「天才」で片づけられてしまう。

to be continued