君と僕の関係を壊したいんだ。
「亮司さん?」
僕のそんな心を知っても君はそんな風に見つめてくれるだろうか?
「珠洲」
いつもと同じように声をかけ、いつもと同じように笑顔をみせれば
君はいつもと同じように僕の名を呼び、僕に笑顔を見せてくれる。
「・・・亮司さん?どうしました?」
僕の顔を覗きこむ君の姿。
それだけで僕の心は黒に染まる。
ねえ、珠洲・・・。
僕が今から与える全てに、君はどんな感情を見せてくれる?
僕を軽蔑し
僕を見ないかもしれない
「嫌なんだ」
「亮司さん?」
ぽつりと呟いた僕の言葉と珠洲を掴んだ腕。
「ねえ、僕は・・・・汚い大人だね」
「な・・にを・・」
戸惑いを隠せない君の唇を強引に奪う。
驚きのあまり僕から逃げようとしている君の腰を引き寄せ
君の甘い唇を貪る。
「ふぅ・・・・ん・・」
「ねえ、僕を・・・・信じてくれるの?」
どさりと君を床に倒し、瞳に涙を浮かべている君に
いつもと同じような笑顔を見せる。
いや
違うね
いつもと同じじゃない。
「珠洲」
「亮司・・・・さん・・・・」
「誰にも君を渡さない」
僕の言葉に息を呑んだ君。
何かを告げようとした唇を、再び僕のソレで塞いだ。
拒絶の言葉など訊きたくはない。
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あとがき
なんだか、また無駄に続きそうな終わり方・・。
もし続くなら、次は珠洲ちゃんの視点です。
久しぶりすぎで、ちょっと・・いや、かなり微妙な様子です・・・はい。