優しい風優しい風が吹きました。私の体をすり抜けていきました。「どうしたの?」みんなの声に、自分の頬に手をそっとあてると涙が零れていました。泣きたい訳ではないの。けれど、すり抜ける風の心地よさが私の心に触れて。私の疲れた心を優しく包み込んで、癒やしてくれました。「ありがとう、大丈夫」私を見つめる仲間に微笑む。