「おかえり」
そのたった一言が、私の心に染み渡り鼻がツンッと痛くなった。
私を見つめる瞳が、優しくて温かくて、幼い頃に触れていた温もりを思い出した。
「どうした?」
「なんでもない」
涙をごまかそうとして、えへへと笑って私を見つめる彼に答えた。
「そっか」
わかっているのに、何も言わず手を差し伸べて私を家に迎えてくれた。
「おかえり」
「た、ただいま」
もう一度、私に笑顔を見せて言ってくれた彼に私も返事を返すと、頭を撫でて小さく頷いてみんなのいる場所へ連れて行ってくれた。
■□■□■□■□■□■□■あとがき
昨日の話の続きっぽい感じで書いてみました。
リハビリを兼ねて…