いつも思うのは、あの人のことだけ。
けれど、彼はもう私の隣にはいなくて・・・・・。
「望美」
心配そうに声をかけた朔に、にこりと笑みを零した。
そんな私に朔は、いつもと変わらない笑みを落とし「食事の準備が出来たのよ」と告げ
うなずく私に目を伏せてそっと離れた。
「将臣くん・・・」
空を見上げて彼の名前を呼ぶ。
澄み渡った空は彼の髪の色を思い出させる。
暖かい太陽の日差しは、彼の心を思い出させる。
「なんで・・・・・私たちこんなところまで来たんだろうね」
涙がはらりと零れ落ちた。
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あとがき
短い文面ですみません。