「本当に綺麗だったよ」
うっとりとした表情を浮かべ男は亮司を見つめ
歩み寄ると肩に手を置いて、にやりと笑みを落とした。
「君の大切なお姫様は、もう僕のものなんだよ」
男の言葉に、怒りを隠しきれない。
あの日、彼女の姿を見た瞬間いやな予感が頭を掠めた。
けれど必死に否定しようとしていた事実。
「いやぁぁぁぁぁ!!」
彼女の悲鳴が
「助けてっ!」
彼女の叫びが
まだ耳に残り、震える体を安心させるように抱きしめた。
「怖い・・・・・」
その一言が彼女のすべてを物語る。
「あんな―――」
ぽつりと呟き始めた亮司にすべての視線が向けられる。
「あんな、小さな体で暴力に耐えていた・・。それを」
顔を上げ男を見つめる視線は誰も見たことの無い冷えた表情だった。
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あとがき
この後の展開はどうしたら・・・?