薄暗い部屋の中、男は何もせずただぼんやりと窓の外をながめていた。
~覚えておくのだ・・。お前は ~
「わかっているよ。父さん」
聞こえるはずの無い声、しかし男には聞こえているのか
返事を返すとにやりと笑みを落としただけ。
座って外を眺めていたが、やがてゆっくりと立ち上がり
《守護者がかぎつけるようです》
「そうか・・・。ずいぶん遅い守護者だね」
誰も居るはず無い場所から聞こえる声。
満足げに頷き男は左手を上げると
暗闇で動く影が微かに動いたかのように見えた。
「丁重にお出迎えをしなくてはね・・・。守護者殿たちは」
《御意》
ぎぃぃぃ・・・・・・。
「ようこそ、お待ちしておりましたよ」
扉が開かれ、男は優雅に振り返りにこりと笑みを落とした。
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あとがき
次回。対決です