fascinating-艶麗- | As lagrimas que a lua derramou~月が零した涙

As lagrimas que a lua derramou~月が零した涙

版権作品にオリジナル人物を入れての二次創作小説を載せてます。
『遙か』シリーズが中心です

綺麗な人だった。本当に綺麗な人で。

俺を夢中にさせた。


「愛しているわ」


俺の言葉に答えるかのように、微笑を浮かべ

俺の首に腕を絡ませ耳元で囁く。

一緒なのだと。

俺と一緒の想いを抱いているのだと思っていた。


けれど思っていたのは俺だけで。


手を差し伸べた手をとってくれたと思ったのも俺だけで。


本当は俺を見ていたわけではなく。

俺を愛してくれていたわけではなく。


「      」


彼女の告げた言葉に、俺の身体は身動きが取れなくなった。


「愛している」


その言葉は、俺を縛る言葉になって。


「側に居て」


その言葉は、俺の心を冷たく凍らせた。


美しい人。

俺が愛した人。


その人が俺に与えたのは

逃れることが出来ない闇の中。











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現在、攻略中の〔花宵ロマネスク〕のキャラ、宝生葵をイメージに

書いてみました。

どうでしょうかね?