もう遙か昔のことになるが、大学の卒業式の式辞で当時の学長がおっしゃったことは、常に批判精神を持つことであった。
これは、何でも批判すればいいということではなく、理解できないことや、疑問に思うことは自分の目で確かよという意味である。
疑問をずっと持ち続けていることが大切で、そうしていると、必ず、ある時、それを解決してくれる人物に出会ったり、本に出会ったりする。
逆に、持ち続けていないと絶対に出会えない。
最初の疑問は、中学、高校、大学と習ってきた英語であった。
can = be able to
must = have to
また、それを交互に書き換えよ、などという問題である。
今、世間では「書き換え問題」というよりは、「改ざん」が問題になっている。
言葉は、その人のフィーリングを表すものであるから、書き換えは可能なのだろうか?
どうも納得できない。
そして出あったのが1980年のこの本である。
有川清八郎著『学校英語のウソ』(英潮社)
今となっては、恐らく絶版であろうが、私には持ち続けていた疑問をいっきに解決してくれた本の1冊である。元の本は、ボロボロになってしまったので、見つけたときに買い直しておいた。
著者は、略歴によると、アテネ・フランセ英仏科を出られた、ノースウエスト航空の国際線の乗務員の方らしい。
書かれていることが、自然でスッと入ってくる。
「サーンキャ」についても同様であった。
従来、訳されている日本語が私には理解出来ない、分からない。
これが、『サーンキャとヨーガ』を書いた動機である。
分からなければ、疑問をずっと持ち続けていよう。
私の著書とて、分からなければ疑問を持ち続けていて下さい。
そしたら、いつかそれを解決してくれる人が必ず現れます。
これが私からのお願いでもあります。
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