しつこいですが・・フードの事 | マハナ動物病院のほのぼの日記

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大阪市住吉区にある動物病院の日々について

また・・

フードの事・・

もうええって思われる方、スルーしてください真顔

 

最近、高たんぱくフードが非常に多く出回っているように思えます。

 

・犬はたんぱく質を多く必要とする完全肉食動物である。

・オオカミを家畜化して改良されたのが犬である。

・だから犬は小麦などの穀類を消化できない。

 

みたいなことをウリに書いてある傾向にあります。

でも、犬はオオカミではありません。

ちゃんと植物性のものを消化することもでき、また

植物由来のたんぱく質からアミノ酸を吸収できるように

消化管が進化しています。ですので、

動物性たんぱくしか犬は利用できないというような

謳い文句は間違いです。

 

高たんぱくフードのデメリットを記します。

体を構成する筋肉や内臓、これらはたんぱく質のうち特定の量しか

一度に利用できません。あまった分は、分解され

エネルギーとして燃焼するか、脂肪として蓄積されます。そのため

肥満の原因になってしまいます。

私たちが、ジムへも行かず運動もせずで

プロテインを毎日摂取しますか?

お家のわんちゃん、毎日何10㎞も走ったり、

運動したりしていますか?

お家の中に居て、お散歩を軽く行く程度でしたら

高たんぱくフードは栄養過多になってしまいます。

 

また、腎臓がたんぱく質の分解した物を除去し、排出するのに

頑張ります。高齢になると腎機能が低下してきます。そこへ

高たんぱくフードが体へ入ってくると、腎臓への負担が増してしまいます。

 

それから、利用できないたんぱく質は発酵し糞便になるので

便臭がきつくなることが報告されています。

そして、軟便傾向にもなります。

 

動物由来と植物由来のたんぱく質がバランスよく含まれていると良いようです。

多岐にわたるたんぱく質を供給することで、体は必須アミノ酸を

利用できるようになり優れた栄養を摂取することができます。

 

穀物がアレルギーを起こす・・という話も出てくるようですが、

アレルギーが起こる原因はたんぱく質ですので、

穀類由来の物であっても動物由来の物であっても

どっちがアレルギーを起こしやすいかと言うとそれは不明です。

一部の研究報告によると、鶏肉や牛肉のたんぱく質がアレルギーの

一番多い原因としてリストアップされているそうです。

 

どんなものでもそうですが・・

過剰は良くない。

バランスが大事だと思いませんか?

 

フードを購入するときのポイントは、

まず、成分リストと栄養学的構成を見てみてください。

主要な原料(高品質のたんぱく源、穀類、野菜、脂質)が

リストの上の方に書かれていて、

最後はビタミン、ミネラルによって締めくくられているものが良いです。

 

AAFCOの基準では成犬の子では乾物ベースで18%以上のたんぱく質が必要と

されていますが、

30%、40%超えるものもありますね・・

お家の子のフード、どうですか??

 

 

今日は、ちょっとうざいけど

ちょっとためになればなって思って書いてみました。

 

マハナ動物病院

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