いわゆる真我と呼ばれるモノへのアプローチ方法はいくつかありますが、その一つを紹介します。

 

まずは、皆さんに質問です。

 

 

「あなたは存在していますか?」

 

 

・・・・はい。疑いの余地なく存在をしていますよね。

では、さらに質問です。

 

 

「皆さんは今、自分自身が存在していることを、どのようにして確認しましたか?」

 

 

いくつか考えられます。たとえば

 

1.自分の身体を目で見て、あるいは鏡に映った姿を見て、「存在している」と確認をする。

2.自分の身体の重量感や、皮膚感覚をに注意を向けたり、自分の身体を手で触って、「存在している」ことを確認をする。

 

1は、視覚による確認、2は触覚による確認、ということになります。

もしかしたら、自分の身体のニオイを嗅いだり(嗅覚)、自分の心音を聞いたり(聴覚)、

自分の身体を舐めたり(味覚)して、確認をする人もいるかもしれませんけど・・・。

 

3.或いは、瞑想や自己観察が得意な人であれば、自分がアタマの中で考えている事柄を客観的にキャッチして、「(自分が)存在している」と確認をすると思います。

 

皆さんはどれに当てはまったでしょうか?

 

 

 

さて、ここから、あなたが本当のあなたを見つけるためのトレーニングに入っていきます。

 

 

想像を働かせて下さい。

 

 

突然、あなたの目が見えなくなった状態を想像してみて下さい。

あなたは視覚を失いました。

目を瞑った状態とは違います。目を瞑ったときの瞼の裏に見える明るさも、

モヤモヤした模様も見えない状態です。真っ暗闇すら見えない状態を想像して下さい。

 

そして、この状態で、先ほどと同じように、自分自身の存在を確認してみて下さい。

視覚的に確認ができないわけですから、触覚か、聴覚か、味覚か嗅覚、或いは

頭の中の考え事の存在を認知することで、自分の存在を確認することになります。

 

 

では次に・・・

 

 

視覚を失った状態に加えて、触覚(身体感覚)も失った状態を想像してみて下さい。

あなたは、全身の感覚が麻痺して、指先一つ動かせなくなりました。

痛みも、心地よさも、暑さも、寒さも、痺れすらも感じない状態です。

この状態であなたは、聴覚と、味覚、嗅覚、或いは頭の中の考え事を認知することで

自分の存在を確認します。


 

次は聴覚を捨ててみましょう。

聴覚を失ったあなたは、無音の真っ暗闇の世界を漂っています。

いえ、漂っている感覚を認知することもできません。触覚がないのですから。

 

 

あなたは、このようにして、五感を一つずつ失っていきます。

味覚も、嗅覚も捨ててしまいましょう。

 


そして、あなたは、音のない、何も見えない、暗闇さえ見えない世界で、身体を失い、

味もニオイも失いました。

残っているのは、あなたの頭の中の考え事だけになります。

 

 

その状態を、よ~~く、よ~~く、イメージして下さい。

臨場感を高めて下さい。

 

(次回に続きます)