"手放す"という表現
よく読んだり
耳にすることありませんか。
その昔、私には
その意味が
ピンときていませんでした。
でも、ある時、
私なりの"手放す"を
体感できたことがあリました。
長男3歳の時のこと。
次男が生まれてから、
突然赤ちゃん返りが始まり
長男のアトピーの痒みは
どんどん強くなっていきました。
気づけば、ステロイド薬を
手放せず、塗っても治らない…
強い薬に変わっていくのが
あたりまえのように
なっていったのです。
その時、私は思いました。
このままだと
この子の体を
だめにしてしまうのでは?
人の中にある
自然治癒力を育てて、
何があっても大丈夫な身体を
作ってあげるのが
私にできることなのではないか?と。
そう思い、いきなり私は
ステロイド薬をやめてしまいました。
今思えば無謀なこと
だったのかもしれません。
その日から、長男の肌は
みるみるうちに全身に
アトピーが広がり、
夜中も痒みで眠れない生活が
始まっていきました。
ステロイドを使わない
病院を探し、遠方まで通い
超酸性水で朝晩消毒…
保湿をぬってケア。
お水もしみるのか
泣き叫ぶ声を毎日きき、
夜は痒みで続けて10分も眠れない。
そんな生活を毎日毎日続けて
1年たち、2年たち、
私自身が肉体的にも
精神的にも追い込まれ、
人生で初めて"死にたい"…
と思うようになっていました。
死んだら眠れる、そんな
気持ちでした。
死にたい、
でも
私が死んだら、
この子はどうなるんだ。
そんな思いが
なんとか私を
生きる方向にひっぱってくれました。
当時の私は孤独でした。
一歩外に出ると
痛々しいものをみるような人の視線。
"この親はこんなになるまで
ほっておいて何をしてるんだ"
と責められているかのように。
おまけに私の父は町医者。
なんで薬を塗らないんだ!と
怒られるのもいやで
できるだけ両親にも
会わせないようにしていたこともあり
誰も心から頼れる人が
いませんでした。
ある日もうやれることは
やりつくし、
全くかわらない我が子の姿に
身体も心も
さらに限界状態。
力尽きた私は全てを投げ出し
ただただ心の中で叫びました。
「神様、助けてください。
どんな方法でもいいから
この子を助けてください‼️」
そうしたところ
仲のいい友達から、
こんなお声がかかりました。
彼女が信頼している
スピリチュアルヒーラーの方が
アメリカから来られるから
ヒーリングを受けてみないか?と。
数ヶ月前にも
声かけてもらったことが
ありました。
その時の私は、
ヒーラーが何かも知らず
何かに勧誘されるのかもしれない
などと思い、
「自分で方法みつけるから大丈夫!」
とあっさり断っていたのです。
でも、その時の私は違いました。
もう勧誘でもなんでも
どーでもいい!
いく‼️と即答しました。
そして当日。。。
その人はがっしりした外見の
日系人の男性でした。
息子をみるなり
優しい声で「大丈夫だよ。
治してあげるからね」と言うと
小さな息子の体に触れることなく
身体のラインにそってなぞるように
肩から足までいってかえった、
それだけ。
「もう大丈夫だよ」と言うのです。
これだけ?
おわり?
何???
私にはさっぱり理解ができませんでした。
こんなんで良くなるの⁈
疑い80%期待20%
さんざん期待を裏切られていたので
もう期待してがっかりするのが
嫌でした。
「2週間くらいしたら、かわってくるよ」
友達がいいました。
それから1週間たっても10日たっても
息子の体には
何の変化もありませんでした。
これもやっぱり効果無かったかな
と思っていたとき…
本当に2週間目から
息子の肌の感じが
変わってきたのです。
全身ガサガサで
毎日布団の上に皮の山が
一晩でいくつもできるくらいに
なっていた皮膚のガサガサが
日に日にかわってきました。
何日かたつと
何年ぶりにみるのかというくらい
つるつるの子どもの肌に
変わっていったのです。
かゆみもなくなり
息子の顔に笑顔が戻ってきました。
幼稚園で楽しそうに
友達と遊ぶ姿をみれたのも
久しぶりでした。
何よりも、その笑顔が
嬉しかった。
私はその時の初めて
分かったのです。
この世には
人を超える力があるということ。
目に見える世界だけではない
大きな力が働いていること。
私神様…とずっと昔から
祈りながらも
私が思う神様をつくりあげて
いたにすぎなかったこと。
私がなんとかしないと
私がやらないと
私の中の頑固さと我が
どれほど強かったのか。
あそこまで追い込まれて
どうしようもなくならないと
手放すことができなかった。
委ねることができなかったのです。
この時、
息子が身をもって私に
この経験をさせてくれたのだと
感じることができたのでした。
