24話
次男が小さい時は
「ママ」と、呼ばれていた。
いつからだろう。
気づいたら「おばさん」になり
さらに気づけば
「ババア」と呼ばれていた。
反抗期と言われる頃だ。
そんな風に呼ばせるなんて
あかんわ、
と、友達に言われたけれど
呼ぶのだから仕方ない。
おばさん、だろうが
ババア、だろうが、
実は私はさほど気にならなかった。
それよりも嫌だったのは
口癖のように言う使う
"しね"っていう言葉だった。
最初の頃は
そんな事、絶対友達には言ったら
あかんよ
とか
言われた人の気持ちを
考えてみて
とか
当たり前のようにな事を
言っていたが、
聞くわけがない。
当時は学校もいかない日も
多かったから
口癖のように
"ババア、しね"と
毎日毎日、
日常会話のように耳にして
段々腹立つのを通り越して
この私でも
気が重くなっていった。
言葉にやられてしまいそうに
なっていたのだ。
言葉の力はすごいなーと思った。
とはいえ、
何をいってみたところで
息子はかわらない。
ある日…思った。
お前なんか死んでしまえ
と言われてると思うから
自分の存在がいらないものに
思えてきて
つらい気持ちになるのかなー。
ならば、
"しね"の言葉の意味を
違ってうけとってみよう!って。
"しね"って言葉は
本当は"大好き"っていう意味
なんだ✨
自分自身を守るために
私の中で、
その日からそう思おうと
決めた。
"しね.しね"と言われるたびに
そんなに大好きなのか❣️と
思ってると、
いつしか
段々と
腹もたたなくなっていき
言ってる言葉も
気にならなくなっていた。
いつからか
息子は
もうその言葉を言わなく
なっていたような気がする。
でも、"ババア"だけは
しばらく残った。
まるで愛称のように
「ババア〜✨」と、
呼ばれるものだから、
普通に「は〜い^ ^」と
反応している自分に
ふと、気づく。
不思議なもんだなぁ…
