13話
高校3年のある日
次男が
「大学受けるわ」
と言った。
学校に行ってない
🟰勉強していない
それなのにみんなと同じ時期に
大学を受けるという。
今から勉強する
というのだ。
秋に近づいている頃だったか?
普通に考えたら
今からは
どう考えても難しくない?
と思うのだけれど、
やる気になったのなら
やってみたらいいかと
応援したくなった。
自己流で
参考書を買って
勉強するという。
やっと
自分から
やる気がでてきた、
と、喜んだものの…
相変わらず
学校は行かないし
家でみている限り
勉強してるとは思えない。
聞いてみると
「やってるで!」と
明るく答える。
きっと、
私がいない時間に
勉強してるんだろうな
と思っていると
長男にある日
言われた
「おかん、信じすぎやねん」
どうも、いつも次男は
寝ているらしい。
かといって
勉強するって言ったのに
やってないやん!
受験するなら
そんなことじゃ
うかるわけないやん!
と言ったところで、
やるような子なら
学校もとっくに行っている。
もう、
そんなことを言うつもりも
私の中にはなかった。
「やってるよ」
そう言うならやってるんだろう。
そうだ
きっと睡眠学習をしてるんだ!
と、思ってみたりした。
長男からみると
また、次男の言葉にうまく
だまされて
信じてる、あほな母親に
見えたと思う。
でも、
私は嫌だったのだ。
息子を疑う自分が嫌だった。
たとえ本当では
なかったとしても
そう言うなら
信じようと思った。
ずっと昔から
好きな歌があった。
その中の一節
信じられぬと嘆くよりも
人を信じて傷つくほうがいい🎵
綺麗事みたいに思う人も
いるかもしれない。
私は、バカと言われても
疑ってる自分より
信じてる自分の方が
自分を好きでいれたから
自分のために
信じることを選択した。
だから、
別に息子のためとか
いいお母さんだね、
なんていう話ではない。
それに、もし結果
やっぱり
違ったやん!ってことに
なったとしても
歌詞にあるみたいに
私はそんなことで
傷つかない、って
思ってた。
人は傷つかない
昔ずっと聴いていた
斎藤ひとりさんのCDで
教えてもらった事も
私の人生の随所で
ふとでてきてくれては、
楽しく生きれる方向に
ひっぱってくれていた。
