12話
私の中で大きな変化が起こり、
見える世界がかわったら
息子がどうなったか
というと…
彼は全く変わらなかった。
翌日もいつものように
起きず
学校に行かない。
よく、何かに気づいたら、
こんな人がこうなった✨✨
なんていう話もきくけれど、
見えている現象は
全くかわっていなかった。
ただ、
それを見ている私は
もう、
同じことをみていても
イライラもしなければ
腹立つこともなければ
そこに感情の波を
たたせることがなかった。
なぜ怒っていたのか
怒る必要があったのかを
思い出せないくらい。
頭でどれだけ理解しても
できない心が
ひとにはある。
積み重ねてきてしまった
経験がある。
思い込みがある。
でも、
それを全て
包み込んで
良きことにしてくる
大きな力が、
私の中にある。
私たちの中にある。
みんなの中にある。
息子の中にもあるんだ。
私にはあの時
それがわかったような
気がした。
だから、
今、彼が選んでる道は
絶対大丈夫なんだと
思えた。
どんな人生を
この子歩いていくつもり
なのだろうか。
私は私が生きてきた
ひとつの人生しか
知らない。
そんな私が、
何を教えようとしてきたのか。
どこに導こうとしていたのか。
私が気づいても
何ら変わらない毎日を
息子が送ってることも
私にはいいことに思えた。
これで息子が
学校にいくように
なりました、
なんてなったら、
不登校を解決する方法!
なんてなってしまいかねなかった。
これでいいのだ。
