10話
息子が学校に行っても
行かなくても
そうなんだね…
と、淡々としている自分で
ありたかった。
いちいち
反応してしまう
自分が嫌だった。
僅かな期待をして
現実にがっかりしてしまう
そんな自分も嫌だった。
どうしたら
なりたい自分なれるのか。
なりたい自分と
そう、なれない自分。
その間でもやもやして、
毎朝が
しんどかった。
できない
思えない
なんで…?
そんなことばかり
思っていた時
「そう思えない自分を
だめやと思ってることが
しんどいんやない?」
そんなことを
師匠から言われてはっとした。
その通りだった。
息子をありのままに
受けとめられない自分を
私はずっと
責め続けていた。
怒らずにいたいのに
怒ってしまい
期待もしたくないのに
がっかりしてしまう
そんな自分を
なんで思えないんだ
なんでできないんだ
って
毎日毎日責めていた。
自分を責めていることにも
気づきもせず
どうしたらできるように
なるんだろう?
とばかり考えていた。
この時から
私は
もう自分を責めることを
やめた。
