3話
何年間かの間、
よく次男と喧嘩をした。
その頃のことを
あと2人の子供たちは
よく覚えているらしい。
あの頃はひどかったよなー
と言われる。
今や笑い話になっていることが
ありがたい。
私の一生分の怒りという感情を
出させてくれたのでは、
と思うくらい、
いつもイライラしていた。
感情をおさえられなくて
ぶつけていた。
どうみても子どもだ。
学校にいかなくても
元気でご飯も食べて
ゴロゴロしている。
それがどうしても
受け入れられなかった。
元気だったら
こうするべきだ
という思いが
私を縛った。
何年も常に"なんで?"
と思っていた。
行かない理由
行けない理由を
探していた。
学校は友達と会って
共に色々経験する場所と
思って、
毎日高校に行くことにも
何も疑問をもったこともなく
楽しく学生生活を過ごしてきた私。
ある日、そんな話をすると
息子は言った。
「お母さんは
そうだったかもしれないけど…
僕はちがうねん」
そう、静かに語った。
僕は違うねん…
この時、初めて私は
息子は私の子どもだけれど
私とは違うんだ
というあたりまえのことを
初めて知った気がした。
