いつになったら
何かいい兆しがみえるのだろうか
これで本当によかったのか
私の選択のせいで
この子を
ダメにしてしまってないだろうか

色々な疑問が
毎日わきあがってくる。

どこに本当の答えが
あるかもわからない。
惑わされることも
ゆらぎそうになることもあった。

ある時、友達が
同じアトピーの子どもをもつお母さんを
紹介してくれた。

ひどい状態を乗りこえて
お子さんは、
今は元気に遊んでいるという。

同じ道を超えてきた人なら
私の気持ちがわかるのでは?と
場をセッティングしてくれた
友達の優しさが
ありがたかった。

その方がどんな方法で
どう乗り越えてこられたのか
その話をきかせてもらえるのだろうと
そう思っていた。

会ってみると、
物静かな方で、優しく落ち着いた
雰囲気の方だった。
子どもと一緒に、
大きな公園に行った。

友達が子ども達をみてくれて
私達は2人にしてもらえた。

でも、特に話しかけてくる
雰囲気はなかった。

「今、どんな方法でやってるの?」
ときかれるわけでもなく

「私はこうやってきたのよ」
というわけででもなく

お互いに大変さ話をして
「わかるわー」
と共感しあうこともない。

私が聞いたことに
淡々と
最小限の言葉で返してくれた。
穏やかに…
そんな人だった。

自分の話をほとんど
されなかったのだと思う。
私のことも聞かなかったのだと思う。

でも、



そんな彼女が

最後に言ってくれた
ある一言が
私の心に響いた。

その言葉が
その時の私を
闇から救ってくれた。

真っ暗なトンネルの中で
もがいていた孤独な日々に
初めて希望の光がみえた。
その希望にむかって
歩き続ける
あきらめない勇気をくれた。


大丈夫、
 トンネルは必ずぬけます


穏やかだけれど
力強い言葉だった。

この一言は
アトピーのことだけではなく
それからの人生の中で
私を支えてくれるひと言になった。