一人暮らしの父のところに行った。

最近いつ行っても昼間でも

寝ている。


「起きないの?」

ときいても

「しんどいからいい」

と言う。


夕方になって、

やっと起き上がってきた。


「わし、何歳だっけ?」

「92」「もう92か。生きすぎたなぁ…」

という。


80代のときから、

「もう88か…」と言っていた。

その時からかわっていない。


そういう私もその声をきくたびに


「お父さん.

100歳すぎても元気な人って

たくさんいるよ。

まだ88歳やん!」

と言ってきた。

私もかわってない…


年だ年だという父。

やりたいことも

やらなければならないことも

特にない,

歩こうとしない父。

食べたいものも特にない。

どこかにいくのも

もうしんどい、という。


そんな父をみていると

なぜかつらくなってくる。


色々な思い方、見方をしてみても

しっくりこない。


なんなんだろう…

でも、この感じ、

以前感じたことがある。


そうだ…



次男が不登校だったときだ。



毎日毎日、

学校に行かず、

寝てるか、

ゲームしてるか…

そんな息子をみていることが

つらかった。

元気で生きてるだけでも

ありがたいことなのに。



楽しそうに学校に行ってる姿を

みたかったのだ。

友達と楽しい学生生活を

送ってる姿をみていたかった。


そうしてくれていたら

私が



安心だったんだ。



今も同じ。


楽しそうにしてる父の姿を

みていたいんだ。



人はいつまで人に

期待するのだろう…


幸せに

笑っていてほしいと

願ってしまうのだろう。



毎日、次男を

このままじゃダメだ

ダメだと思い続けていたある日、 


彼は

今のままで完璧だ。

彼の選んでる道は

最善なんだ✨


と、ふと、

思わされ、

全てが一瞬にして

よしになったことを思い出す。



人はみんな

自分が決めた道を

歩いてるんだよね。