母が脳梗塞で倒れて介護が必要になってから、
父と一緒に過ごすことが増えました。
今までの人生の中で、母がいて、父もいる、ということはあっても、父と2人でどこかに行くこともほとんどなく、
父との思い出、というものが私の記憶にはありませんでした。
そんな父と話すことが増えたこの10ヶ月…
父も物忘れが前よりひどくなってきました。
同じことを何度もきいてきたり、
全く忘れていたり…
年齢的に仕方のないことだとわかっていても
ついつい、イライラとしてしまうことがあります。
父にイライラするというよりも、
イライラしたくないのに、イライラしてしまう自分に
モヤモヤしてしまう…というのでしょうか。
何でこんなことでイライラしてるんだろう…
と思って自分の中を見てみたときに、
ふと、思いました。
私は
「忘れるということをだめなことだ」
と思ってる。
なんで忘れたらいけないんだろう?
忘れたら困るほどの大切なこと、あったっけ??
昨日のことは所詮過去のこと。
いま、この瞬間が何より大事だとしたら、
父は、まさに
「今を生きてる」のではないのかな?
父だけに限らず、お年寄りの方々はみんな、
決めたことや、思い込みにとらわれてたくさん
引きずってる私たちよりもずーっとずっと、
今、この瞬間を生きてるのではないのかな?
そう思うと、イライラしていたことが、
おかしい気持ちになりました。
赤ちゃんが、そのまんまを生きてるように、
年をとると、色々なことを忘れさせてもらえて
軽くさせてもらえていくのかもしれないなー。
父と過ごせるこの時間も、大きな視点でみたら、母が作ってくれた大事な時間なのかもしれません。
私たちには見えないけど、
感じさせてもらえる確かなものがあるなー
って思います。
両親のみたまに有り難さが募るこの頃です。
