サーヤン!!
エセルと子供達が、我が家へ泊まりに来る時…
エセルからのメール に書いてあったように
彼女は、私が雪道運転で迎えにいくのをとても遠慮しました。
日本の電車に乗るのも思い出になるかもと思い
来る時は彼女の意志を尊重する事にしました。
エセルの住む町から私の町までは、普通電車では乗り換えがあります。
しかし、特急電車はマハルなので気の毒に思い
乗り換えの町までは、私が迎えに行く事にしました。
日本語がほとんど解らないエセルなので少し心配でした。
特急電車と普通電車の料金の違い
普通電車に乗るように
子供料金は大人の半額
出発時間と到着時間
乗り場ホームのナンバー
これらをしつこく何度も何度も教えました。
約束の時間、改札から出てくるエセル親子を探しました。
いつまで待っても出てきません
そのうち、改札は閉まってしまいました。
電車は発車してしまいました
エセル~!! どこにいるの~?
降りる駅を間違えたのだろうか?
居眠りして乗り過ごしたのだろうか?
駅の周りを探しても見当たりません。
途方に暮れる…この言葉がピッタリの気持ちでした
『 mahalさ~ん 』
振り返ると、ボンとガブリエルが走ってきました。
『 どうしたの?どこにいたの?』
『 あのね、あのね、ママには言わないでね。
ママね、チケットをを間違って高いのを買っちゃって
ここにとても早く着いちゃったの 。
ママ、サーヤンって言ってたよ 』
間違って特急券を買ってしまい、交換も出来ず
待ち合わせの駅に、1時間も早く着いてしまったのです。
『 エセル 』
『 mahal-!! 』
子供達と待合室に行くと、エセルが心細げに座っていて
私を見たら安心したのでしょう。
飛びついてきました。
キップの件は
ガブリエルに口止めされていたので知らないふりをしていましたが
『 mahal、サーヤンって日本語でなんて言うの?』
『 勿体無いだよ 』
『 私、今日モッタイナイでした、でも次は大丈夫です』
『 あはは 』
この後、サーヤンで盛り上がりました。
エセルの話では、マレーシア語でもサーヤンと言うのだそうです。
1泊するだけなのに、エセルのリュックは巨大です。
その中身は山ほどの食材です。
食事の心配はしないでね!!
エセルが我が家へ来る時の口癖です。
実際に、朝昼晩全ての食事を作ろうとしてくれます。
エセルって、そんな女性です