ダンナさん、ピンチ!!
時間が余ったので、ビーチで泳ぐ事にしました
でも、そのビーチはたくさんのボートが停泊していて
泳げるような雰囲気ではありませんでした。
ブラブラ歩いていると、バンカーボートの人が声をかけてきました。
『 せっかくセブにいるのだからシュノーケリングでもしようよ 』
『 それもいいな 』
というわけでバンカーボートをチャーターして近くの島へ…
ダイビングポイントでシュノーケルを付けて海に入りました
バンカーボートには10人ほどのスタッフが乗っていて
私とダンナさんにそれぞれ、2人のスタッフがついてくれました。
気持ちよく海の中を覗きながらパシャパシャしていて…
私はある事に気がつきました。
ダンナさん、喘息持ちだけど大丈夫かな~?
はるか彼方で、あっぷあっぷしている人がいました
やっぱり溺れていました
喘息の人は緊張すると、呼吸が上手く出来なくなるそうです。
さっきまで、のらりくらりとしていたピノイさん達も
さすがにこの時ばかりは、機敏な動きでボートに引き上げてくれました。
それからダンナさんは、ボートの上で好きな釣りを楽しんでいました
彼等は、私まで溺れたら困ると思ったのか…
その後は、私ひとりに4人のスタッフが付いてくれました。
大サービスです!!
ボートに戻ると、ダンナさんはタバコを吸っていました。
『 溺れた時にポケットの中のタバコとライターを海に落としたんだ。
で、スタッフのひとりが海の中から拾ってきてくれたんだ。
でも濡れていて吸えないだろう。
そしたら、「オレのを吸えって」タバコを1箱くれたんだ。優しい人だな 』
そこへ、違う人が来て
『 タバコ、1本ください 』
その人、ダンナさんからタバコを貰って一言
『 あ~っ、これはフィリピンのタバコですね 』
どうやら、日本のタバコを吸いたかったようです。
『 タバコをくれる優しい人もいれば
タバコをたかろうとするヤツもいて、どこの国もイロイロだな 』
カタコトの日本語を話すスタッフが近寄ってきました。
ダンナさんが、ダナオの市場 で買ったお気に入りの帽子を指差し
『 アナタ、日本へ帰ったら帽子いらないでしょ 』
『 ??? 』
『 フィリピン、一年中暑い、ワタシ、お金ないから帽子買えない 』
『 ???』
『 アナタのボウシ、ワタシにください 』
『 ・・・・・ 』
ダンナさんは、お気に入りの帽子を渡していました。
『 お気に入りの帽子だったのにな~ 』
アンタだって、カモにされたじゃん