本日は10月22日(推定)ご逝去の75歳の男性のお葬儀でした。自宅のお部屋でのお亡くなり。ご両親は既に他界。独身でしたので、発見が遅くなってしまいました。連絡がつかないことを心配した妹さまに見つけていただきました。二人兄妹です。

 

ご遺体は納体袋の中です。でも、お花入れは普通にできました。

 

納体袋は、戦争や紛争、戦地でなくなったお方のご遺体を納めるものなのでしょうが、コロナ禍の時も使用しました。その時は納棺したあと、扉をテープで密封して、火葬場に向かったことを記憶しています。

 

さて、タイトルの「式中初七日」の意味ですが、お葬儀の式中に引き続いて、初七日を営むことをいいます。特にご遺族さまのご意向をお聞きすることもなく、(自動的に)「式中初七日」となるとのこと、事務員さんにお聞きしました。初七日の読経のお布施は、お葬儀の中に含まれています。いわゆるコミコミです。

 

大阪府下、関西では「もどり初七日」が一般的でした。火葬の後、式場、多くはご自宅にご遺骨をむかえて初七日を営むことをいいます。

 

さて、本日も「式中初七日」で、とお葬儀の担当さん。わたし、ちょっと待ったをいいました。

 

でも、担当さまのいうことには、「式中四十九日」だと、コミコミではなく、あらためてお布施をいただくことになるのです、と。

 

初七日は既に過ぎています。満中陰は12月9日です。そこで相談のうえ、「式中中陰」と表現して、通常通り営むことにしました。すなわち、お葬儀の読経を終えて、

 

以上で、〇〇〇〇さまのお葬儀のお経とし、これより式中併せての「中陰」のおつとめとなります

 

と、導師を勤める私が声をかけます。引き続いて、読経です。ご遺族さまは、二回目の焼香となります。

 

お式の前のご挨拶のとき、満中陰は12月9日で間もなくですので、皆さまのご都合で、年が明けてから、ご両親のお墓への納骨でも、いいですよ、ご遺族さまにと言ってしまいました。それで良かったのかなと少し心配。満中陰と納骨はやっぱり12月9日までにと伝えた方が良かったのでは、と反省しています。

 

亡くなられたお兄さまと、妹さまは、十歳ほど離れているとのこと。ご生前、さほどご交流はなかったのかしら、妹さまのご家族からは、妹さまのご伴侶さまのみのご参列でした。でも、普段通りお勤め申し上げ、ご法事、ご納骨に関係なく、何らの心配なく満中陰をむかえていただけますよう、お祈りしています。ご両親さまも、お浄土でお待ちでしょうかから。