五大の教え 

 

古典的な考え方ですが、私たちの身の周りは、・地・水・火・風・空の五つから構成されているともいえます。地は大地、火は燃える火、そして熱、水は川を流れる水、または海を満たす水、風は吹きわたる風、空はすなわち空間、大空です。

 

五大は仏さまの分け隔てのない慈悲の働きで充たされています。

 

足元の大地は、私たちをしっかりと支えてくださっています。

 

物を燃やす火は、私たちの体を温め、育みます。

 

物を潤す水は、私たちの身心を潤し、養ってくださいます。

 

風に後押しされ、励まされて、私たちは歩みを前に進めることができます。

 

そして、空間・大空は、私たちは「自由」であること、自らの思うところを、自らのペースで生きることを保証してくださっています。

 

この五つは、私たちの身の周りの自然に行きわたっているだけでなく、私たちのこの身心も、この五つから成り立っているのです。大地は骨、水は体液・血液、火は心臓、体温、風は呼吸、空は頭脳・思考です。そして私たちは、その仏さまの慈悲を身口意の三つで表現します。この場合、空は心・意・意識に当てることができ、風は音声・口の働きとして表現し、後の大地・水・火は、身体での動きとしておきましょうか。