お葬儀の準備のひとつとして、(依頼があればですが、)お戒名をお授けいたします。どのようなお戒名がいいかなと考えます。お戒名の文字は、お俗名の一字を生かすことが最近多くなりました。ですから、一字分はすでにOKです。それ以外の文字は、故人さまのご出身地や、次女さま、長男さまなどの家族関係、またはお仕事の種別、ご趣味など、そのお人柄、歩まれたご人生、故人さまのお徳をたたえるようにご配慮いたします。
亡くなったお方は96歳の女性。ご伴侶さまは14年前、80歳でご逝去されています。お二人のご縁は、共通の趣味であった山登りなどを通して、お互いのご友人によるご紹介とのことでした。
お戒名をお授けするに際して、そのお戒名の意味内容を記した「お戒名説明文」を作成します。「ご友人によるご紹介」を言いかえて、お二人のご縁は「ご友人のお取り持ちとのこと」と表現しました。「取り持ち」よりも「取り成す」の方がいいのかなと疑問に思い、それぞれの意味を調べてみました。二つは文字はよく似ていても、意味は大違い、びっくりしました。
「取り持ち」は『「双方を取り持つこと」を意味します。例えば、友達同士がお似合いで、カップルになればいいと思うことがあるかもしれません。このような時、 「友達同士を、カップルにするように取り持ち役をする」などと、「取り持ち」 という言葉を使います。』とありました。お二人のキューピット役をするという意味なのですね。
一方、「取り成す」は「対立する二者の間に立って、事態が好転するようにうまくとりはからう。」こととありました。いわれてみれば、その通りです。
「取り成す」は、紛争中にある国の間の「対話」の仲介をするという意味で用いられるのですね。政治を担当しているお方には、自国の利益(、結局は自分の利益)はほどほどにして、双方、こちらも少し、あちらも少し、でもわたしはほんの少し多く、みなが納得のいく「取り成し」を行っていただけますようお願いいたします。
お話しが、あらぬ方向にいってしまいました。