お内裏さまとお雛さま ふたりならんで 澄まし顔 (^^♪
お二人分の、すなわちご夫婦、あるいはご両親さまのお名前を記したお位牌を「夫婦(めおと)位牌」といいます。
ご縁があってご夫婦になられたとしても、常のことながら、どちらかが先にご逝去になられます。夫婦位牌にしましょうとお考えの場合、女性・男性の左右をどちらにすれば、いいのでしょうかとご質問を受けるときがあります。目安になるのは、ひな飾りです。
詳しくは、
ひなせい「お内裏様とお雛様は、左右どちらに飾る?飾り方を解説」
などをご覧いただくとして、お位牌の場合は、基本保守的なものなのですので、またわたくし僧侶も“伝統を重んじる古い人間”ですので、向かって右手に男性、左手には女性とお答えすることになります。またご納骨の時にも、そのように、先に納められていたお骨つぼが真ん中にある場合は、左右どちらかに寄せて、お二人、仲睦まじく並ぶようにとお願いしています。
左大臣と右大臣(天皇さまからご覧になられての左右)の場合は、左大臣が上位とされるのですが、左近(東側)の桜(元来は梅)、右近(西側)の橘の場合は、どちらも立派な実を実らせますので、どちらが上・下ということはないようです。
お位牌の場合は“向かって右手に男性、左手には女性”とお話しいたしますが、左右の優劣を考慮する必要はなく、澄まし顔で手を繋ぎ、お互いを大切に思い、支え合って、お並びしていただければ幸いなのです。
なお、男女には優劣の差のないことは、お釈迦さまもお認めになられています。(いわゆる、ジェンダーフリー。)それについては後日お話しいたしましょう。
(追伸)歌詞にある、ふたりならんで澄まし顔の、澄まし顔とは、「いかにも気取っている顔。とりすましている顔」とあり(goo辞書)、私などは、こどもが、お内裏さまとお雛さま役をしているようすなのかなと感じています。ことの真実はいかがなものなのでしょうか。作詞は、サトウハチローで知られる山野三郎(1903-1973/11/13)さんです。
