読経には、鳴り物(なりもの)が付きものです。(ねりもの[練り物]ではありません、一応注意喚起をしておきます。)
おりんや木魚(もくぎょ)、寺院室内用の“大振りのおりん”である大鐘(おおがね)、また日蓮宗で用いられる木鉦(もくしょう)、さらには引金(いんきん)、半鐘(はんしょう)などが鳴り物であり、読経・唱題の拍子をとったり、読経の区切りを示すためなどに用いられます。それぞれの打ち方、鳴らし方には決まり、作法があります。一通三下(いっつう・さんげ)、三通三下(さんつう・さんげ)など。おりんのお勧めの鳴らし方については、近日中にお話しいたします。
さて本日は墓前での三回忌のご法要がありました。境内墓地ではありませんが、お寺さまがお墓に隣接してあります。12時からの予定でした。10分ほど前に全員(タイプミスすでは「善人」ぜんにん)集合され、ご挨拶やお話しをお聞きしながら、12時正午を迎えました。その時です。
「ゴ~ン」という鐘の音が響きました。お寺さまの鐘楼からです。少し間があって、また「ゴ~ン」という鐘の音。何回鳴るのかなと思いながらも、お経の開始となりました。私が鳴らす引金の音、時折り「ゴ~ン」と鐘の音。読経の声。間をおいて「ゴ~ン」。そしてお線香、お焼香の香り。鐘の音は十二回でした。読経はいまだつづきます。厳(おごそ)かで、静かな雰囲気の中の墓前でのご法事。
檀家さまも喜んでくださいました。私もうれしいです。
お人のあたたかさ、春の訪れを感じることのできた、ひとときでした。
読経後でのお話しは「春の訪れ」にちなんで、一年ごと、三年目の、百年経っての ~ 一万年、百億年規模周期の「サイクル」(くりかえし)を考えながらのものですた。(ウクライナは三年目、です。)
鐘の、実際の音をお伝えしたいのですが、かないません。ここでは、下記のものをご紹介しておきます。幾つかを検索し、聞き比べてみましたところ、一番聞きやすいみたいです。
「四国八十八箇所の鐘をついてみた~二十七寺~」です。
みやあんhmiyaanさんのYoutubeです。
よければ、ほっこりしたひと時をお過ごしください。合掌