知り合いの9割以上は...並以下だ! -211ページ目

希望はいつも平気で人を殺しに来る

居酒屋のカウンターで、

おでんの湯気に指先をかざす。

 

熱いのに、なぜか寒い。

 

大根はやけに重くて、

玉子は妙に丸くて、

こんにゃくは味がしみてるのに、

ボクは空っぽのまま、

雑踏と熱気の中で、お猪口を傾ける。

 

店の中はうるさいのに、

不思議と一人だけ静かな場所にいる気がする。

スマホの通知は来ないまま、

時間だけが進んでいく。

 

一人が好きでここにいるはずなのに、

隣の席に箸がもう一本置けそうな気がして、

少し落ち着かない。

さっき食べたのに、まだ足りない感じがして、

酒だけが進む。

 

自由にしていいよ、と言われた場所で

一歩も動けなくなる感じ?

選べるはずなのに、全部間違いに見える。

 

思い出すのは、誰かと笑ってた記憶じゃなくて、

帰り道の街頭の光とか、どうでもいい景色だけ。

 

人は孤独に強くなるんじゃない。

壊れてるかどうかも分からなくなるだけ。

 

期待しなければ傷つかないって知ってから

少しずつ、何も望まなくなったけど、

完全には諦めきれなくて、

中途半端な希望が一番残酷だと気づく。

 

たぶん今夜も、横には誰も来ない。

これが普通。

つまり、ずっと一人。