誤嚥性肺炎で入院、既に30日以上食べ物を口から食べていない父。
胃瘻はやらないことにしたが、空腹を訴える父のアピールに胃瘻をするべきだったか担当医に相談したけれど、今更と言われ諦めたいきさつはこれまでに書いた。

今回病室が変わった。
同じ病室の方々はほとんど身動きせずよく眠っている。顔はツヤツヤとして血色も良く、どこが悪いのか…

ある時間になった時
管のついた容器が、それぞれのベッドの上の点滴用のハンガーに吊るされていく。
注射器に入った物がそれぞれののベッドの脇のテーブルに。

胃瘻だった。

そうか、寝たきりでも胃瘻のおかげで栄養は満ち足りているんだ!

父を見た。

今だ、食べずに命をつないでいる父。
カサついた顔、やせ細った手足、骨だらけの身体。でも頑張ってる父。

この病室の中で、異端者のように感じてしまった私はやはり父に負い目を感じているのかも知れない。

でももう後戻りは出来ない。せめて
口中を少し湿らせてあげることだけが、せめてもの父への償い…
いや、もしかしたら胃瘻を付けた時点でショックで亡くなる方もいるとか…
高齢の父には大きなかけだったかも知れない。担当医も最初その話をした時胃瘻はしたくないと母が言ったときにホッとした顔をしていたし…
償いではないよ、と自分に言った。

これは自分に対する言い訳に過ぎない。でもあの時点では仕方ない決断だったのだから、もう自分を責めるのは止めよう。

人の判断はその時の状況で間違ってしまうこともある。間違ったと思う判断もそれで良かったんだと納得することもある。

もう後戻りはできないし、胃瘻をしたからといって、それが父の最期を遅らせたとしても結局はどうなんだろう。

今はただ毎日病院へ通い父を見守るだけ。