カルシウムとこむらがえり

 

人の身体の筋肉は収縮と弛緩を繰り返しています。

ここからは解りやすく説明したいのでイメージとしてとらえてください。

ここに大きな箱(筋肉細胞1個)があります。

この箱のふたを開けてなかにカルシウム(Ca)1個を入れるとちっちゃくなります(収縮)

箱のなかのCa1個を取り出すともとに戻ります(弛緩)

通常はこうして筋肉は収縮と弛緩を繰り返しています。

 

ふたを開ける→Mg(マグネシウム)

箱の中から取り出す→K(カリウム)

 

こむらがえりは簡単にいうと箱のなかにCaが2個入って収縮して1個出ていっても箱のなかにまだCaが1個残ったままなので収縮したままの状態のことをいいます。

 

なぜこむらがえりが起こる?(なぜ箱の中にCaが2個入るの?)

カルシウムの血中濃度を理解しましょう(血液の中にカルシウムがプカプカ浮いているイメージです)

 

人間の身体の中のカルシウムの99%は骨や歯に蓄えられています。

残りの1%は血液などの体液や筋肉に存在して筋肉や神経などを正常に機能させる役割を担っています。

つまりカルシウムが血液の中にないと筋肉が動かない、神経伝達もできないことになるのです。

血液の中の1パーセントのCa→正常な濃度はおよそ8.5~10.4ml/dl

8.5ml/dl未満の状態を「低カルシウム血症」→「手指や唇のしびれ」(私の経験上、ご老人の女性に多いです)

12~13mg/dl以上で「高カルシウム血症」→「倦怠感、疲労感、食欲不振などが起こり、さらに高度になると筋力低下、口渇、多飲、多尿、悪心、嘔吐」になります。

(病名が付けば医者まかせにする患者さんが多く、私のいうことを信じなくなる人もいますがそれでも誠意をもって接すればサポートすることができます。そして病気になる一歩手前の人がいれば必ず説明をしてあげてください。それが健康産業にたずさわっている人の使命だと思います。)

 

で、カルシウムが不足したら低カルシウム血症の病気にならないように破骨細胞(骨を溶かしてCaを作る)に命令がいってCaを作ります。

ただし、不足した分だけを溶かしてくれればいいのですが大量に溶かしてしまいます。

一時的にカルシウムの濃度が上げます。(カルシウムパラドックス)

(カルシウムパラドックスは血液の血中濃度が一時的に上がるので高カルシウム血症と間違われることもあります(たけの子医者))

 

で、血液の中に大量のカルシウムがあると通常筋肉細胞の中に1個入って1個出ていくシステムが異常になり2個入って1個しか出ていかなくなると筋肉が収縮したまま弛緩されない症状になるのがこむらがえりになります。

もちろんほかにもこむらがえりになる理由はありますがマッサージの途中に起こったり夜中(朝方)に起こるこむらがえりはカルシウム不足が考えられます。(血圧の下が高い人も)(朝早く目覚める人も)

 

血圧の下が高い人→血管壁にCaが付着して動脈硬化が始まっている人。

朝早く目覚める人→寝てる時は自律神経が副交感神経(やすめやすめ)なのですが破骨細胞が働くと交感神経(がんばれがんばれ)になる為。

(夜から朝にかけて寝ているので口からカルシウムが補われないので日ごろからカルシウムの少ない食事を摂っていると朝方にカルシウムが不足するからこむらがえりが起こります。対策として寝る前に牛乳を少し飲んでみてこむらがえりがおこらなければOK)

 

以上がこむらがえりが起こる理由です。