いつものように、じっと横になっている


やっとブカブカのパジャマ

3回やり直して、店回ってやっと手に入れたパジャマを着て


3人職員ちがうこと、いうから


マジックテープは肌に擦るとか


ボタンはスナップがいいとか


1番安く収まる意見をくれた職員に従った


目は虚ろだけど、多分私を理解していると、しているはずと思う


スマホから、必死に孫にひ孫の写真を見せる


時折り、あら〜可愛いねとひとこと

私を安心させる言葉

まだ、脳は動いている


我が家の畑のきゅうりが伸びまくるのに実がさほどならない、話をしてみる


整っていない伸びた芽


支える棒にうまく絡まっていない


あら、きゅうりだね


いただきました


今日のひと言


難しいわ、という私に


そうかい?と返される


ああ、母はまだ生きてる


農家育ちで中学もまともに行かせてもらえなかった


次々生まれてくる兄弟たちの世話をさせられ


畑もやらされていた


その記憶は残っている


実のならない芽を見てきゅうりと分かった


‥‥私は母が生きているという瞬間を探しに行っている


10時半

周りを見渡すも、職員はおむつ交換で回っている女性ひとり


遠くのキッチンで洗い物をしている人ひとり


‥‥目視できるのは二人


あの人辞めちゃった?また?


ケアマネからもとんと連絡もない


それを、追求する気にもならない


水分補給にアクエリアス飲むようになったと聞かされた夏の初め


施設で発注するのは高いから、私が届ける


恐らく飲まなくなったのだろう


10本たまっている


それ、また置いてきちゃった


だって重いんだもの




それでも母は頑張っている